COLUMN

2017.9.8 SHOWROOM

大阪・心斎橋ショールームSEDIC PLACEのご紹介

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.200(大阪・心斎橋ショールーム)
エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールームは、世界で活躍する建築家・安藤忠雄氏が設計したSEDIC PLACEの2階にあります。安藤氏独特のコンクリート打ちっ放しの建物はひときわ目立つ存在です。3Fから10FまではUR都市機構の公団で「安藤建築に住める」「美団地(美しい団地)」としても有名です。

SEDIC PLACEは大阪市などが推進する「船場デジタルタウン構想」に基づいて、2002年に建てられました。「スモール・オフィス・ホーム・オフィス」略してSOHO型住宅をコンセプトにしていて、在宅でIT関係の仕事が出来るようにと初めから大容量LANを導入したり、15年前にしてはとても画期的な試みがされています。部屋のタイプも様々あるようで、1つの部屋で入口が2つあったり、フリールームがある部屋など、とても個性的なお部屋が多数存在します。現在は、外国人の方やご家族の方なども多数お住まいになっています。

ショールームに続く少し照明を落とした廊下には、安藤氏自ら選んだモノクロの写真パネルが並びます。その先のショールームでは一面の大きな窓から自然光が差し込み、開放感溢れる空間が広がっています。ぜひご来場の上、ごゆっくりとお過ごしください。お待ちしております。(ショールーム担当:青木 由紀子)

左:築15年とは思えないほどの綺麗な外観です。右上:中央には大きな吹き抜けがあります。その上は芝生の中庭になっています。右下:大阪・心斎橋ショールームへ続く廊下。ショールーム内は片側一面が窓になっていて開放感が広がります。
エル・デコ10月号は安藤忠雄氏の特集が組まれていて、最新住宅作品が表紙に使用されています。A-mode Heritageの広告を掲載しています。

2017.8.30 DESIGNER

仕立ての良さの見分け方

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.76
最近、洋服をインターネットで購入する人が増えています。ロサンゼルスのファッションストリートのメルローズでもその影響で、かなりのブランドショップが消えました。日本でも若い人は、洋服をネットだけで購入する人が多く洋服のネット販売の売上げが急激に増えています。物の良し悪しを直接確かめずに買うのは使い捨ての時代だからでしょうか、。2018年モデルのソファの試作をしている日田市の工場の中で、作業している職人さんが張っているソファのステッチを見ながら、身近な物の仕立ての良さの条件を思い出していました。

毎日着るシャツの事です。身体に近いシャツは縫製が着心地に影響します。また、ジャケットを着なくなった夏のビジネスシーンでは、一番目線の近くで見られる事の多いシャツは、仕立ての良し悪しがよく分かります。皆さんはシャツを購入する時にどこで判断されますか?広げてみれば全体を見る事もできますが、ジャケットと違い肌に近いシャツの試着はなかなかできません。またお店では透明なケースに入っている物も多く、触る事もできません。初めて訪れる店ではなおさらです。私が見るのは形の良さもそうですが、気に入った物があれば、口から少し指を入れて布を触り布の触れ心地を感じます。トーマスメイソンなどシャツ生地を使われた物がベストですが、肌に触れる物なのでしなやかな生地を選びます。次は襟や肩のステッチと、ボタンの素材と縫い留めと少し見えるボタンホールの仕上げを見ます。

襟や袖とに入る運針と呼ばれるステッチの縫い加工は強度や着心地の良さだけでなく、仕事の丁寧さが見れる場所です。使われる布の柔らかさや番手に合わせてステッチの糸の太さと縫い幅は決められます。良いシャツはしなやかな布が多く、針が細かく入れられています。縫いが真っすぐなのは当たり前ですが、良いシャツは1センチに8針以上のステッチが入り、適度な圧で運針され洗濯しても布にシワが出にくい縫い方になっています。ボタンは貝ボタン(白蝶貝)で、留め方は十字か鳥足縫いで止められた物です。またボタンホールの縫製も細く丁寧な仕上がりかを見ます。ボタンの留め方では、十字になったクロス止めは昔は手縫いでしかできなかったのですが、機械縫いができるようになった今でも、良いシャツの基本になっています。子供の頃から父の仕立てたシャツのボタン留めが十字になっているのを見て、高校生の頃は買ったシャツのボタンを自分で取り外して十字縫いにしていました。最近ではハンドメイドの証として鳥足縫いの留め方をした物もあります。

ソファや椅子など布張りされた家具にもステッチがあります。家具に使われる布や革は耐久性を考えられていて、シャツと違い厚い物が多いので、使われる糸も太く、ステッチの運針幅も大きくなります。ステッチの種類は場所や必要な強度によって変わり、Wステッチ、片ステッチ、シングルの三種類が使われますが、仕立ての良さはステッチの幅の均一や曲がりで仕立ての良さを見る事ができます。このWステッチやシングルは幅広くする場合に使い、片ステッチは座前や背裏や馬蹄形のラウンジチェアの背の縫製など強度が必要な場所に使われます。Wステッチや片ステッチは一度シングルで縫ってから再度ミシンをかけるので倍以上の手間がかかります。その手間の縫製が均一で真っすぐに縫われているかが仕立ての良さにつながります。

