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2025.02.27
来日公演大盛況、マルーン5・ジェームズさんお宅訪問記
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2025.01.31
六本木ショールームのイルミネーションシステム
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独立系時計ブランドとエーディコア
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2025モデル撮影と新ショールームでの新作展示会
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東京ショールームが移転いたします
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椅子やソファの印象を決定づけるファブリック
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オリンピックに沸くパリのインテリア視察
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流行に左右されないデザイン
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2025.2.27 DESIGN
来日公演大盛況、マルーン5・ジェームズさんお宅訪問記
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.154
2025年2月6日から3日間に渡って、LAのロックバンド「マルーン5」のライブが東京ドームで行われました。2年2ヶ月振りの東京ドーム公演は即刻ソールドアウト、延べ15万人のオーディエンスを魅了する圧巻のライブだったようです。(エーディコア・ディバイズの営業スタッフ・渡邉さんがライブを観覧、感動的なライブで涙したんだとか・・・)このコラムでも度々ご紹介していますが、エーディコア・ディバイズのカタログ撮影を長年にわたってロサンゼルスで行っていました。撮影場所の住宅を決めるために毎回ロケハンで物件を視察するのですが、2013年に視察した建築物件の中に、先日来日公演を行ったマルーン5のギタリスト、ジェームス・バレンタインさんの自宅がありました。
ロックバンド不毛の時代と言われる昨今、2002年のデビューから現在まで世界のミュージックシーンに君臨するマルーン5。アルバム売り上げ枚数は1億枚超え、トップ40のシングルチャートで、グループとして唯一9曲の No 1ヒットを誇るマルーン5。その人気の高さは今回の来日公演でも実証されていますが、世界中で愛される人気の源はロックバンドのカテゴリーにとらわれない幅広い音楽性です。その音楽性を支えているのがギターのジェイムス・バレンタイン。そんな著名なミュージシャンのお宅を、何の前情報もなく、カタログ撮影のロケハンで訪れる機会があったのです。ロケハンの約束の時間にその家に訪問したところご不在のよう。テニスボールが転がっているガレージの側道から、人気のないエントランスに向かいました。ハリウッドエリアのセレブ邸は門やフェンスがしっかりしていてエントランスや中の様子が見えないことが多いのですが、このお宅はすんなり入れたので「こんなんで入れて良いのかな?」と、感じたことを覚えています。そうこうしていると、背中まで届きそうなロングヘアで短パン姿のオーナーと思われる人物が現れ「やぁ遅れてごめん、どうぞどうぞ」って感じで自宅に招き入れてくれました。この方がマルーン5のギタリスト、ジェームス・バレンタインさんでした。
当時彼がお住まいだったのがスチールフレームに水平ラインの屋根、屋外プールが印象的なミッドセンチュリースタイルの住宅。1960年にニール・M・ジョンソンが設計したスチールハウスと呼ばれる住宅でした。室内に入ると、ガラス張りのリビングにはドラムセットとギターをはじめ音楽機材が所狭しと並んでいました。素人ではないことはすぐに分かりましたが「僕はミュージシャンでギタリスト。マルーン5というバンドで日本の武道館でも演奏したことがあるよ」と言うジェームスさんの言葉にも、私をはじめ訪問したスタッフはマルーン5の知識がほとんどなく「マルーン5?聞いたことがあるけど・・・バックバンドのギタリスト?」残念ですが当時はそんな反応しか出来ませんでした。部屋の中のスタンドに掛けてあるギターやケースは貴重なヴィンテージギターばかり。興味津々で眺めていると、ケースから取り出して説明をしてくれたり、目の前でギターを弾いてくれたり、さらには「弾いてみなよ」と、貴重なギターをアンプに繋いでくれたりしました。自分の大切なギターは他人に触れさせたくはないものですが、そんなそぶりも全くなくとても気さくな方でした。ロサンゼルスでカタログ撮影ロケハンでの素敵な思い出です。
