COLUMN

2025.11.29 DESIGN

40周年の歩みと舞台裏 

先日、当社の40周年イベントを無事に開催することができました。当日はショールーム内を歩くのも難しいほど多くのお客様にお越しいただき、スタッフ一同が喜びと驚きに包まれました。古くからお付き合いのある業者さま、そして最近当社を知ってくださったお客様まで、幅広い方々に足を運んでいただき、ブランドとして積み上げてきた40年という歳月の深さをあらためて実感する時間になりました。

イベントの裏側では、準備期間から社内はまさにフル稼働状態でした。今回のいべんとは40周年特別展示や年表模型制作があり、特に模型製作の3Dプリンターは連日稼働しっぱなし。昔の製品(3DCGなどは一般普及していない時代の製品)は当社開発部の奥友が手書き時代の図面や仕様書を睨み、現物を細部まで確認しCGデータに落とし込んでいました。3Dプリンとが終わるたびに仕上げを行い、社長自らチェックや修正・仕上げにに加わり、「全員でつくり上げているイベントだ」という一体感に満ちていました。40周年という節目に向けて、“絶対に良いものを見せたい”という想いが自然に全員の共通意識になっていったように感じます。

そしてなんとか作り上げたのが今回の目玉の「1/5スケールの模型年表」。1985年から2025年までに発表した製品の中から36点をピックアップし、この40年の歩みを立体的にたどる展示をつくりました。完成して並んだ模型を前に、お客様同士やスタッフとの間で自然に会話が生まれていきました。「この年に産まれたんですよ」「この頃、御社と初めてお仕事しましたね」「この年は本当に大変でしたね」「懐かしい時代でしたね」そうした言葉が次々に聞こえてきて、模型を眺めながら時間を旅するような光景が広がりました。製品そのものだけでなく、そこに関わった人、それぞれの時代背景、その頃の思い出、多くのストーリーがこの年表に詰まっているのだとあらためて感じ私自身も胸が熱くなる瞬間がありました。

40年という長い時間の中で支えてくださったお客様への感謝はもちろん、今回初めて当社を知ってくださった方には、私たちが大切にしてきた価値観やものづくりの姿勢が少しでも伝わっていたら嬉しい限りです。イベント準備の大変さも、当日のにぎわいも、そのひとつひとつがこの節目の年を彩る特別な記憶になりました。イベントは一区切りとなりましたが、40周年は通過点にすぎません。これからも皆様とのつながりを大切にしながら、次の時代に向けてAD COREはさらなる躍進を目指していきたいと思います。(開発部 渡辺 文太)

全部署(代表瀬戸の奥様まで)が総動員で前日夜まで皆様をお出迎えする準備をしておりました。
左)営業部長は細かいアートの調整を担当。右)模型を飾るテーブルはシートを採用。文字や図面の見え方、シートの色や素材までも、こだわりを持って選定しました。