COLUMN

2016.9.13 SHOWROOM

ショールームBGMのご紹介(名古屋・栄ショールーム)

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.167
エーディコア・ディバイズ各ショールームでは、季節に合わせてBGMを変えています。毎シーズンごとに、クリエイティブディレクターの瀬戸が様々な音楽シーンの中からチョイスしています。今回は、秋冬の新しいBGMを少しご紹介させていただきます。

NEO CLASSICOシリーズは1960年代に活躍したジャズピアニストのビル・エヴァンスの作品の中でも代表作の一つと言われる1964年の作品で、スコット・ラファロ、ポール・ モチアンとの伝説のトリオで録音した『Waltz For Debby』。こちらは、客席のざわめき、食器の音なども混じり、ライヴならでは臨場感たっぷりの1枚。ライヴの録音…?!とはじめは思いましたが、聴いてみるとこの音があるからこそ、このアルバムの魅力を引き出しているのだと感じました。

AD CORE・A-modeはキース・ジャレットの1998年の 『The Melody At Night, With You』。こちらは、難病から奇跡の復活を遂げた巨星ピアニストキースの復帰後第一弾で、闘病中に支え続けてくれた彼の妻に捧げられた1枚です。収録曲はスタンダードとして有名なラヴソングばかりで、奥様への深い愛が伝わってきます。

どちらも1960年〜70年代に活躍したジャズピアニストで、現在YouTubeのVEVO(音楽ミュージック)のJAZZ部門2016で上位作品の2枚です。ショールームにお越しの際は是非新しくなったこちらのBGMに耳を傾けつつ、家具をお選び下さいませ。(ショールーム担当:小田切 里子)

写真右:『Waltz For Debby』左:『The Melody At Night, With You』
心地の良いBGMでお迎え致します。

2016.9.6 SHOWROOM

秋のフレーバーティーご紹介(大阪・心斎橋ショールーム)

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.166 
まだまだ暑い日が続きますが、少し風が穏やかになって秋が近づいてきた気がします。エーディコア・ディバイス各ショールームでは秋にぴったりのフレーバーティーをご用意しました。

栗の甘みと緑茶の苦みがほどよくミックスされた「栗」は、少し甘めの緑茶になっています。ドライマロンがごろごろと茶葉と共に入っているので、しっかり栗の味、甘みを楽しめます。こちらは水出しでもご用意しています。もうひとつのフランボワーズとチョコレートがミックスされた「フランボワーズショコラ」は深みのある紅茶が楽しめます。入れた瞬間にふわっと甘酸っぱい香りと甘い香りが広がります。ホットでお飲み頂いてしっかりと香りを楽しんで頂く事をお勧めします。

どちらもこれから秋が深まってくるとぴったりのフレーバーティーです。ぜひ秋を感じるフレーバーティーを味わいに各ショールームへお越し下さい。皆様の御来店お待ちしております。(ショールーム担当:青木 由紀子)

左:緑茶ベースにドライマロンを加えた「栗」。右:紅茶ベースにフランボワーズとチョコレートを加えた「フランボワーズショコラ」。
ぜひお好きなソファやラウンジでゆっくりお寛ぎください。

2016.8.30 DESIGNER

見えないもの

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.64
この夏も晩秋に発表する2017モデルの試作立会いに工場へ通っていました。当社の協力工場は東北の山形にある朝日町と九州の日田市にあるのですが、両方盆地にあり、夏は暑く、冬は寒い所です。この夏は特に西日本の記録的な猛暑が続き、当社の協力工場のある日田市でも連日37度を越える日が続いていました。日本の木工場には、まず冷房がありません。裁断やミシンをかけたりする布を扱う一部の場所には冷房があるのですが、乾燥を嫌う木加工場にはエアコンなどありません。いつも過ごす試作の現場にある温度計は今年も35度を差していて、扇風機が暑い風をかき回しているだけです、、。暑い中、工場のみなさん本当に頑張っていると思います。その中で良い製品を作るのは大変な事です。

