COLUMN

2019.2.26 DESIGN

マルーン5凱旋

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.82
巷ではハリウッドで開催していた映画の祭典アカデミー賞が話題になっていた某日、東京ドームではロサンゼルス出身のバンド「マルーン5」の4年ぶりの来日コンサートが行われていました。マルーン5は全世界でトータルセールスが1億枚を超えている世界で最も売れているバンドの一つです。グラミー賞を3度受賞しており、先日はスーパーボールのハーフタイムショーへの出演が話題となりました。マルーン5は幅広い音楽性が魅力のバンドなのですが、それを支えているのがバンドの中枢であるボーカルのアダム・レヴィーンとギターのジェームス・ヴァレンタインです・・・と、音楽専門サイトみたいなブログになってしまいましたが、以前マルーン5のギタリスト・ジェームス・ヴァレンタインさんのご自宅にお伺いしたことがあるのです。

エーディコア・ディバイズでは、ロサンゼルスでカタログ撮影を行っていますが、撮影場所を決めるためにロケハンを組んでいくつも物件を視察します。実際の物件が前情報とは全く違う場合もあるので、インテリアや光の具合、搬入経路に至るまで現場に足を運んで確認するのです。いろんな諸条件も大切ですがオーナーの人柄も重要だったりします。そんなロケハン視察の2013年に、マルーン5のギタリスト、ジェームスヴァレンタインさんのご自宅を訪問する機会がありました。

どんな方がオーナーなのか全く分からずにお伺いしたのですが、ロングヘアにTシャツ姿で快く迎えていただいたオーナーがジェームスさんでした。「マルーン5でギターを弾いてる」と言うので、その時は「腕の良いバックバンドのギタリスト?」と勘違いしていました。ジェームスさんはセレブにありがちな気難しさが微塵もなく、散らかってるけど自由に見て、と、寝室まで見せていただきました。所々に置かれているギターのケースにはモデル名と年式が書かれているのですが、どれも貴重なヴィンテージ!!しげしげと見ていると「見るかい?」と、ケースを開けて見せてくれるではありませんか。しかもそんな貴重なギターをアンプに繋いで「弾いてみなよ!」と弾かせてもらえたんです。

ロサンゼルスではたくさんの物件を視察しましたが、思い出深いエピソードの一つです。本当にフレンドリーで素敵な方でした。最近のライブでは自身のシグネチャーモデルのギター(アニーボール ミュージックマン製)を弾くことが多く、今回の来日公演では僕がロスの自宅で弾かせてもらったギターは登場しなかったようですが、5万人のオーディエンスを前に、アルバムの音源では想像できないくらいジェームスさんのギタープレイが冴え渡り最高のライブだったようです。きっとヴィンテージのギター達は、ロスアンゼルスの邸宅でジェームスさんの帰りをじっと待っていることでしょう。ジェームス!!これからの活躍も期待しています。 (開発 武田伸郎)

5万人のオーディエンスが熱狂した東京ドーム。日本を皮切りにアジアツアーを敢行中。
ご自宅のリビングにてラフな出で立ちのジェイムス・ヴァレンタインさん。貴重なヴィンテージギターのプラグをアンプにプラグイン!!

2019.2.26 DESIGNER

古くて新しいインテリア

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.94

先日、開催しましたアメリカ西海岸レポートには、沢山のお客様においでいただき、アメリカのインテリアシーンへの関心の高さを感じました。今回も、東京、名古屋、大阪と回を重ねるごとに、画像を見ながら私自身が現地で聞いたオーナーの言葉の意味や、空間の意味を感じる事ができ、理解を深める事ができました。10回近く話すのは大変ですが、終わってみるとそういう事だったんだと思う事が多く、念仏ではありませんが、繰り返すことも大切なんだと今回も思いました。

レポートの中で、ロサンゼルスのダウンタウンに昨年完成した独立系ホテル、ホテル フィゲロアを紹介しました。ご案内いただいたオーナーのショーンさんの言葉がとても印象的で、同じダウンタウンにある人気のエースホテルや、ダウンタウンに増えてきた高級ホテルとは、一線を画したコンセプトが、現地にいるときも、画像を見直しても人に優しく快適に思えました。ホテル フィゲロアは、1926年にできた女性用宿泊施設のYWCAだった建物を、1970年代からボヘミアンスタイルの安ホテルに改装して営業していました。最初は古いホテルをリノベーションしただけだと思っていましたが、話を聞き案内されるうちに、新築以上の手間と時間をかけた空間は、流行りのヴィンテージ感を出しただけではなく、人にも地域にも優しい場所としての空間という事が分かってきました。

案内していただいた、ショーンさんは、スタッフだけでなく、お客様やロビーで座っている人にも声をかけ、笑顔で話しているのが、お客様へだけの低姿勢という訳ではなく、人として自然な対応がとても印象的でした。そのショーンさんは日本に10年以上住んだことがあり、言葉使いが私よりずっと丁寧で、今の日本人が忘れているような言葉使いで説明をしてくれます。それが余計に空間を優しく感じさせたのかもしれませんが、、。ホテル フィゲロアは、75億円で購入し、175億円と3年をかけて改装してオープンさせました。ホテルを手がける時に大切にしたのがストーリーです。安全性と創造性、それをお客様、従業員が想像しやすい事、様々な人種や、女性、男性、ゲイの方も大切にした空間が重要で、そして、地域に密着したホテルの公共性を一番大切にしたそうです。