部屋を見せていただいている時にジェームスさんから「カタログ撮影の期間は、ツアー中でギターなどの機材は無くなるから撮影は問題ないよ」と言っていただいたのですが、撮影でお借りすることはありませんでした。しかしその後、とある記事でこの住宅と再び巡り合う機会がありました。瀬戸が建築雑誌で見つけたのですが、建築に造詣の深い俳優のブラット・ピットさんが、この住宅を550万ドルで購入したという記事が載っていました。ジェームスさんが2019年に石油王のポール・ゲティの孫であるアイリーン氏へ住宅を売却、その住宅をブラット・ピットが購入したようです。ジェームスさんが購入した当時は90年代風にインテリアが改装されていたそうですが、ジェームスさんがオリジナルの状態に戻したそうです。愛用しているギターもセンスの良いヴィンテージばかりでしたが、インテリアも旧き良きものを知るセンスの持ち主なのでしょうね。お会いした時からさらにセレブリティになったジェームスさん、今はどんな素敵な住宅にお住まいなのでしょうか。興味津々です。(開発 武田伸郎)


2025.1.31 DESIGN
六本木ショールームのイルミネーションシステム
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.153
昨年の12月、約四半世紀振りにエーディコア・ディバイズ本社ショールームを移転、12月のショールームオープンニングイベントにはたくさんの方にご来場いただきました。参加していただいた皆様、ありがとうございました。移転して2ヶ月、閑静な住宅街にあった広尾ショールームから六本木の中心とも言える賑やかなエリアに移転してきたわけですが、少しだけ六本木の街並みにも馴染んできたような気がしています。今回のコラムでは六本木ショールームのディスプレイの主役でもあるLEDファブリックフレーム構造の「イルミネーションシステム」をご紹介します。
六本木交差点から芋洗坂を少し下りたところ、通りから中庭越しに見えるエーディコア・ディバイズ六本木ショールーム。入り口の扉を開けると、ショールームのディスプレイの主役とも言える縦横3mの巨大な2つのイルミネーションディスプレイが目に入ります。正面に見える画像は、2025年モデルのラウンジチェアMD-1201L。新製品のスタジオ撮影を行っている時、瀬戸が自分で撮影したイメージカット、向かって左の画像は2025年モデルのNC-075ソファセットを、真上から撮ったユニークな画像です。壁面にぴったり収まったこのイルミネーションディスプレイ、フレームもほとんど目立たない数ミリのアルミ製の枠が見えるだけ、画像もファブリック調なのでフイルムのようなテカリや反射がありません。今までのライティングディスプレイではこれだけの巨大なサイズを製作するのも難しく、設置や画像差し替も大変な労力を要しました。今回このショールームで設置したディスプレイは、そんな労力を伴わないドイツ生まれの画期的なシステムなんです。このイルミネーションシステムを採用するにあたって、ヒントになったアイディアは昨年視察したミラノサローネでした。
昨年のミラノサローネ社員研修は、瀬戸を含めて5名で視察してきたのですが、今回もフィエラ会場と市内のショップや展示イベントをたくさん見てきました。そんな市内の視察中、瀬戸が某ショールームで目にした巨大なサイズのディスプレイがありました。布にプリントされた画像が天井から吊られていて、触れるとゆらゆら揺らぎます。巨大な画像にも関わらず大掛かりなフレームも無く至ってシンプル。私たちはさほど気に留めることもなく記憶にも残らなかったのですが、ショールームの移転が決まった時に瀬戸からそのディスプレイをイメージした提案指示がありました。ミラノで目にした布に印刷した画像をバックライトで照らしたディスプレイのイメージを具現化することです。これまでの一般的なライトディスプレイは、透過性のあるフイルムに画像を印刷して、画面のバックから照明を当てるものです。画像の交換はフイルムが折れたり歪んだりしないように行う必要があり、画像印刷もコストが高い上に大きいサイズが出来ません。既存のシステムを探したり、内装工事に絡めてオリジナルのディスプレイ制作なども検討はしてみたのですがイメージしているモノはできませんでした。そんな中、ようやくたどり着いたのが今回採用したディスプレイシステムです。様々なサイズに対応するLED照明がセットされたアルミフレームと、特殊な伸縮性のあるファブリックに画像を印刷、絵柄の交換は専門の業者に頼らず自分達で行える画期的なイルミネーションシステムなのです。六本木ショールームで検討していたサイズが縦横3mの巨大なサイズ。果たしてそんな大きいサイズのディスプレイが、綺麗に収まって自分たちでセッティング出来るようになるのか?はじめは半信半疑でしたが、テストと試行錯誤を繰り返しながらフレームを設置、画像シートも無事セットを完了!六本木ショールームにご来場いただいたお客様を真っ先にお招きするインパクトのあるイルミネーションディスプレイになりました。
