COLUMN

2019.12.24 SHOWROOM

こだわりの最新カタログ 2020-2021

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.283(東京・広尾ショールーム)
東京・広尾ショールームからスタートした2020モデル新作発表会も終了し、エーディコア・ディバイズ各ショールームではニューモデルを含む新しい展示になっております。新作発表会でお配りした最新カタログは2年に1度の改訂版で、2020モデルを含む製品のロサンゼルスで新たに撮影したイメージカットを掲載しています。

もうお手に取られた方はお気付きかもしれませんが、前回のカタログに比べてページ数も増え厚さも増しましたが、軽量化した紙を採用し総重量はあまり変わっていません。見た目の存在感と軽さとのギャップに「オッ」と思うほどです。今回のカタログのこだわりはこれだけではありません。カタログBOX・総合カタログ・マテリアル&ファブリックの表紙は、天然革をグラフィカルに印刷しました。特にキャメル革を印刷した総合カタログは、キャメル革の表面をハジキ塗装してドット状のインクを吹き付け、表面に革のテクスチャーに合わせ立体的に表情をつけています。ぱっと見では分からないのですが、カタログの角度を変えて見ていただくと、ドット状のインクが吹き付けられているのが分かります。それにより、手で持った時に革のシボ感に近い手触りの仕上がりになっています。また、BOXと総合カタログのロゴマークは立体感のある印刷で高級感のある仕上がりになりました。ショールームでは、毎日カタログを手にする機会が多いので日毎に愛着が湧いてきますが、新しくなった装いやイメージカットに新鮮さを感じます。

東京・広尾ショールームではNEO CLASSICO Heritageの061A MODEL・062 MODELのダイニングセットA-mode HeritageのMD-901・MD-905のダイニングセットをはじめ、人気のソファMD-805・MD-210A・009 MODELのソファセットもカタログ撮影のコーディネートでそのまま展示しております。ぜひ新しいカタログを手に取りながら、ショールームで実際の商品をご覧ください。ご来場をお待ちしております。 (ショールーム担当:西條 恵理)

左:2020-2021総合カタログ。カタログ 219P、プライス 121P、マテリアル&ファブリックがBOXに入っています。右上:BOXのロゴプリントは立体的に印刷しています。右下:キャメル革が表紙のカタログは、革のテクスチャーを出すためにドット状のインクを吹き付けています。
左上:A-mode Heritage MD-805ソファ、右下:NEO CLASSICO 009 MODELソファはイメージカットを新たに撮影し、ショールームに展示をしています。左下:NEO CLASSICO Heritage 061A MODEL+062 MODEL 重厚感のあるダイニングテーブルはW2400のサイズで展示しております。右上:A-mode MD-901+MD-905のダイニングセット。楕円形状の脚部が柔らかな雰囲気です。

2019.12.24 DESIGN

年の瀬の工場研修

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.92
先日、9月に入社した2名の新入社員が、3ヶ月の研修期間を終えたので、エーディコア・ディバイズの製品を製造している工場へ研修に行ってまいりました。まだ本格的な寒さが到来していない東北の工場でしたが、やはり寒さが一段違います。例年よりは暖冬傾向とのことで雪も全くありませんでしたが、日差しのないところや床がコンクリートの工場内は寒さが身にしみました。

工場内では、各工程ごとに粛々と家具の製作が進行しています。新人スタッフは、入社後の研修で家具の主な材料になる「木」のことや作り方についてのレクチャーは受けているのですが、実際の製造現場を見るのは初めて。巨大なプレス機や、工場の天井までそびえ立つ電動ラックに収められた沢山の成型合板の型など、初めて見る工場の設備に圧倒されていました。今回の、研修先の工場は、図面データから精緻な機械加工まで連動した高度にシステム化された工場で、一般的な家具製作の現場を知る者にとっては驚くような加工技術ばかりです。パーツごとの専用治具にセットされた木材は、一旦セットされるといろんな角度に回転しながら様々な切削加工を経て精密なパーツが出来上がります。削る、切る、掘る!!複数の加工をいっぺんにこなしてしまう多軸のNCマシーンはまるでブラックボックスのようです。

それでも製品の仕上がりを決定付けるのはやはり人の力です。天然の木材や椅子やソファの張り地については、データと共に職人さんの感覚がとっても重要になります。完全には数値化できない天然皮革の伸縮性や天然木の木肌や滑らかさを仕上げ切るのは職人さんの技術と経験のなせる技です。「AIの時代」とも言われますが、微妙な手加減が仕上がりを大きく左右します。木製家具に温もりを感じるのはそんな手作業があるからかもしれません。今回研修したスタッフも、思いの外手作業が多い家具の製造現場にそんな思いを感じたようでした。

