COLUMN

2023.11.30 DESIGN

2024 MODEL 製品撮影記

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.139

11月の某日某所、今年も新製品の撮影を行いました。例年よりも約一ヶ月遅い時期の撮影となりましたが、ご存じのとおり猛暑から続いている暖かい気候のおかげで寒さに耐えることのない撮影ができました。今年は製品カットのスタジオ撮影と、2年ぶりに場所をレンタルしてロケーション撮影を行いました。撮影ギリギリまで製品の仕上がり確認を行なっていたのですが、出来立てホヤホヤの新製品がチャーター便のトラックに乗って撮影当日の早朝にスタジオに到着。2024年の新製品の撮影をスタートしました。

このところ利用している神奈川の撮影スタジオは、トラックがスタジオの入り口まで着けることができる利便性の良いスタジオです。スタジオが建物の奥だったりエレベーターでの移動があったりするとそれだけで大仕事になり時間を取られてしまいます。このスタジオはバックヤードも広いので、家具の撮影ではとても助かります。今年はスタジオ撮影を1日しか取っていないので、撮影カット数からすると時間との勝負です。製品の開梱から製品の設置、アングル決めの製品移動をしながら全員協力体制で粛々と撮影を進めていきます。ここ最近の手順として、瀬戸はメインの撮影以外の、製品のディテールカットの撮影を行います。その数なんと15カット。メインの撮影ディレクションを行いながら、手持ちのカメラで撮影です。メインの撮影では、スタート直後のセッティングに時間がかかりましたが、イメージ設定を決めてからは怒涛の進行。撮影終了後の梱包時間まで含めても撤収時間前に余裕で終了!!こんなに早く終わったのは記憶にありません。撮影終了後にトラックに製品を積み込み、明日は勝負のロケ撮影です。

新型コロナ感染の影響もあり、ロサンゼルスでの製品撮影は一旦終了しているので、今回も国内でのロケ撮影になります。LAでは、実際お住まいになっている住宅をお借りしてリアルなインテリア空間での撮影を行ってきましたが、日本ではそのような物件がなく、ほとんどが撮影用に建てられたハウススタジオでの撮影になります。そんな作られた空間が嫌でロサンゼルスでの撮影をはじめたので、国内での撮影場所探しも強力です。コーディネーターも見つけられないようなどこにも情報が出ていない物件を瀬戸が探し出してきました。「こんなところにこんな物件があったのか・・・」ロサンゼルスやベバリーヒルズの邸宅にも引けを取らない素晴らしい物件です。ここでも18カットを撮影するというかなり厳しい計画にもと、製品搬入から建物の養生作業、既存の家具の移動と全て同時進行で進めていきました。とても広い空間と高い天井高、でも一番苦労したのが居住エリアをつなぐ廊下や階段が非常に狭いこと。ソファやテーブルも分解して運び込みました。お使いになっている家具も素晴らしいものでしたが重量も最高級!ダイニングテーブルは8人掛かりで移動しました。完全撤収の時間もありますが、陽が落ちてしまっては撮影ができません。時間との勝負でしたがここでも一気に追い込んで、予定通り撮影を終えることができました。

いくつかアクシデントもありましたが、皆さんの協力のもと事故もなく無事撮影を終えることができました。ロケでお借りしたオーナーの方にも協力的にご対応いただき本当に感謝です。(LAの撮影では、オーナーの方には散々苦労してきたので)秋の夕暮れ、製品の積み込みも終わり、クリーニングもしっかり終えて、お借りした撮影現場を後にしました。今年の新作展示会は12月6日からスタートです。今回撮影した画像は、展示会でお配りする大判のタブロイドカタログで是非ご覧ください。(開発 武田伸郎)

左上下:昔はカメラのファインダーやポラロイドで撮影の画像を確認していましたが、今はPCのモニターでチェックします 右上:製品のディティールや説明カットは瀬戸のカメラで撮影しています 右下:撮影スタジオ風景。モノの開梱や移動を段取りよく進めながら計画通りに撮影を進めます
ロケーション撮影は時間との勝負。撮影のデレクションをしながら瀬戸はイメージカットも撮っていきます