COLUMN

2018.2.28 DESIGNER

デザイナーとして見るべき映画

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.82
デザインに目覚め始めた高校生時代に、映画部に在籍していた事もあり、年間パスを使って映画を沢山見ました。インターネットが無い時代には海外のファッションやインテリアデザインを感じる事ができる有意義な経験でした。青春時代を過した高知市は映画館は少なかったのですが、映画は2本立てで一度入ると何回も見る事が出来て、古い映画を上演する名画座では昔の映画を漁るように見ました。年間百本近くを見たと思います。当社の若いスタッフに映画は何を見ればいいですか?と聞かれた事もあり、若い頃に参考になった映画を思い出す事にしました。

2001年宇宙の、旅の宇宙ステーションに置かれたオリヴィエ・ムルグの、赤いDjinn Chairや先日続編が公開された、1982年公開のアメリカ映画リドリー・スコット監督のブレードランナーなど、いろいろ思い浮かびましたが、他に参考になりそうな映画を思い出しピックアップしたいと思います。下記に少しの感想を添えて箇条書きします。まずは、サスペンス映画の神様、アルフレッド・ヒッチコックの黄金時代と言える1950年代のハリウッドで製作された映画は俳優のファッション、インテリアは見るべき物が沢山あります。その中でも下の2つは印象に強く残っています。

「北北西に進路を取れ・North by Northwest」1959年製作でケーリー・グラント主演。エヴァ・マリー・セイントのファッションと最後のシーンに出てくるモダン住宅はセットと思えないスケールで、アメリカのモダンインテリアには心躍り、今のインテリアシーンとしても参考になります。
「裏窓・Rear Window」1954年製作でジェームズ・ステュアート主演。ニューヨークのとあるアパートを舞台にしたサスペンスですが、主人公の部屋の全容は見えませんが、モダンすぎず適度に生活感のあるインテリアは、快適なインテリアは何かを感じさせてくれ、恋人のグレース・ケリーのコスチュームデザイナーのイーディス・ヘッドが手掛けたファッション本当に綺麗で、美しさは何かを教えてくれます。

フランスのアラン・ドロンとアメリカのスティーブ・マックイーンの映画。二人のファッション今でも色褪せません。

「太陽がいっぱい・Plein soleil」1960年のフランス映画でアラン・ドロン主演、ルネ・クレマン監督の代表作。音楽はニーノ・ロータで音楽も大ヒットしました。アラン・ドロン扮する貧しいアメリカ人青年トムが、金持ちの道楽息子フィリップを殺して彼に成りすまそうと計画する映画ですが、新上流階級の生活からリゾートスタイルまで感じる事ができ、住宅やホテルのインテリアなど刺激になりました。またアランドロンは本質的な格好良さとはを感じさせてくれます。
「ブリット・Bullitt」1968年のアメリカ映画でスティーブ・マックイーン主演、ピーター・イェーツ監督作品。マックイーンが運転する1968年型フォード・マスタングGT390と敵のダッジ・チャージャーによる、サンフランシスコの急斜面を利用したカーアクションがあり、マックイーンの男らしさのファッションやライフスタイルは色褪せません。

インテリアはモダン過ぎても人間らしさが失われる事を感じさせてくれたのは「ぼくの伯父さん」。

「ぼくの伯父さん・Mon Oncle」、ジャック・タチ監督・脚本による1958年のフランス映画で第31回アカデミー賞外国語映画賞を受賞。50年代のミニマルデザインと未来的な働き方を風刺した映画です。主人公の父親でプラスチック工場社長のアルペル氏の自宅は、超モダン住宅で、学生時代に初めて見た時はこのモダン建築の住宅に魅せられました。しかし、下町のアパートのてっぺんの部屋に住み、自由な生き方を好む伯父さんは、この家が心地悪く描かれていました。学生時代にはあまり理解できませんでしたが、今の歳になり、今の時代ではこの伯父さんの気持ちが良く理解できます。