家具でも洋服でも縫製された物がほとんどです。素材のネット購入では手触りやミシン目までは見えません。お店の方との会話も楽しみながら仕立ての良い物を選んで買うようにすれば、購入した物の良さも分かり大切にされると思います。そんな大切にされるような家具も職人さんと一緒に作り続けなければと思いました。来週から新しいカタログの撮影の為にロサンゼルスへ行ってきます。11月には新作と新しいカタログの発表を行います。お楽しみに!
(クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

左上:シャツは白とブルーが基本ですが夏はストライプが汗脇が目立たないので楽です。右上:香港のアスコットチャンで仕立てた150番の海島綿のボタンダウンです。かなり細い糸の布でしなやかですが、縫製の糸も細く1センチ当り10ステッチで縫われています。左上:イタリアのシャツでは32ユーロの安価なシャツでも仕立てが良くボタンも鳥足の付け方がされています。右下:イギリスのファブリックメーカーのトーマスメイソンを使ったシャツも良い物が多い
上:革に施したステッチ。左からWステッチ(当て布付き)Wステッチ(ステッチのみ)片ステッチ、シングルステッチ 下左から2つ:Wステッチはミシンをかけた後、縫い代を両側に広げてフラットにできる縫い方です。その為、最初の糸でしかつながってませんその為に裏当ての布を付けます、白いテープはその当て布です。当て布をしなければ、シングルステッチと同じ強度しかありません。右から2番目:片ステッチはシングルで縫い合わせた布の縫い代の両方を片側に寄せて縫います。その為、二重に糸で縫製されるので強度が一番あります。右:一番安価で簡単なシングル縫い。そのまま張ると縫い代がどちらかに寄ってしまうので、張り込み時は手間がかかります。

2017.8.29 SHOWROOM

秋のディスプレイ

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.199(東京・広尾ショールーム)
残暑で蒸し暑い日が続いておりますが、街中を見ると少しずつ秋を感じるようになってきました。ショーウィンドウや虫の鳴き声にも季節の変化を感じさせられます。エーディコア・ディバイズ各ショールームでも、秋のデコレーションにチェンジしました。

秋のテーマカラーはオレンジ&オリーブグリーンです。クッションやデコレーションの植物に取り入れて、秋の演出をしています。暖かさを感じるオレンジとアースカラーのオリーブグリーン、たくさんの植物で優しく和む雰囲気になっています。寒い季節が近づくとオレンジやレッド系など暖かさを感じる色を求めるようになりますね。寒色系と暖色系では心理的な温度感が3℃も違うといわれています。このような色の視覚的効果をインテリアにも取り入れて、快適な空間をコーディネートしてみてはいかがでしょうか?クッションやベッドリネンなどは手軽に取り入れる事ができます。以前、盲学校でのボランティアでパーソナルカラーを診断する経験をさせていただきました。私たちは視覚的に見て、色の暖かみや涼しさを感じていますが、視覚に障害を持っている方たちは手をかざすことで、暖かい色とか冷たい色と感じる事ができるとのことでした。これから寒い季節に向かっていきますが、暖かみのある色をインテリアに取り入れる事で、エアコンや暖房器具に頼りがちな温度調節を少し軽減し、省エネに貢献できるのではないでしょうか。

エーディコア・ディバイズ各ショールームでは、インテリアコーディネートのご相談を承っております。ご新居へのお引越や家具の買い替えだけでなく、イメージチェンジのご相談などお気軽にお問合せ下さい。皆様のご来店をお待ちしております。
(ショールーム担当:西條 恵理)

オレンジは正に秋の色!?食欲を促進したり、コミュニケーションを促す色です。リビングやダイニングに取り入れたいですね。
上:オレンジ・オリーブグリーン・ボルドーなど秋色のクッションを取り入れると季節感を演出できます。 下:ほおずきや観賞用とうがらしでオレンジをプラスし暖かい雰囲気です。

2017.8.29 DESIGN

豪華絢爛の赤坂離宮

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.64
先日、赤坂の迎賓館を見学してきました。以前は夏のみの一般公開でしたが、明治以降の建造物として初めて国宝に指定され、2016年より通年公開になりました。ネット申し込みによる抽選ですが、公開当時よりは倍率も下がり今回当選して見る事が出来ました。