そのソファ工場で、張り替えられたソファの残骸が残されていました。海外で作られたボタン絞りのソファがほつれてきたという事で、取引先から修理の依頼があり剥がしたそうです。その背と座のボタンがついた表皮が剥がされていたのですが、表面の意匠も手抜きな感じだったのですが、ボタンが留まっている裏を見てびっくり、、。通常はクッション材に使われないクギのようなボタン止めが使われていました。通常は壁のフトン張りに使われる物ですが、使っていたとしても、クギ先を切り落としたりして安全な使い方をします。それを背と座の動く所に使っているとはびっくりというより、少し怖くなりました。ソファは中身が見えないので、表布を剥がしてウレタン素材等のクッション材を取らないと、どう製作しているか分かりません。工場の職人さんも、こういった使い方はないですよねと驚いていました。

ボタン絞りのソファの作り方はデザイン的に様々な手法がありますが、浅くボタンを付ける場合は、布の伸びを利用しカーブさせて少しだけこませる意匠や、深くボタンを付ける場合は背にシワのよらないように一枚一枚縫い合わせをして深く止める昔ながらの方法があり、ボタンの留め方は洋服と同じで、昔も今も丈夫な糸(昔は麻でしたが、今はナイロンやビニロン)が使われ、その糸を木枠に釘やタッカーで止めたり、ボタンで留める方法など、背の固さや動きによって留める方法は沢山ありますが、クギで止める方法はしません。お子さんが飛び跳ねたり、重量オーバーで万が一、木枠が壊れた時に人に危害が及ぶ方法で止めるべきではありません。人の安全性を第一に、それを考えながら職人さん達は物作りをしています。

フレームやバネ材、クッション材など、手を抜こうと思えばいくらでも抜けます。それをするかは製造者の気持ち次第です。これはテーブルに使われている合板素材や塗料の安全性や、椅子に使われる木材や、強度に重要な組み方や接着剤など、見えない箇所は沢山あります。合板やバネやウレタンフォームのクッション材、塗料などは木工場で作られる訳では無いので、信用おける取引先から仕入れ、仕入れた素材を使います。日本の企業が作る素材は日本工業規格の安全規格に則した物で、その中から適合する素材を選び使用します。日本製が全て良い物とは言えませんが、その規格内で作られている物は安心してお使いいただけると思います。

いつも家具の創り方セミナーで最後にお話をするのですが、家具は表面だけでなく、中身が大切なんです。でもそれが見えません。デザインと座り心地を良く吟味して、最後はショールームの方や担当営業に何が使われているか、聞いて下さい、それが答えられる会社の製品を選んで下さいと、お話します。皆様もぜひ中身を聞いて下さい。新製品が完成するまでまだまだ工場通いをします。これが一番楽しい時間なんです。2017年モデルをお楽しみに!
                                 (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

左:NC-023ラウンジチェア。硬めで深さのある背のボタンは1枚1枚形の違う18枚の布が立体的に縫い合わされていています。右上:布で包まれたボタンにナイロンの糸が付けられます。右下:背のボタンの位置に木枠がありそれにタッカーで糸がしっかり止められます。
左:ND-055ソファ。柔らかな背にボタンがやさしく付けられています。右:背の動きに合わせてボタンが動くように裏張りの布と弾性ベルトに裏ボタンで止められています。人を傷つける物はいっさい使われていません。
海外製品(中国製と聞きました)の背は縫いあわせか、折り曲げに見えるように表面にパイピングが縫われているだけです。右上:MDFの板にボタン釘が打たれ、先を適当に折り曲げています。右下:ウレタンフォームにそのままMDFの四角い止めをしています。使っているうちにスポンジ状のウレタンはボロボロになると思います。

2016.8.29 DESIGN

超貴重木材見学の巻

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.52
折に触れて木材の資材困窮のお話をさせていただいてますが、先日思わぬところで超貴重木材の数々を見る機会がありました。昭和6年に料亭として開業し、その後日本初となる総合結婚式場としてオープンした目黒雅叙園。その中にある、昭和10年に建てられた目黒雅叙園で現存する唯一の木造建築、通称「百段階段」で貴重木材の数々を見ることが出来ました。

百段階段は99段の長い階段廊下に連なる7部屋を、それぞれのテーマで当時の一流クリエーターが趣向を凝らしてしつらえた建築です。(実際の階段は百段ではなく99段しかありません。階段の脇に番号が貼ってあります。諸説あるようですが99をもって100の代用とする一歩控えめの日本文化という説が一般的のようです)見に行った展示会は夏の期間限定で「和のあかり」がテーマ。7つの部屋でインスタレーション展示がされており見応十分なのですが、どうも部屋の調度品や使用されている木材に目が行ってしまいます。