夕暮れまで続いた工場研修、空港へ向かう道すがら急に雪が舞い始め吹雪模様になってきました。これから本格的な冬が到来、厳しい寒さがやってきます。そんな厳しい環境の中、温もりのある家具が今日も創り続けられていきます。来年も作り手の温もりを感じていただけるような家具をお届けできればと思います。今年も一年ありがとうございました。(開発 武田伸郎)

NEO CLASSICO NC-003L ラウンジチェアの木枠フレームを食い入るように見ています。
暖冬といっても工場内は冷えます。AD COREのダウンジャケットを着用するスタッフ。

2019.12.16 SHOWROOM

新しいファブリックが加わりました

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.282
2020 モデルのA-mode, NEO CLASSICO Heritageを発表して一ヶ月、エフォートレスシックをテーマに、アメリカンアール・デコをイメージしたダイニングセットや、曲線と直線が融合したエレガントなソファ065 MODELシリーズなど好評をいただいております。

2020 モデルの発表に合わせて5アイテム29色のファブリックと1アイテム5色のレザーが新しく加わりました。人気のグレー系やベージュ系、クッションなどでのアクセントとして取り入れやすいパープル、イエロー、レッドも加わり、より多くのバリエーションの中からお選びいただけるようになりました。今年はカラーバリエーションだけでなく、お客様からのご要望にお応えし、機能性にも優れたファブリックとレザーを追加いたしました。ファブリックではcランクに撥水・防汚機能を備えた無地と柄が同色展開しているPPLシリーズ(無地)とPJシリーズ(柄)、esランクに天然皮革用の撥水・撥油を施したプロテクトレザーが加わりました。ご自宅用からホテルや飲食店、病院、オフィスまで様々なシーンに合わせて楽しんでいただけるファブリックとレザーです。また、ショールームの展示品には人気のファブリックや新色のレザーを採用しておりますので、実際に張った雰囲気をイメージしていただけると思います。

ショールームは、赤いクッション等をコーディネートし、冬の装いになっています。クッションやディスプレイを変えるだけでお部屋全体の雰囲気がガラリと変わります。暖かいフレーバーティーをご用意して皆様のご来場をお待ちしています。(ショールーム担当:川瀬 真里奈)

左:新作のラウンジチェアMD-901LにaランクのSCシリーズを張分けて展示しています。右上:ファブリックに撥水・防汚機能のあるPPLシリーズ( 柄無)とPJシリーズ(柄)右下:撥水・撥油加工を施したプロテクトレザーAPRシリーズです。
今年の新作のダイニングチェア 06A1MODELに人気のファブリック2Hシリーズを張ったダイニングセットです。

2019.12.10 SHOWROOM

新作を中心に新しい展示が始まりました。

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.281(大阪・心斎橋ショールーム)
エーディコア・ディバイズ各ショールームでは、2020年モデルの新作展示が始まりました。今回は、大阪・心斎橋ショールームでお勧めのNEO CLASSICO Heritageのダイニングセットとリビングセットをご紹介します。

「2020 NEW MODEL」はエフォートレスシックをテーマに、エレガントで上質な製品をラインナップしました。特に発表会で好評だったダイニングセット061Aと062 MODELは、アメリカンアール・デコをイメージしたデザインが印象的です。大阪・心斎橋ショールームに展示しているチェアの張地は、新しく加わったファブリックのSCシリーズです。こちらの張地はaランクながらしっかりした張りのあるファブリックで、一見シンプルですが細かなツイード調になっていますので上品なイメージを更に際立たせます。また、座面を特別仕様のクロスステッチレザーを選ぶことで、よりエレガントな雰囲気になります。合わせたテーブルの天板小口のバーチカルスリットは、削った無垢材をはめ込んでいます。木口部分のみ色を変えて2色使いする事で、良いアクセントになります。今回ご紹介したチェアとテーブルは、フォーマルダイニングだけではなく、オフィスのカンファレンス用としてもご使用いただけます。

他にも、新作発表会で好評だった065 MODELフレンチ バレルバックソファ等も展示しています。新しく加わったファブリックやレザーも、ショールームでお確かめいただけますので、お気軽にお声掛けください。皆様のご来場をお待ちしております。(ショールーム担当:中谷 有里)