2025年モデルの製品をフィーチャーした、エントランススペースに設置した2枚のイルミネーションディスプレイ。ミニマルなフレームに収められた画像は、まるで壁面がスクリーンになって光っているような印象です。広々としたショールームスペース全体から見通せるくらいのインパクトのあるディスプレイになりました。ご来場いただいたお客様からは「新しいショールームは想像を超えた広さでした」と、驚きのご意見もたくさんいただいています。ぜひ一度新しいショールームにご来場下さい。スタッフ一同皆様をお待ちしています。(開発 武田伸郎)


2024.12.25 DESIGN
独立系時計ブランドとエーディコア
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.152
今年も残すところあと数日、2024年ももうすぐ終わろうとしています。つい最近まで暑さを感じる日が続いていたような気がしますが、このところの寒さで一気に年末感が増してきました。いろんな出来事があった1年でしたが、常套句になりますがあっという間に過ぎ去った気がします。今年に起きた出来事でも春から夏の出来事になると、しばらく前に起こった出来事のように感じたりもします。本格的にコロナ渦明けで盛り上がったパリ・オリンピックも今年の夏に行われたんですよね。皆様にとって今年はどんな一年でしたでしょうか。
エーディコア・ディバイズの2024年の最大のニュースは、なんといっても今月の12月に東京本社が24年振りに移転したことです。これまで慣れ親しんできた広尾ショールームは、閑静な住宅街の中の一軒家でどのフロアでも自然光が注ぎ込む気持ちの良いショールームでした。しかし、設備の老朽化や諸々の事情により移転することになりました。広尾のショールームは駅から少し離れていたため夏のご来場の際には皆様にご負担をお掛けすることも多かったのですが、昨今の記録的な暑さの影響もありアクセスの利便性も移転する要因の一つになりました。(六本木の新ショールームは、最寄りの地下鉄の出口から徒歩3分です!!)去る12月12日・13日の2日間に渡り、2025年新作展示会と、新ショールーム移転のオープニングイベントを開催、たくさんの方にご来場いただきました。新ショールームのお披露目会と2025年新製品のコンセプトをご来場者の皆様にはお伝えさせていただいたのですが、その中でスイスメイドの時計ブランド「オリス ORIS」の製品展示をご案内させていただきました。永年お付き合いのある広告代理店の担当者の方が、独立系時計ブランドのオリス社を担当されていて、ぞれの業界で同じような立ち位置でビジネスを展開しているオリス社とエーディコアなら素晴らしいコラボレーションになるのではないか?という企画でオリスから取材インタビューという形でコラボレーションが実現しました。
ご存知の方も多いと思いますが、昨今は異常なまでの時計ブーム。特にハイエンドブランドの機械式時計は想像をはるかに超えた(?)価格で販売されています。中には販売どころかお店に並ぶことさえままならず、お金を出しても購入できないプレミアムな存在となってる製品も数多くあるようです。現在の時計業界を取り巻く状況は、スウォッチグループとリシュモングループの巨大コングロマリッドがいくつもの時計ブランドを傘下にし業界を席巻しています。以前はたくさんのブランドに時計のムーブメントを供給していた優良なマニュファクチャーも巨大グループに買収されてしまいました。そのため、グループに属さないブランドはメカの供給が途絶えて存続が困難になってしまい、たくさんのブランドが巨大コングロマリッドの傘下に属すようにりグループがますます大きくなりました。一方、独立系時計ブランドとは、巨大コングロマリッドに属さず自前で製品を開発しブランドとして成り立っている時計メーカーのことです。オリスはそんな数少ない独立系の時計ブランドです。家具業界でも、国内外で様々な企業でブランド買収、資本提携やグループ再構築が繰り返され、家具ブランドでも資本提携やどこの企業にも属さないブランドが少なくなっています。エーディコア・ディバイズはブランド発足から独自の路線を歩み、小さいながらも独立したブランドのスタンスを保ち続けてきました。そんなエーディコアにオリスさんもシンパシーを感じていただいて、今回のコラボレーションのお話に繋がったのだと思います。
