COLUMN

2018.9.28 DESIGNER

サービスもグローバルで

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.89
11月初めの2019年モデルの試作で工場間を飛び回っています。今回の新作は海外パーツも使用するため、9月は羽田空港が会社と思うくらい羽田空港を利用しています。海外の空港や外国航空会社を利用すると、日本の空港や航空会社の親切さを本当に感じます。日本のサービスはすごい、日本人ここがすごいなどのTV番組が相変わらず多いので、6月のブログと同様少し書かせていただきます。

日本の国内線空港では保安検査場も航空会社のサービスかと思うくらい、荷物の扱いもとても丁寧で、カバンを横にしていいですか?お土産袋を横にしていいですか?それをトレイに乗せ、下に置くトレイを上に被せてフタにして検査機械のベルトコンベアに入れます。手前に置いた荷物も取りにきて移動してくれるので、多くのビジネスマンは手前の台に荷物を置きっぱなしでセキュリティゲートに入って行きます。目の前に残された荷物を見て、なんで、自分の荷物は検査官の手の届くまで移動しないんだろう?と思ってしまいます。

機内に入ればCAさんがお客様の荷物を頭上の手荷物入れに上げています。自分でも上に上げられない荷物を持ち込み、女性のCAさんが一人で上げられると思う方も異常ですが、それを上げている小さなCAさんの姿を見ずに黙って座る人も多くいて、これが世界から称賛される日本かと心配になります。自分で入れた荷物も他の方が入れられないように横に置かれる方が多く、荷物入れのフタも全てが開けっ放しで誰も閉めません。最後に女性のCAさんが扉を全て閉めていきます。なんてサービスが良いのか、、。サービス過剰ではないかと思ってしまいます。このようなサービス過剰が当たり前になっている日本がすごいのか、異常なのか少し考えてしまいます。

仕事で海外に行く事も多くあり、日本のサービスの事を凄いと思うより、そのサービスに慣れてしまっている困った日本人が多く、マナーもガラパゴス化になっているように感じるようになってきました。海外の空港の保安検査場で、ずいぶん手前に荷物を置いていこうとする日本人の多くが、検査官に自分の荷物は検査機械に入れるように注意されています。保安検査の検査官は荷物を預かるのが仕事ではなく、チェックするのが仕事だからねと検査官に言われています。日本で過剰なサービスの多くの事が、海外では困った日本人を作っている認識する必要があります。機内の荷物も外国機内なら、どんどん乗せられるので、自分でスペースを開けないように置く必要があります。

日本の美徳として行われている事の多くは、行う側からの一方通行でなく、お互いの気持ちを思いやる事で成り立ってきました。サービス競争が過剰度を増すごとに、横柄な日本人を作り出しているように思えて仕方がありません。海外のサービスもチップなどの有料な事も多いのですが、世界的にはサービスへの対価は笑顔で「ありがとう」です。それが美徳につながるのではないでしょうか。でも、海外から日本に帰るとスーツケースを受け取るターンテーブルで、タグが見やすく、手前に持ち手を揃えて流れているのを見るとホッとしてしまいます。しかし、ターンテーブル前で航空会社の担当の方が重たいスーツケースを揃えているのを見ると申し訳なく、、。

11月初旬から始まる2019年モデルはパーツを中国の深圳で製作しています。深圳の街に半年以上通っていますが、香港からの入口の蛇口湾のフェリーターミナルでも猛スピードで変わる都市に、毎回驚かされます。日本人の若者も日本だけのサービス過剰に慣れないで、世界基準のマナーとサービスを受けるために、どんどん世界に出てもらいたいと思います。今回の2019年モデルはPMMAを深圳で製作したパーツを使用します。試作を終えカタログ撮影も終えました。あと少しで皆様にご覧いただく事ができます。お楽しみに!     (クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

下:深圳の街は延々と広々とした空の下に高層ビルが続きます。深圳で一番高いビルは118階で600メートルのビルがあります。上左端:華润総部大楼 2018年に完成した66階建てで392.5mのビルで竹の子のようなビル。上左から2番目:蛇口地区に立つ新しい高層ビル。上右から2番目:京基100。2011年に完成した441.8mのビルで深圳で2番目の高さで、セントレジスホテルが入ります。深圳の多くのビルがLEDで動く光を写します。上右端:京基100に付随したショッピングモール。
上左:香港空港から30分で到着する蛇口フェリーターミナル。湾岸にも高層ビルが並びます。 その他:DJI ディー・ジェイ・アイのショールーム。商用ドローン業界最大手であり、世界シェアの70%~85%を占めています。中では様々なサイズのドローンを展示。円形天井の下はドローンのテストフライトができます。外に飛び出さないように透明のロープが円形の天井から下がります。