「007シリーズ」ジェームズボンド役のショーン・コネリーとダニエル・クレイグの2人が主役の映画はインテリアも参考になります。他にも好きな映画は沢山あるのですが、紹介しきれないので、、、。その時代の新しいインテリアを見せる映画は沢山あります。それをリアリティある舞台にするのが、インテリアに携わる人々の仕事です。大作映画や漫画が原題の映画もいいのですが、ファッションやインテリアを見るための映画もたまにはいかがでしょうか。秋の新作の企画に入らないといけません。さて、次のテーマは何に、、。  (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

左:「北北西に進路を取れ・North by Northwest」の最後のシーンに出て来る家はセットで作られました。映画の中でもセットと思えない完成度の高さです。右:「裏窓・Rear Window」のジェームズ・ステュアート役の主人公の家は普通のアパートの設定ですが、スタンドライトの照明で居心地が良さそうです。グレース・ケリーのファッションは素敵で最後のシーンのデニムに赤いボタンダウンは最高でした。
左:「太陽がいっぱい・Plein soleil」主演のアラン・ドロンはこの映画でスターになりました。劇中でのシャツの着こなしは本当に綺麗でした。右:「ブリット・Bullitt」のスティーブ・マックイーンは無骨さだけでなく、繊細な印象もあり、ステンカラーコートの着こなしが格好良かった。
左:「ぼくの伯父さん・Mon Oncle」のモダン住宅はジャック・ラグランジュによって設計されました。映画の中で主人公のぼくと伯父さんが居心地悪そうにしているのが印象的でした。右:007シリーズの「ダイヤモンドは永遠に」パームスプリングにあるジョン・ラトナーの住宅で撮影されました。

2018.2.23 DESIGN

社用車が変わりました。

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.70
まだ寒さが身にしみますが、晴れた日には春の気配を感じる今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。春の訪れは新しいスタートの季節。進学や就職に限らず、色んな変化が訪れる時期でもあります。東京のエーディコア・ディバイズでは、先日社用車を変更しました。車○○の瀬戸のこだわりも有り、これまでいろんな社用車を乗り継いで来ました。今回のセレクトは、車載機能の実用性も考慮したフランスはルノー社の「カングー」です。フランスでは商用車として使われている事が多いのですが、日本でも時々オシャレなカラーリングを施したディスプレイカーを目にします。最近はアウトドアブームもあり、キャンピングカーのような使い方も出来て凄く人気があるようです。

カッコいい?とは言い難いデザインですが、どこか可愛いオシャレな雰囲気を醸し出すカングー。ネーミングがイメージにぴったりですが特別な意味はないみたいです。カラーは東京のスタッフで人気投票を行なって決めたのですが、納車時期の関係もあり独特なブルーになりました。そして社用車と言えばブランディングの表記です。これまでも社用車のディスプレイは、シートを発注して自分たちで張って来ましたが、カッティングシートを車の立体的な曲面に気泡が入らないようにきれいに張るのはかなり難しい。今回はロゴを大胆に入れる事にしたので、張る面積もけっこう広いのです。納車の日やってきたカングーに、慎重にマークの位置決めをしながら作業を進めます。はじめは小さいモノから恐る恐る、失敗は許されません。作業を分担して行ないますが張り作業も手慣れて来ると、スピードも増して大胆になって来ます。思っていたよりスピーディーにディスプレイは完成。カラーリングが良かったのか、ロゴの大きさの割には思いの外シックに仕上がりました。

そして今回社用車に初めて「QRコード」を取り付けました。皆さんも利用している四角い2次元コードの一種です。最近は車に付けている例も良く目にしますよね。スマホのアプリで読み込んで頂ければ、すぐに情報にリンクするコードです。街でエーディコア・ディバイズのカングーを見かけたら、ぜひQRコードを読み込んで見て下さいね。(開発/武田伸郎)