新ショールームのオープニングイベントにオリス ジャパンの マネージング ディレクター ロベルトさんに参加していただきました。イタリア人のロベルトさん、とても流暢な日本語でいろんなお話を伺うことができました。エーディコア・ディバイズ六本木ショールームに展示いただいているのは、オリスの新作時計「ダイバーズ デイト」。ステンレス・スティールの39ミリケース、回転ベゼルと実用的な200m防水のスペック。3連のメタルブレスレットで少し懐かしい60年代のデザインをオマージュしたとてもオーソドックスな時計です。どこにでもありそうで、どこにもない・・・エーディコアのブランドコンセプトと合い通じるものを感じます。六本木新ショールームでエーディコアの家具をご覧になっていただきながら、オリスの新作時計もぜひご覧になってください。(開発 武田伸郎)


2024.11.29 DESIGN
2025モデル撮影と新ショールームでの新作展示会
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.151
エーディコアブランド発足から、エーディコア・ディバイズとしてブランディングを開始した1998年から、27年間毎年新製品を発表してきました。(一年のうちに、2回も新製品を発表することも何度かありましたが・・・)新製品を皆様にPRするために、その都度製品の撮影を行ってきました。利便性やコストパフォーマンス、広さや搬入のしやすさなどを検討しながらこれまで、東京都内近郊、様々なスタジオで撮影してきました。巨大な物流倉庫の中にある、車両が入るような大きいエレベーターのあるスタジオや、狭い通路を階段移動しなければならないデザインオフィスの中にあるスタジオなど(当時はデスクやベッドなど撮影するアイテムが大きかったため搬入がめちゃくちゃ大変でした・・・)。今回は、ここ数年使用している川崎にあるトラックが直付け出来る利便性の良いスタジオで撮影を行いました。
今年も11月になろうかという押し迫った時期での撮影になりました。ギリギリの日程で進めている年は、撮影当日の朝にトラックのチャーター便をスタジオに着けたりすることもあるのですが、今年は前日に全て近隣の倉庫に搬入して撮影スタートに合わせて製品を搬入。真っ白いホリゾント(床と壁面のつなぎ目が緩やかな曲線でつながっている撮影スタジオの空間)を前に、出来上がったばかりの新製品の試作を並べて、2025年ニューモデルの撮影開始です。今回もカメラマンの丸山さん、ディレクターの高原さんをはじめ、エーディコア・ディバイズの製品を熟知したスタッフの皆さんとスタジオ撮影を2日間にわたって行いました。今年のテーマに合わせて、製品のカラーやファブリックを選択、そのイメージから撮影のカット割りを検討していきます。キーになるのが「イメージカット」です。イメージカットは、製品を分かりやすく説明的なカットとは異なり、製品の特徴をビジュアル的に表現するもので、今年の製品テーマを一目で表現するカットになります。例年、試作が進む段階からクリエイティブディレクターの瀬戸は、撮影の日程に向けてどんなカットにするのかイメージを膨らませていきます。今年の製品については、全体のフォルム、組み合わせから撮影前には大まかなイメージが出来つつありました。
今年はロケーションの撮影を行わないので、撮影のトーンや組み合わせ、アングルがポイントになります。今年のイメージカットは、今まで経験したことのない撮影方法をトライすることになりました。(画像的には同じようなフォルムで撮影したことはあるのですが、今回は撮影の方法が全く異なります)「けっこう大変な撮影になるな・・・」と、予想したので、カット数の多い初日の製品カットは出来るだけスムースに終わらせて、2日目のイメージカットの時間を十分確保できるように進めました。事前にカメラマンの方にイメージを伝えて、撮影方法を相談していたのですが、思いの外大丈夫そうな雰囲気。スタジオの機材を存分に駆使してシミュレーション、思いの外スムースに撮影が進行しました。何度もセッティングを微調整し無事撮了!!イメージしていた面白いカットを撮ることが出来ました。