現在の迎賓館は、外国の賓客に対して接遇を行うための施設ですが、もとは大正天皇がお住まいになる「東宮御所」として建設されました。10余年の歳月をかけて明治42年に完成。西洋文化を取り入れ、日本の建築技術の総力を挙げて完成した一大モニュメントでした。設計は片山東熊(かたやまとうくま)氏。「東京国立博物館 表慶館」を設計した明治を代表する建築家です。東宮御所は、第二次世界大戦の後、皇室財産から国に移管され「国立国会図書館」などの公館として使用されていましたが、外国の来賓を迎える迎賓館が必要となり昭和43年に赤坂離宮として6年の歳月をかけて改修されました。改修設計は村野藤吾氏です。

残念ながら室内は全館撮影禁止です。(この日は迎賓館所蔵の藤田嗣治氏の天井画6点が特別に展示してありました)西門から入館して、気高さを感じさせる本館玄関ホールから2階の小ホールへ導く中央階段を経て見学していきます。通路やホールも絢爛豪華。室内も天井画やシャンデリアが華やかさを引き立てます。家具のディテールも日本で言う「クラシック家具」とは一線を画す、ルネッサンス期の様式に則ったとても素晴らしいモノばかり。椅子の彫刻やテーブルの象眼の鮮やかな張り分けなど、本場欧州のクラシック家具にも引けを取らない見事な仕上がりでした。技術習得の為に職人を欧州に派遣したとも言われています。当時の日本が西洋の列強諸国に肩を並べるため、渾身の力を込め妥協を許さず造り上げた宮殿は、内装も調度品も博物館級で、前庭からの一望は都心の中心にあるとは思えないような景観でした。

1時間ほどの見学でしたが、絢爛豪華な装飾には圧倒されまくりでした。日本の技術の粋を集めた赤坂離宮、ぜひ一度は見ておきたい建築作品だと思います。
*実は、東宮御所として完成した当初、あまりに豪奢な宮殿は「豪華すぎる」という理由から明治天皇の意向に沿わず、皇太子ご夫婦が過ごすことが叶わなかったそうです。生活する空間で想像すると、何となく分かるような気がしました・・・。(企画開発/武田伸郎)

前庭からの本館の眺め。まさしく宮殿です。
こちらは主庭の噴水からの眺望です。

2017.8.25 PRODUCT

PRODUCT : MD-103N Chair

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG Vol.53
今回は2017年モデル、A-mode Heritage シリーズからダイニングチェアMD-103の新仕様、MD-103Nをご紹介します。日本のヴィンテージを基本として、時代やテイストのカテゴリーを超えたコーディネートを可能にする上質なデザインの A-mode Heritage のコンセプトを表現しつつ、MD-103の特徴を受け継ぎ、バージョンアップした製品です。

MD-103Nは直線的でスクエアな構成のMD-103の特徴をそのままに、新しさと懐かしさの同居するヴィンテージスタイルにアレンジしました。素材は木目の表情が豊かなオーク材に、木部のカラーリングは新色のヴィンテージブラウンを加えた8色からお選び頂けるようになりました。端部の面取りも大きめに変更し、手触りでも木材の柔らかさを感じて頂けるようにデザインしました。そしてMD-103Nを特徴付けているのは滑らかなカーブを描くアーム。触れたくなるような削り出しの曲線を描くアームは、肘を置くスペースがしっかりと確保され、身体を安心して預けられます。従来のMD-103に比べ奥行きを40mm広げ550mmに、サイドチェアはワイドを20mm広く取り470mmになりました。さらに背のクッションもMD-103に比べ厚くする事で深く腰掛けることができ、ダイニングシーンでもよりゆったりとした時間をお過ごし頂けます。座クッションの構成は、弾性ベルトと厚み、固さの異なる3種のウレタンを使用し、柔らかくなりすぎず、張りのある座り心地です。

103シリーズに共通するシンプルでスクエアなデザインは、モダンな空間だけではなく、和の空間にもお使い頂けます。MD-103Nは、細部に調整を加え、素材感豊かで柔らかな印象にバージョンアップしました。空間のテイストを選ばないMD-103Nで、ダイニングシーンをより豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。
(エーディコア・ディバイズ 企画開発/富所 駿)

■MD-103N CHAIR 製品ページ ▶

●画像はクリックすると拡大されます。

左:アームの肘置きが広くなり、よりゆったりとお使い頂けるようになりました。右上:アームの裏面も手で触れる事を考えなめらかなラインを描いています。右下:オーク材の特徴である斑の入った木目。天然素材ならではの味わいです。
左:張りのある背と座クッション。フレームの塗装色は新色D-8 ヴィンテージブラウン 右上:MD-103に比べやや厚みを持たせた背クッションのウレタン構成。固めのウレタンを厚めに重ね、表面はしっとりと柔らかいウレタンで覆っています。右下:座のクッションは、合板をくりぬき弾性ベルトを張ったベースに、固さと厚みの異なるウレタンを重ね、柔らかさの中に張りのある座り心地です。