会場に一歩脚を踏み入れたとたん、見上げる先に広がる黒光りした厚さ5センチの欅の階段、それだけで壮観な眺めです。階段に併設する部屋には固有の名前が有り、内装やスタイルが全く異なり、使われている木材も異なります。漁樵の間の床柱は精巧な彫刻が施された巨大な檜材、頂上の間の本間の床柱は銘木の黒柿を使用、そして清方の間は、一見しただけでは何の材料を使っているのか分かりませんでしたが説明パネルを見て驚きました。茶室風の控えの間の床柱と水屋の羽目板はパープルハート(10センチになるまで、50年以上掛かると言われています)、天袋と前地板はゼブラウッドと、共に南米材を使用していました。天井は神代杉と秋田杉を薄くスライスして編目状(市松模様)に編んだ網代天井と言われる仕上げ。国内外の貴重な材料をこれでもかというくらい手間を掛けて仕上げてありました。専門誌やネットでしか目にすることの無い貴重な材を、思いもよらないところで見ることが出来ました。

映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったとも言われている百段階段。東京都の有形文化財にも指定されています。各部屋の内装やしつらえも見応え十分ですが、貴重な木材もたくさん見ることが出来ますので、ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。(企画開発 / 武田 伸郎)

左:見上げる百段階段。滑り止めにカーペットが貼ってあるのが残念ですが厚い欅板。右:神代杉と秋田杉を編んだ仕上げの網代天井。

2016.8.29 PRODUCT

PRODUCT :MD-105 Dining Table

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG Vol.41
今回はA-modeブランドから2009年にデザインされたMD-105 ダイニングテーブルをご紹介します。簡素なだけではない木の素材感をうまく取り入れたアメリカLAのモダン建築からインスパイアされて生まれたA-modeブランド。シンプルでありながら素材や使い心地にこだわった新しいミニマルデザインの方向を示すブランドです。その中でMD-105は同じデザインのエッセンスを持ったダイニングチェアである、MD-101に合わせてデザインされました。

ボリュームのあるスクエアな木製天板と、スチールのシャープな脚部の組み合わせがコントラストになり、存在感を持ちながらも軽やかな印象を醸し出します。大きなサイズでもたわみにくい厚みのあるテーブル天板の仕上げは、木目の表情が出るホワイトアッシュ材です。一般的にテーブル天板の小口面は横方向に木目を流しますが、MD-105は一枚板に見えるよう、妻手方向は縦方向に仕上げてあります。塗装は全5色のカラーバリエーションから、天板サイズは1500ミリ、1800ミリ、2100ミリの3サイズからお選びいただけます。

脚先に向けて若干テーパーが掛かった脚の形は、近くに立った際にスチールの脚部につま先がぶつかりにくいという機能と、天板の揺れを抑えるという構造の要求から出来上がりました。必然的に出来上がった形ですが、シンプルなテーブルに動きを与えるデザインです。補強材などでデザインが崩れないように加工限度ぎりぎりの9ミリ厚のスチールで出来ています。脚のカラーはスチールの素材感を表現するマットなシルバーとブラック。脚部の取り付け位置は100ミリピッチで四段階に変えることができます。空間のイメージや使い方に合わせてコーディネートしてみてはいかがでしょうか。
脚部の形状、天板の仕上げなどディティールのデザインにより、シンプルでありながら上質な存在感持ったMD-105で、モダンなダイニングシーンを演出してみませんか。         (エーディコア・ディバイズ 企画開発/富所 駿)

■MD-105 ダイニングテーブル 製品ページ ▶

左:脚先に向かって若干内側にテーパーがかかった脚部の形状は機能と構造と意匠、すべてを満たすディティールです。 右:テーブルの近くに立った際、指先がスチールの脚部にぶつかりにくいようデザインされました。
左:テーブルトップの木目が小口面まで続いているように見える仕上げです。テーブル全体に流れを生み出すデザインです。右:厚さ9ミリのスチールで出来た脚部の位置は四段階、100ミリピッチで可動・取付けすることが出来ます。