Recent Posts
-
2024.03.28
カリフォルニアスタイルの先駆者
-
2024.03.26
MD-1301C-OP
-
2024.03.26
MEDUSA AD-981
-
2024.03.26
インテリアコーディネートの参考に
-
2024.03.25
季節に合わせてショールームも春らしく
-
2024.03.06
新生活におすすめの家具をご紹介
-
2024.02.28
祈りを守る優しいモダン建築
-
2024.02.27
カーボンニュートラルな社会実現へ向けて
-
2024.02.26
MD-3211-1P
-
2024.02.26
MD-3211-3PL
Back Number
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2019.1.30 DESIGNER
生きた空間
AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.93
2019年がもう一ヶ月過ぎようとしています。今年初めてのブログです。遅くなりましたが今年もよろしくお願いします。正月休みから2週間ずっと西海岸で取材した写真整理と編集をしていました。今回は四千枚近く撮っていたので、取材した建築の写真を選別し順番に整理する事も大変ですが、インテリア写真としてパースを修正するのがもっと大変です。歩いた順にファイル名を変える事と合わせると気が遠くなります。写真を見続ける事で、現場では感じなかった事がだんだん理解できたり、別の感じ方をする事が出来ます。私のセミナーの写真は他人には任せる事はせずに自分で全て作業を行います。自分自身で撮影して、写真編集し、スライド作業までするのでより深いレポートを出来るんだと思います。
今回の取材先で、イタリア人のインテリアデザイナーがアートまで手がけ完成まで3年をかけた、家具付き数十億円で販売されている新築住宅がありました。ロスでの高級住宅の販売方法は独特で、有名人を招いて寿司職人がサービスするパーティを開いてオープンルームをすることもあるそうです。その取材した家の写真を編集しながら、最初は素晴らしいなあと思っていました。しかし、進んで行くにしたがって、見るのに少し疲れている自分がいるのに気がつきました。その一軒前に取材した家にも同じようにアートや家具も置かれているのですが、人とネコがいて、オーナーの趣味で集めたアートや小物、使われて良い感じになっている家具が置かれています。人の気配もインテリアには重要なんだなと感じてきました。その他の住宅もフルリノベーションでも古い良さを残しながら作り上げていました。
ロサンゼルスの取材では、今回のように新築の販売予定の家を見ることはあまりありません。取材するミドルクラス以上の住まわれている住宅では、デコレーターが作った空間にオーナー独自の付け加えをしながら住まいを作っています。新しい家でも、良い使われ感を出すためにもヴィンテージ家具を上手く配置して、新品だけに囲まれる事を避けているようです。また、エイジング加工や古い物に見せる加工もアメリカならではのインテリアの作り方なのでしょう。18年前に海をテーマにしたテーマパークで、インテリアの仕事をした時に、建築現場でエイジング加工を施していたアメリカ人スタッフの事を思い出しました。ミラノサローネの有名ブランドの展示空間も素晴らしいのですが、人の気配のしない空間は、今回のように疲れを感じるようになっていました。ロサンゼルスの住宅をメインに取材するようになったのもそのせいです。今の時代、完璧な新品よりも少し使った感が、人にもちょうど良いのでしょうね。
そしてアメリカのインテリア空間に重要な役目を果たしているのが、サイドボードや飾り棚です。家具のショールームでもダイニング、リビングにも必ずサイドボードが置かれ、アートやスタンドライトとの組み合わせが空間に動きと華やかさを与えています。オーナーの趣味の物を置くのもサイドボードや飾り棚。空間の主役はひょっとしてアートとサイドボードだったのかなと思うようになりました。あまり書いてしまうとレポートのネタバレになるので、ここまでにしますが、今回も様々なインテリアをお見せできると思います。自分自身がセミナースライドを編集していて、楽しく思えるので、今回もきっと良いレポートになるのではないでしょうか。お申し込みのお客様は楽しみにされて下さい。
(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)