今、多くの高級ホテルは宿泊者のプライバシーや安全を守るために、ロビーには家具を置かかないようになってきました。それに逆行するように、ラウンジチェアやソファが、コーナーコーナーでテイストを変えられ配置されたロビーがありました。宿泊客のプライバシーも守るようにチェックインフロントと公共部のロビーへの導入口を二つに分け、どちらも守られるようにしていました。近隣のビジネスマンがランチやアフターに来やすいレストランが2つ、バーが4つあり、テイストも女性、男性、ゲイの人たちが好みそうな雰囲気です。飲食はもちろん公共性を考えて、トイレの数を以前のホテルから3倍にしたそうです。案内されている途中に、若者が図書館のような本棚の前の椅子で本を読み、近所のお年寄りが、暖炉の前で談笑して、通りかかったショーンさんに話しかけているのを見て、ずいぶん前からここにあったホテルのように感じてしまいました。私の学生の頃、お金が無くても家具の勉強のできるホテルのロビーへ通い、社会人になっても友人やお客様と待ち合わせをする場所だったホテルを思い出してしまいました。それがロスのダウンタウンにあるなんて、少し驚きの空間です。

時代を逆行するようなコンセプトのホテルでしたが、インテリアは建築当初の1926年のスパニッシュコロニアルを守りながら、クラシックから1970年代風の家具まで配置したエクレクティックスタイルの空間は自然で、新しくは感じませんが、古くて新しいインテリアを感じる事ができました。当社が手がける家具も様々な人たちに優しい存在でありたいと思いました。    (クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

左上:ホテル フィゲロアのホテル側のエントランス、中上:案内いただいたオーナーのショーン・ウィリアムさん。日本語が堪能な方でした。右上:ホテルの裏にあるプールとスパニッシュハウスはバーラウンジです。下:246室のホテルではかなり大きなロビです。カウンターチェアは別にしてソファやラウンジチェアだけで11セットで60席ありました。ロビーでは若者が図書館のように使い、暖炉の前では老人が談話していました。
左上:セレブに人気の特別室です。最初に入った時には古いホテルの改装だからか、狭い特別室だなと思いました。中:手前のラウンジチェアの後ろに本棚があります。右上:その本の一冊を押すと電動で戸棚が動きます。右下:20人座れるフォーマルダイニングが現われました。左下:その奥にはプライベートバーがありました。ここまで含めると本当に広い特別室です。

2019.2.24 SHOWROOM

春の装い

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.253(東京・広尾ショールーム)
時より風が冷たい日のもありますが、春の暖かい陽射しを感じることが多くなってきました。春の兆しとともに、お花屋さんには春色のお花が並び、街は明るく彩られています。エーディコア・ディバイズ各ショールームも、春の装いにチェンジしました。

今年の春は暖色系がトレンドですね。春を代表するピンクやイエローに加えてグリーンも人気のようです。ショールームのディスプレイもトレンドや季節感を取り入れながら、デコレーションしています。季節でお部屋のインテリアを替えたいと思っても、カーテンやソファカバーを替えるのは大掛かりになります。手軽に取り入れていただくアイテムとして、クッションがお勧めです。素材やカラー、柄、風合いなどとても豊富ですし、空間のアクセントにもなりますので気軽に楽しめます。季節のお花などを飾ると更に華やかになり、季節感がアップします。ご自宅でも、お客様がいらっしゃるリビングやエントランスに季節感を取り入れるとおもてなしにもなりますね。ショールームではピンクやイエローのクッションに、花柄の刺繍のクッションをプラスして華やかにコーディネートしました。ひな祭りが近いので、メインダイニングには大きめの花器に桃の花を飾りました。フラワーベースにまとめてお花を入れると豪華になりますが、一輪挿しを複数飾るとリズム感が出て軽やかな印象になります。また、ソファやチェアの色と反対色のお花を飾るとコントラストがついて、引き締まった空間になります。春はたくさんのお花が溢れていますので、日々の生活も彩られますね。

ショールームではインテリアのコーディネートはもちろん、皆様のライフスタイルのアイディアとなるようにご提案しております。春色になったショールームで、春のインテリアやファッションのイメージを膨らませてみてはいかがでしょうか? ご来場をお待ちしております。(ショールーム担当:西條 恵理)

柄が入ったクッションを複数置く場合は、柄に使われている色の無地も一緒に置くとコーディネートしやすいです。
左上:春は桃や桜など枝もののお花も豊富です。右上:一輪挿しを沢山並べるとリズミカルになります。左下:ブルーのソファにはイエローのチューリップを飾りコントラストを。右下:刺繍が施されているクッションは立体感が出て贅沢な雰囲気です。