2018.9.27 SHOWROOM

ディスプレイを秋色に

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.237(名古屋・栄ショールーム)
暑さもだいぶ和らぎ、秋らしい風が吹くようになってまいりました。街のショーウインドウも一気に秋の装いに変わってきましたね。エーディコア・ディバイズ各ショールームでもディスプレイを秋色にチェンジし、皆様をお迎えしております。

2018年秋のテーマカラーは、ファッショントレンドでもあるオレンジ&ゴールド&パープル。ディスプレイには、はななすやサンザシなどの、オレンジ系の実ものを活けたり、観賞用の唐辛子などでパープルをプラスしました。植物には秋らしくダークグリーンやドライフラワーなどの落ち着いた色味の植物を取り入れることによって、グッと秋らしさが増します。小物やクッションカバーもテーマカラーで秋の暖かさを加えました。ソファやカーテンのカラーを季節ごとに変えるのはなかなか難しいですが、クッション小物やディスプレイに季節の色を加えるだけでもお部屋の印象はガラリと変わります。簡単に始められますので是非チャレンジしてみてください。

エーディコア・ディバイズ各ショールームでは、ディスプレイやインテリアコーディネートのご相談を承っております。家具の買い替えだけでなく、イメージチェンジやディスプレイのご相談などお気軽にお問合せ下さい。季節に合わせた暖かいフレーバーティを召し上がりながらゆっくり家具をご覧ください。皆様のご来場をお待ちしております。
(ショールーム担当:小田切 里子)

左上:深みのあるグリーンのバンブーにオレンジのサンザシを合わせました。右上:ほおずきとクッションでテーマカラーのオレンジをプラスしました。左下:稲穂のゴールドと葉でシャープに仕上げました。右下:観賞用トウガラシ。可愛らしいパープルの実がポイントです!
インテリアコーディネートやディスプレイについて、店頭スタッフにお気軽にお問い合わせください。

2018.9.27 SHOWROOM

年に一度だけのスペシャルセール

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.238(東京・広尾ショールーム)
街や空気も日ごとに秋を感じるようになり、過ごしやすい季節になってまいりました。夏の暑さからも解放され、お出掛けもしやすくなりましたね。秋はインテリアのイベントや新作発表がたくさん行われる時期でもあります。エーディコア・ディバイズでも11月に新作発表会を開催します。そのスペース確保のため、展示品の一掃セールを行います。今年は、東京・広尾ショールームは10月27日(土)28日(日)、名古屋・栄ショールームと大阪・心斎橋ショールームは11月3日(土祝)4日(日)に開催です。

ショールームの展示品は、お客様からのお問合せが多い商品や人気の商品、昨年秋に発表した新商品を中心に展示しています。また、リビングセット、ダイニングセットでコーディネートしていますので、これからお引越のご予定のお客様にもご好評をいただいております。既に家具をお持ちでも、ラウンジチェアや照明、クッション等空間を豊かにするアイテムもお値打ち価格でご提供いたしますので、お気に入りのアイテムを見つけて下さい。ショールームの展示品は丁寧にメンテナンスをしていますので、状態の良いものがほとんどです。サイズや仕様は限られますが、ピッタリなものが見つかれば大変お買い得です。

展示品は1点限りですので、早い者勝ちです!毎年、お並びいただくお客様もいらっしゃいます。セールの下見も大歓迎ですのでお誘い合わせの上、ぜひ各ショールームにお越し下さい。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
セールの詳しい情報はこちらからご覧下さい。
(ショールーム担当:西條 恵理)

昨年秋に発表したソファMD-805モデル。しっとりとした座り心地が人気です。
上左:ヴィンテージ色が人気のダイニングセット。上右:ナチュラルな無垢天板のダイニングセット。POPなイエローのファブリックがポイントになります。下:空間を彩るフォトパネルもお買い得に。

2018.9.27 DESIGN

新しい試みの新製品スタジオ撮影

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.77
ここ2日間、撮影のためスタジオにこもりっきりでした。外の様子が全くわからなかったのですが、この2日間で肌寒いくらいのめっきり秋らしい気候になってきました。撮影はこの秋に発表する新製品のスタジオ撮影です。試行錯誤を重ねてようやく形になって届いた製品たち。その製品をどうやって撮影するか、どう撮ったらより皆さんへ魅力を伝えられるか。デザイン、製品開発のファクターの中でも「撮影」はとっても重要なポイントです。