慎重に位置を決めてシートを張り込んで行きます。
検討に検討を重ねた社用車のコーポレートデザインシート。

2018.2.23 SHOWROOM

ショールームを春色に。

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.217(東京・広尾ショールーム)
まだ少し寒い日が続いていますが、春の兆しを感じることも多くなってきました。お花屋さんにはフレッシュなカラーのお花が並び、ショーウィンドウには明るい色の洋服がディスプレイされています。エーディコア・ディバイズ各ショールームも、春のディスプレイにチェンジしました。

年明けに開催されたheimetextilやParis Deco off、MAISON & OBJET PARIS などヨーロッパの見本市から発信されるトレンドも取り入れながら、デコレーションしています。バリエーション豊富なピンクやイエローをテーマカラーに、今季注目のモチーフのジオメトリックパターンやネイティブモチーフのクッションをアクセントに加えました。季節毎にお部屋のインテリアを替えたいと思っても、カーテンやソファカバーを替えるのは大変です。そんな時は、空間のアクセントになるクッションでしたら、気軽に取り入れていただけます。素材、カラー、柄、風合いがとても豊富ですので、お部屋のキーアイテムとして季節や気分に合わせて気軽に取り入れて楽しめます。また、季節のお花はそれだけで空間を華やかに彩ります。大きめな花器には桃や桜の枝を入れると、一気に華やかになります。チューリップやラナンキュラス、水仙といった色も形も可愛らしいお花が多いので楽しめますね。

ショールームでは家具のコーディネートはもちろん、デコレーションも皆様のライフスタイルのアイディアとなるようにご提案しております。少し華やかになったショールームにぜひご来場下さい。
(ショールーム担当:西條 恵理)

NEO CLASSICO Heritageのダイニングには桃の花とコデマリを。ぷっくりしたお花と濃いピンクが可愛らしいです。
上左右:ラナンキュラスや水仙の優しい春色がお部屋を明るくしてくれます。下左:お花の刺繍クッションや水彩画のようなドットのクッションは可愛らしいですね。下右:ネイティブパーンは、クッションなどアクセントでプラスすると取り入れやすいです。

2018.2.22 PRODUCT

PRODUCT : MD-803・804 Zaisu Chair

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG Vol.59
今回はADCOREとして初めての和室家具、A-mode Heritage MD-803、804を紹介します。多様化するライフスタイルに対応するモダンデザインの座椅子です。

MD-803、804はMD-103NとMD-503の延長にあるデザインで、和室のあるダイニングシーンをモダンに演出します。どちらも従来の座椅子と比較してゆったりとしたサイズ感で、フレームに表情豊かなオーク材を使用しています。またバリエーションとして、底付き感のない座クッションタイプのAタイプと、座布団を組み合わせて使用するCタイプからお選び頂けます。Cタイプの座面は滑り止め加工をした張地を使用し、座布団がずれずに快適にお使いいただけます。オプションとしてオリジナル座布団クッション、MD-803-ZCをご用意しました。ウレタンとポリエステル綿を組み合わせ、へたりにくくしっかりとした座り心地です。座クッションタイプと座布団タイプ、どちらに座っても背の当たりの位置が変わらないよう、クッションの固さや厚みを調整してあります。

ダイニングチェアのMD-103NをベースにデザインしたMD-803はスクエアなデザインです。座クッションタイプは座面に厚みや固さの異なる5層のウレタンを使用しています。背にも4層の積層ウレタンを使用し、やわらかな背の当たりを実現しました。ラウンジチェアのMD-503をデザインのベースにしたMD-804はMD-803よりも更にゆったりとしたサイズで、畳の上でラウンジチェアのようにお使い頂けます。座クッションタイプは座面に厚みや固さの異なる7層のウレタンを使用しています。背中をホールドする笠木は贅沢にオークの無垢材を三次曲面に削りだし、ゆったりとしたサイズ感で柔らかな背のカーブは快適な背の当たりを実現しました。

