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◆主張しないシンプルなデザインには、時を超えて愛される主張があります。
出張先、何の気なしに足を踏み入れた商業施設。そこに、弊社が約20年も前に製作した「CERVO(チェルボ)」が佇んでいました。予期せぬ
出会いに、ハッとして立ち止まる瞬間です。懐かしさと同時にこみ上げてくるのは、エーディコア発足当時の商品づくりに対する思いでした。
「時代を超えて、いつまでも永く愛される商品であること」
商業施設で目にした「CERVO(チェルボ)」は、21世紀までつくり続けられる椅子を目標にデザインしました。時を経て、そうした信念に基づいて生まれた商品を飲食店などで見かけるたびに、その思いを新たにします。
エーディコアがブランドとして発足したのは、建築にとってとても恵まれていた時代。配管や梁・柱などの構造物をそのまま内装に活かしたカフェバー、東洋と西洋のテイストをミックスした魅惑的な異空間、倉庫を改装したプールバーなど・・・あらゆる企画にたやすく大きな資本が投入され、さまざまな建物が建ち並ぶ。そんな大胆な試みに次々と挑戦できたバブルの最盛期でした。当時流行ったものは、いまはほとんどその姿を見かけません。でも、私たちの商品は生き続けている。そのことに、感謝の気持と自分たちのモノづくりの姿勢を新たに認識するのです。
永く愛されるブランドであるために。私たちは発足以来2つの方針を一貫して実践してきました。その一つが、「商品を安売りしないこと」です。商品を大量
にさばくためだけの安売りセールが、ブランドの未来にとってどれほど大きなリスクを伴うか、私たちはよく知っています。だからこそ、倉庫にたくさんの在庫をかかえない「受注生産」を徹底してきたのです。その上で、できうる限りムダを省きながら、受注生産ならではのメリットをお客様に還元していきたいと考えています。現在では、背や脚、座面
などのバリエーションを豊富にご用意することで、個別のご要望をお伺いできる生産体制を整えることができました。納期などの面
ではまだまだ課題もありますが、お客様のご理解をいだたきながら、よりよい受注生産方式へと発展させていきたいと考えています。
もう一つの方針は、「商品を廃番にしない」ことです。商品は育てていくものですから、今すぐ売れなくても、ゆっくりと時間をかけて愛されるように育ってくれれればいい。「いいもの」はいつか必ずみなさんに共感していただける。そう信じて新商品の開発に取り組んでいます。たとえば、サイドチェアの「CERVO(チェルボ)」は、カフェバーブームの中で驚異的なセールスを記録した後もロングセラーを続け、今でも年間3,000脚以上を出荷。今日までに10万脚以上の生産を記録しています。同様に、これまでつくってきた商品は、すべて定番として残っています。
永く愛される商品としての自信がもてない企画は、商品化しない。たとえそれが、どんなに売れそうなデザインであっても。お客様にお届けしたいのは、どこにでもありそうで、どこにもない家具。100脚ならべても絵になる椅子。どんな空間にも違和感なく融合できる、あまり主張しないデザインです。
基本的にそうしたデザインは、廃棄しないことを前提に、数十年にわたり販売できることをめざしていますので、強度にもこだわってきました。独自の強度実験を行い、JIS規格の3倍以上の強度を確認できたものだけを商品化しています。それでも破損してしまった場合は、傷んだパーツだけを交換すればすむように設計しています。張地をカバーリングタイプにし、簡単に交換できるようにしているのも、そのためです。
建築業界ではいま、100年住宅やスケルトン/インフィルといった、永く暮らせる建物の発想が注目を集めています。振り返って考えてみると、私たちのデザインは、そうした建築発想に似ているのかもしれません。優れた強度や部品を交換できる構造などの廃棄物を増やさない仕組みも、時を超えて永く愛される商品としての特質になっているように思います。
どんな時代でも、どんな空間でも、どんな人にも喜ばれる普遍的な商品づくり。1984年から変わらずに貫いてきた家具づくりに対する私たちのこだわりと信念は、さまざまなお客様と出会い、クオリティの高い空間として結実しています。
このサイトのWorks/納入例は、そうした多くのお客様のご協力により実現したものです。ページをめくると、どの空間も豊かで素敵に築かれている。お客様の発想やセンスには心より敬意を表します。これからもさらに素敵な空間となることを願ってやみません。そして10年後、30年後、50年後、22世紀に、そんな素敵な空間に佇むエーディコアの家具たちと、時を超えて再会できたら。私たちにとって、これほどの喜びはありません。
エーディコア・ディバイズ
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