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2014.12.26 DESIGNER
写真とインテリア
AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.40
今年も終えようとしています。皆さんはどんな一年だったでしょうか。3月までは消費税前の駆け込み需要でインテリア業界も盛況でした。当社は在庫を持たない受注製造のため、売上にはあまり関係ありませんでしたが、、。今年もしばらく続くアメリカを意識したインテリアやファッションが人気でしたが、来年はどのような新しいデザインが生まれてくるのでしょうか。私自身は4月のミラノサローネ、秋のアメリカ西海岸への取材旅行をしましたが、しっくりくるのはアメリカでした。
11月の新作ではアメリカンクラッシックをイメージした製品を発表しましたが、西海岸で取材した写真を展示の一部として使いました。私自身が撮りためた写真の中から、展示コーナー別にシーンに合う写真を選びパネルにしました。サイズはB0とB1と大きなサイズで、木製パネルにしました。LA住宅では家具だけでなく、インテリアの一部としてアートが使われます。日本では大きなアートは美術館に置かれ、小さな風景画しか使われませんが、LAでは壁面の空間を埋めるように大きなアートが置かれます。現代アートだけでなく、パサディナのハンティントンライブラリーへ行った時に家具と一緒にインテリアの一部としての展示も印象的でした。撮影に使用する住宅の現代アートが素晴らしく、当社の展示会でも家具に関係するアートパネルを製作し展示するようになりました。
10月にアメリカ西海岸の住宅を10軒訪問したのですが、壁の写真が印象的でした。1920年代のナビスコの工場だったビルを改装したロフトの住宅や、建築家の環境住宅もモノクローム写真を効果的に使い、壁面と空間のバランスをとっていました。訪問した中で一番印象的だったのが、トップフォトグラファーのグレン・ルッチフォードが作ったベニスビーチにあるThe Rose Hotel。カメラマンの彼自身が撮影した写真だけでなく、セレクトしたアートワークは素晴らしい物でした。しかも、トップフォトグラファーであっても、インテリアに溶け込むようなセレクトなのには感心しました。その他、どの住宅でも写真の多くはモノクロームの写真で、空間に違和感なく溶け込んでいました。
今回は、グレンさんのThe Rose Hotel、1920年代のナビスコ工場跡のロフト、LAダウンタウンのアールデコビルの3カ所かで撮影したカットとハンティントンビーチの夕暮れの写真を展示しました。各展示シーンに合っていたでしょうか?今は東京、名古屋、大阪ショールームの展示に使用しています。製品だけでなく、写真も見ていただければ、今回のコンセプトを感じていただけると思います。ぜひ、ショールームへ足をお運び下さい。
(クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)