どちらの座椅子も一般的な高さの座卓と組み合わせても使用する際、正座をしても膝がぶつからないよう、座のフレームは25mmと薄くデザインしました。薄い座のフレームと背のフレームの接続部は二本のホゾを差し込んだ後に精度の要求される仕口です。また地面に近づくにつれ広がる背のフレームが描く曲線は、強度を持たせ安定感を演出するMD-803、804オリジナルのデザインです。

和と洋のテイストを横断し、統一感を持たせるデザインのMD-803、MD-804。合わせて発表した座卓のMD-806との相性は抜群です。リビングに畳のある住宅やモダンスタイルの和室などでお使いいただけます。モダンヴィンテージデザインの座椅子をぜひショールームでお試しください。

(エーディコア・ディバイズ 企画開発/富所 駿)

■MD-803 ZAISU CHAIR 製品ページ ▶
■MD-804 ZAISU CHAIR 製品ページ ▶

■MD-806 ZATAKU TABLE 製品ページ ▶

●画像はクリックすると拡大されます。

左上:MD-804C 座布団タイプ。座のフレームを薄くすることで足入れを広く取っています。左下:座布団タイプの座面。滑り止め機能のある張地を使用しています。右上:薄い座のフレームと背のフレームの接合部は、ホゾをダブルに使用し強度を高めています。右下:椅子を動かした際に畳を傷つけないように、座面の裏のフレームにR面取りを施しています。
左上:座クッションの構成。厚みや固さの異なる5層のウレタンを使用し底付き感の無いしっかりとした掛け心地です。左下:モチーフとなったMD-103Nと共通の座フレームの面取り。木部に脚がぶつかっても当たりが柔らかいデザインです。右:MD-803A 座面につながる末広がりの背のフレームは強度を高めるデザインです。背クッションには4層の積層ウレタンを使用し、正座とあぐらで背の当たる高さが変わっても快適な掛け心地を実現しました。
左:MD-804A 三次曲面に無垢材を削り出した笠木は、ゆったりとしたサイズでやわらかな背当たりです。正座とあぐらで背の当たる高さが変わっても快適な掛け心地を実現しました。右上:笠木と背のフレームの接続には寸切りボルトという金物を使用し強固に固定しています。右下:座クッションの構成。厚みや固さの異なる7層のウレタンを使用し、底付き感の無いしっかりとした掛け心地です。

2018.2.15 SHOWROOM

ショールーム展示品

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.216(名古屋・栄ショールーム)
エーディコア・ディバイズ名古屋・栄ショールームに、MD-705ソファシリーズとNC-030Mコンフォートチェアの展示が加わりました。新しくバリエーションに加わった張地でお作りしております。風合いや仕様等も実際にお確かめ頂けます。

各ショールームでは、リビングとダイニングのトータルコーディネートで展示しています。売れ筋やトレンド、スタッフの意見を取り入れながら展示品を考えています。商品によって、オプションパーツを施したり住宅や建築の傾向・トレンドカラー等も加味して、お客様の参考になるように心がけています。今回加わったMD-705ソファは、根強い人気のグレー系の生地をベースに、本革ブラックのパイピング・ボタン絞りでシックでスタイリッシュなイメージに。NC-030Mコンフォートチェアは新塗装色のD-9(ヴィンテージグレー)と本革グレーのパイピングで統一感を持たせました。皆様のご要望やご意見も取り入れていきたいので、ご意見・ご要望等いつでもお聞かせ下さい。

各ショールームでは、現在一部展示現品を特別価格で販売しております。それぞれ対象の商品が異なりますのでお問い合わせください。(ショールーム担当:小田切 里子)

人気シリーズのMD-705ソファシリーズは、新作張地で製作しました。動きのある光沢感がとても人気のファブリック。本革のボタン絞りやパイピングを施す事で、全体を引き締めいています。
NC-030Mコンフォートチェア。脚部の新色・D-9(ヴィンテージグレー)と本革グレー色のパイピングもマッチしています。