2019.2.22 PRODUCT

PRODUCT : MD-901 Chair

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG Vol.71
今月は2019年モデル、A-modeシリーズに新たに加わったダイニングチェアMD-901をご紹介します。MD-901はファブリックによりさまざまなデザインに姿を変え、男女を選ばないユニセックスファッションのように、さまざまな空間でお使いいただけるダイニングチェアです。楕円をデザインのモチーフとして各所に使用し、くせのない上質で端正なフォルムを生み出しています。

ミドルバックの背は、複数個の楕円を組み合わせた曲面に成型した合板のシェルに、7層にもウレタンを重ねています。背クッションに厚みを持たせながら、自然なカーブを作り出すことで包み込むような感覚にしました。更に背に当たる部分に絞りを入れることで、腰掛けた際に腰を支えしっかりとしたホールド感を生み出し、デザイン上のアクセントにもなっています。座フレームの曲線も楕円を組み合わされて作られています。上質な座り心地を持たせるため、ファニチャーメッシュを下地に5層の厚みと硬さの異なるウレタンを重ね、一番上層のウレタンはもっちりとした柔らかさが特徴のスーパーソフトウレタンを使用しています。ホワイトアッシュ材を削り出した脚部は断面が楕円形状で、これもMD-901のデザインモチーフを踏襲したものです。断面を楕円にすることで強度を保ちつつ細く軽やかな脚になり、陰影がなめらかでナチュラルな印象を与えています。

スタイルを定めない現在のインテリアシーンに自然に溶け込むMD-901。ファブリックにより姿を変えるナチュラルなデザインが静かな存在感を放ちます。オプションハンドルはゴールド色の真鍮のポリッシュ仕上げと、シルバー色のクロームメッキからお選びいただけます。ぜひショールームでお試しください。

(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■MD-901 DINING CHAIR 製品ページ ▶

左上:厚みのあるウレタンに段差をつけることで腰を支える背クッション。左下:段差部分は張地を合板に打ち込んで作られます。右上:成背のウレタンを反転した状態。理想のラインとかけ心地を生み出すため、形状の異なる7層のウレタンを重ねています。右下:背面と背裏で異なったファブリックを使用することもできます。オプションハンドルはゴールドとシルバーからお選びいただけます。
左:背のシェル・座面も正楕円を組み合わせた曲線の構成です。左下:座面は硬さと厚みの異なるウレタンを5層に重ね、膨らみのあるしっかりとした掛け心地を生み出します。右上:脚部の根元と先端。断面形状は楕円です。右下:フレームと脚部の接合部分。シャープなデザインと強度を両立するため高い精度で加工を行なっています。

2019.2.15 SHOWROOM

2019年アメリカ西海岸建築レポートセミナーVOL.17 CD販売中です

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.252(名古屋・栄ショールーム)
先日のセミナーではご挨拶させていただきましたが、産休中の小田切に代わって新しく名古屋・栄ショールーム担当になりました川瀬 真里奈と申します。皆様の家具選びのお手伝いを精一杯頑張りますのでよろしくお願い致します。
今回は先日開催された、2019年アメリカ西海岸建築レポートセミナーVOL.17でご紹介した写真と未公開写真を合せて1300枚を収録したCD-ROMを、エーディコア・ディバイズ各ショールームで販売しております。

クリエイティブ・ディレクター瀬戸が2018 年12 月に取材したアメリカのロサンゼルスの住宅や建物の最新画像集です。1920 年代の建物をリノベーションした家具ブランドオーナーの住居やダウンタウンにある1920 年代のビルをフルリノベーションしオープンしたホテル、工場をオフィス兼住居にリノベーションした家、ウエストハリウッドのパシフックデザインセンター、イタリア人がデザインした販売価格30 億のモダン住宅など、アメリカ建築の今を収録しています。その中でも、家具ブランドオーナーのジャン・クロード氏のご自宅は、どの部屋にもたくさんの絵画やアートがディスプレイされており、いたるところにオーナーのセンスがあふれていました。部屋にアートがある事で空間が個性的になり、インテリアをより引き立たせてくれると感じました。また、ガーデンと繋がるリビングには、グリーンを観ながら寛げるようにソファがレイアウトしてされており、スタイリッシュなインテリアの中にも癒される空間があり、家具のレイアウトなど勉強になるものばかりでした。更にアートの隣やチェアの上にジャン氏の愛猫が座っていたりして、癒される写真もたくさん収録されております。

今回は例年とは異なり住宅だけでなく、ホテルリノベーション、オフィス、ショールームなど、最新のインテリアをご紹介しております。お仕事やインテリアを勉強中の方にもご活用頂ける1枚です。お気軽にお問い合わせください。
(ショールーム担当:川瀬 真里奈)

★1300枚(jpgデータ) ★ショールーム店頭価格:1,800円(消費税込)
★地方販売価格:2,300円(消費税込/代引手数料・送料込み/沖縄除く)
詳細はこちら▶︎

アメリカ西海岸建築の最新インテリアが約1300枚収録されています。