今年は東京ショールーム移転のタイミングに合わせて新作展示会を開催します。新しいショールームのインテリアで、2025ニューモデルを見ていただくのが今から楽しみです。今回撮影した撮影したビジュアルも、タブロイドパンフレットやホームページ上で使用するだけでなく、新しいショールームのディスプレイでは主役級の扱いをしています。エントランスのドアからご来場いただいたお客様をお迎えする際に真っ先にご覧になっていただけると思います。内装、インテリアからカラースキム、ライティング設計から音響システムまで、クリエイティブ・ディレクターがこだわり抜いて完成したエーディコア・ディバイズ六本木ショールーム。皆様のご来場を心からお待ちしております。(開発 武田伸郎)


2024.10.30 DESIGN
東京ショールームが移転いたします
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.150
本来なら秋本番、初冬の足音でも聞こえてきそうな時期ですが、10月の後半になっても夏日を記録する日もありますが、ようやく暑さも一段落し秋の気配を感じるようになりました。今年の夏は記録的な暑さでしたが、東京は夏日が5ヶ月以上にもなったそうで、1年の半分は夏のような気候になってしまいました。暑さで一番応えるのが日差しの中の移動です。エーディコア・ディバイズ東京ショールームは、静かで落ち着いたとても気持ちの良い場所にあるのですが、最寄りの駅から少し距離があるので、夏にご来場いただくお客様にはご負担をお掛けしていることも多かったと思います。私たちスタッフも、夏場の通勤は体に応えることもありました。そんなことが理由の一つでもあるのですが、この度エーディコア・ディバイス東京ショールームが24年振りに移転することになりました。
現在のショールームの契約上の条件から移転先のリサーチ、物件の精査や下見を行ってきました。ロケーションや周りの環境、建物の外観や内装がショールームとして適しているか等、クリアすべき要素がたくさんありますが、コストの折り合いも最も大切な条件です。これまで一旦は内定した物件もありましたが、具体的に進めていく段階で条件が合わなくなり流れてしまったこともありました。そして、今回の物件に巡り合うことができて移転先を決めました。決定する決め手となったのは、素敵な物件だったことはもちろんですが、エーディコア・ディバイズが移転するにあたり瀬戸がオーナーにプレゼンテーションした内容をとても気に入っていただき、予算的には厳しい条件だったのですがその点も可能な限りご調整いただいた事です。関係者の方が非常に協力的だったことも大きな要因でした。オーナーの方曰く「直接会いに来てプレゼンするなんて初めて」とおっしゃってました。そんな熱意も感じ取っていただき契約する運びとなりました。
正式に契約を交わし動き出したのが8月。移転オープンを12月に設定してからフル稼働で移転の準備が始まりました。苦労されている方も多いと思いますが、現在は未だかってない人手不足、特に建築内装関係はこの問題で業界全体が遅れに遅れている状況です。そんな状況を打開するため、何よりも早く内装工事の人手を確保、当社クリエィティブディレクターの瀬戸が工程管理を全て統括、本来内装設計で起こすべき図面、ショールームのインテリアプラン、照明計画、床材の選定や電気工事(コンセントの位置まで)、塗装計画からカーテン、事務所内の収納やデスク、展示スペースの什器など、全ての図面を描き上げ、内装工事が全て瀬戸の図面を元に工事がスタートしました。(内装工事用の詳細図面は、どんなに早くても数週間は掛かるのですが)照明器具やカーテンを決めるためのメーカー打合わせや、ショールーム内のディスプレイやサイン関係に至るまで詳細を詰めていきました。時間が限られていることを理由に、勢いに任せてどんどん進めて行く訳ではなく、床材の選定や壁面の色など、悩むべきところには時間を掛けて、スタッフの意見も確認しながらプランを固めていきました。(床材は、ショールームのイメージを大きく左右するファクターのため、何日もサンプルを敷き込んでは時間をかけて検討していました・・・)
現在、移転に向けて内装工事の真っ最中、12月のオープンに向けて追い込みを掛けているところです。瀬戸も、工事管理で連日現場に通っています。新製品開発の時期とも重なるため地方の工場に確認へ出張するなど大忙しの状態、そして来週は新製品の試作もアップしスタジオで撮影を行います。これからさらに様々な作業が目白押しですが、皆様に新しいショールームのお披露目と新製品の展示を見ていただけるよう急ピッチで進めてまいります。新ショールームオープンにつきましては、改めてお知らせのご連絡をさせていただきますが、当社では東京・大阪・名古屋ショールームにて11月22日まで年に一度のスペシャルセールを開催中です。この機会に、移転前の広尾ショールームにもぜひご来場ください。(開発 武田伸郎)