20代の頃からクリエイティブディレクターの瀬戸は、デザインした製品の撮影デレクションを行なってきました。今は撮影もデジタル化され、撮影したカットもその場である程度確認できますが、昔(20年以上前)はフイルムでの撮影でカットの確認はカメラのフレームを覗き込んだり(大型レンズのカメラは天地が逆に見えます!)ポラロイドでアングルを確認して進めていました。最終の上りは、フイルムの現像が上がってからでないと見ることができませんでした。フイルム原稿はデジタル画像のように後で修正ができないので、1カット1カット緊張感の中で撮影していました。昔の話ですが、フイルム撮影し終わった画像が「レンズのカバーが微妙にずれていて全てピントが甘かった」なんてこともありました。撮影のやり直しもできなかったので、印刷でなんとかしのぎましたが・・・。そんな一発勝負の撮影は、深夜作業は当たり前、朝方までの撮影なんてことも良くありました。

今では撮影の方法もデータの扱いも全く変わってしまいましたが「良い写真を撮る」感性は昔も今も変わらないと思います。写真は構図やアングル、陰影で表現しますが、ファッションのように流行もあります。濃淡を強調するのが流行ったり、エッジを効かせるのか柔らかい明かりで撮るのが有効なのか。カメラマンとデザイナーのディスカッションも大切です。デザイナーのイメージと、カメラマン、グラフィックデザイナーの客観的な視点を組み合わせながら撮影を進めました。

今年の新製品は、これまでになかった全く新しい製品開発を行いました。これから発表するのが楽しみですが新しいチャレンジです。撮影も非常に難しく、カメラマンも事前にシュミレーションができずに、製品がスタジオに到着してからのイメージ作りになりました。光と陰、かたちと肉眼での捉え方・・・。言葉だけで上手く表現することが難しいのですが、製品の仕上がりもさることながらとても素敵な画像を撮ることができました。新作展示会まであと1ヶ月、もう少しだけ楽しみにお待ちください。(開発 武田伸郎)

カメラのレンズの前でアングルを考察中。目視とカメラのレンズでは写り方が異なります。
撮影カットを確認しながらディスカッション。一つのイメージにこだわりすぎると思うように進まないことも・・・

2018.9.26 PRODUCT

PRODUCT : FINO [フィーノ] Chair

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG Vol.66
今回はAD COREブランドより2000年に発表されたダイニングチェア、FINOをご紹介します。イタリア語で「薄い、細い」を意味するFINOという名に違わず、発売から18年経った今でも人気のシャープで軽量なスタッキングチェアです。

FINOは背座と脚、それらをつなげる貫と妻、計7つの最小限のパーツで構成されてるためとても軽量なダイニングチェアです。更にシンプルなパーツの構成にスタッキングの機能を盛り込みました。
脚部と背座のパーツにはAD COREが得意とする成型合板の技術が盛り込まれています。脚部は前脚からアーム、後脚まで一体にプレスされたビーチ材の成型合板でできており、根元から脚先まで大きな円弧を描き柔らかな印象を与えます。脚先に向かって徐々に大きく面取りを行うデザインも相まって、非常に軽やかな脚部が出来上がりました。

背座の成型合板はゆるやかに三次曲面を描くことで体のラインにフィットし、長時間座っていても疲れにくくなっています。薄さを追求した背座の合板の厚みは9mmで、寄りかかると適度にしなり身体を包み込みます。また、脚フレームとの接合部は強度を増すため、合板の厚みを大きくしています。背座の仕上げはビーチ材の木目の表情が美しい突板の仕上げと、より快適な掛け心地のウレタン張り込み仕様からお選び頂けます。
貫と妻のパーツはビーチ材を削り出してできており、貫のアーチ状のデザインは脚部のカーブと呼応しリズムを生み出します。背座のシェルを脚から浮かせるような形状になっているため軽やかな印象です。

最小限のパーツから最大限の掛け心地と軽やかなデザインが生まれたFINO。ご家庭のダイニングだけではなく、スタッキング機能を生かしたホールや食堂などの空間でも活躍します。ぜひFINOの軽やかなデザインを取り入れてみてはいかがでしょうか。
(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■FINO DINING CHAIR 製品ページ ▶

左上:FINOのフレーム、背座のシェルを合わせて7つの最小限のパーツで構成されています。右上:成型合板の脚部は前脚から後脚まで一体に成型されています。右下:FINOはスタッキングできる構造です。
左上:脚部は先端に向かうにつれ大きく面取りが施され、シャープな印象を与えます。右上:限界まで薄さを追求した座面の厚みは9mm。脚フレームとの接続部分はしっかりと固定するため合板を2枚重ねています。右下:張り込みタイプの仕様は厚み15mmのウレタンが背座の合板に貼られます。薄く軽やかな印象はそのままにより快適にお使いいただけます。