左:NEO CLASSICO Heritageのアメリカンバレルバックチェアと、アメリカンレクタンギュラーテーブルのセット。右上:座面のクロスステッチレザーは特別仕様です。上質感がより際立ちます。右下:天板木口のバーチカルスリットの塗装色を変える事でデザイン性も高く印象的になります。
左上:NEO CLASSICO Heritageフレンチバレルバックソファのセット。右上:奥行きが750とコンパクトながら、ゆったりとした掛け心地です。レイアウトしやすいスクエア形状が特徴です。背のクッションを外すと、よりゆったりと使っていただけます。左下:一人用のラウンジチェアはキャスター脚ですので、オフィスでもフレキシブルに使っていただけます。

2019.12.2 DESIGNER

2020年のアール·デコスタイル

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.103
11月20日の東京広尾から始まった2020年モデルの新作発表会は大阪が終わり明日から名古屋です。新作展示会はお客様の声を直接お伺いできる最初の機会なので、デザイナーとしてはとても緊張しますが貴重な時間でもあります。来場の皆様には座り心地もデザインもとても好評で、エーディコアさんの方向性は早いので、アール·デコはこれから来ますねと言われ、嬉しくホッとしています。毎年、デザインだけでなく掛け心地も追求していますが、歳を重ねるとこだわる箇所も変化して、今年は背中から腰への心地よさを追求しました。

今回の新作はエフォートレスシックで、エレガントな大人の上質さをテーマに製品作りをしました。ファッションの世界では、数年前にあれだけ隆盛を誇ったファストフッションが急速に衰退し、アメリカでは大手ブランドが破産しました。日本からの撤退も多くあり、使い捨てファッションが終焉をむかえようとしています。多くのファッションブランドでは流行に流される短命のデザインでなく、上質さを大切にした、息の長いデザインと物の良さにこだわった、大人のクラッシックな洋服作りを始めています。インテリアの世界でもお気楽な安価にできる西海岸スタイルから、長く使え心地の良いクラッシック(上質)な空間作りへの方向性が見えてきました。

当社の2020年モデルは、ネオクラシコ·ヘリテージからアール·デコをイメージした製品を発表しました。アール·デコはヨーロッパとアメリカを中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行した装飾美術で、アメリカではフランク·ロイド·ライトのデザインもアール·デコに位置づけられることがあります。アール·デコは世界中の都市で流行し、一般大衆に消費された装飾です。富裕層への一点ものが中心となったアール·ヌーヴォーのデザインに対し、アール·デコのデザインは建築など一点ものだけでなく、ポスターやテーブルウエアなど大量生産へも使われたために、影響を受けた分野は広まりました。アメリカではアール·デコ様式の1920年代の建築が多く残り、ニューヨークやロサンゼルスではダウンタウンだけでなく、住宅もその姿を多く残します。

昨年訪問した、ロサンゼルスデザインセンターにある家具ショールームでは、デコスタイルの家具やインテリア用品が展示されていました。価格帯を見て富裕層向けとはすぐに理解しましたが、クラッシックとは違う様式の展示にスタッフの方に話を聞くと、デコスタイルのインテリアは富裕層に好まれる方が多く、確立されたインテリアスタイルとしてプロのデコレーターにも使われていて、全米の主要4都市でショールームを展開しているそうです。1920年~30年代の建物が多く残るアメリカでは、その時代の建物だけでなく、モダン建築へも上質なインテリア用品として使われる事が多いそうです。アメリカではヨーロッパとは違うインテリア文化が存在し、様々な時代のインテリアスタイルが使われる方の好みに合わせて使われます。

2020年モデルはアール·デコのデザインをイメージしました。装飾的なデザインだけではなく、モダンインテリアへの融合も考えたシンプルな永く使えるデザインを目指しました。新しい方向性のデザインとして長く愛される家具が完成しました。12月10日から通常展示の中でご覧いただけますので、各ショールームへお越し下さい。
(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

左:2014年に訪問したロサンゼルスのダウンタウンに建つイースタン・コロンビアビルは1930年代のアール・デコ建築で、現在は集合住宅として使用されています。最上階はジョニー・デップも所有していたペントハウスもあり、ロビーはゴージャスです。右:ロサンゼルスのダウンタウンにある1920年代の建築をリノベーションしたフィゲロアホテル。YWCAの宿泊施設として建てられてビルもアール・デコスタイルです。
左:ウエストハリウッドにあるパシフィックデザインセンターにあるJEAN DE MERRYのショールーム。置かれる家具はアール・デコスタイルをモダンにした物が多く置かれます。価格はかなり高価でした。右:1920年代に建てられたロイド・ライト設計の住宅。建物の外観はアール・デコスタイル建築です。使われるインテリア用品も1920年代のアール・デコスタイルです。