COLUMN

2025.4.30 DESIGN

ブランドを支えるもの

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.156

日本では4月を新年度、学生から社会人まで新しい生活をスタートする節目の時期になります。新たな環境のもと、約一ヶ月が経過したわけですがGWを前に少し一息つく頃でしょうか。エーディコア・ディバイズでも4月より新しいスタッフが入社し、社会人としての基本的なスキルから業務的な事案まで日々研修を行いました。開発部として、家具の基本的な事から具体的な製品のディテールまで約2週間、研修を実施しました。家具メーカーのスタッフとして家具の知識を得ることは大切ですが、それと同じくらいエーディコアというブランドを理解することも大切です。今回の新人研修でエーディコアのブランドをレクチャーするにあたり「ブランド」の意味を改めて考える機会にもなりました。

1985年に小さな家具メーカーとして誕生したエーディコアがどのようにしてブランド力をつけ、どうやって維持してきたのか。今までの日本の「家具屋」の概念を覆したい、大量生産による低価格での販売競争には加わらない、必要なものを必要な分だけお客様の望む仕様でお届けする・・・当時ではありえないようなコンセプトを掲げ、現在までモノ作りを続けてきました。もちろん、製品の成り立ちやスペック、品質がブランド力を左右しますが、製品の背景にある思いやストーリーがブランドの魅力をさらに引き立てます。以前はブランドといえば、ファッションやジュエリーなどのハイエンドなモノをイメージしていましたが、現在はファストファッションの低コストのモノから野菜やお米のような食品までブランド力が必要とされているようです。かたや雲上ブランドの人気商品はお金を出しても手に入らない・・・そんなご時世で、最近は「ブランディング」の言葉にやや食傷気味な気分になりますが、先日、原宿で開催しているスペインの革製品ファッションブランド「LOEWE」のクラフテッド・ワールド展を見てきました。LOEWE(ロエベ)は150年以上前にスペインの革製品からスタートしたファッションブランド。スペイン王室御用達のブランドですが、現在はルイ・ヴィトンをはじめとするLVMHグループに属しています。この展示会を見るにあたっては「歴史ある革工房のブランドが、巨大資本のコングロマリットの傘下になり伝統的な技術やノウハウがいいように使われているんだろうな・・・」なんて、勝手なイメージを持って脚を運んだところがありました。ところが・・・(名前は伏せておきますが)これまで見てきた超有名メゾンのコンセプチャルな展示会とは比較にならないほど、とても素晴らしい展示会でした。

展示会全体に感じられたのが LOEWE(ロエベ)というブランドを「より良く理解して欲しい」というコンセプトでした。小さな革工房からスタートし、手作業の技術からモノ作りへのこだわり、素材を吟味する職人技と情熱。それが脈々と受け継がれ、コングロマリット傘下になったことでそのノウハウを新しいテクノロジーやシステムに取り込んでいる姿勢、そしてそれをストーリーとして見ることが出来る素晴らしい展示会でした。天然素材の中でも「革」は最もデリケートで見極めが難しい素材です。質感を活かすほど耐久性が損なわれ、耐久性を上げようとする程、素材本来の魅力が隠されてしまう。そんな扱い方が難しい素材を、昔ながらの経験と知識に基づいた職人技と最新技術によるオートメーション作業をバランスよく組み合わせ、モノ作りの工程をこんなに自然に受け継がれているのは初めて見たように思います。革カットの工程でも、オートメーション化されているのですがどこか優しい感じがするのは、常に人の目が行き届いているからでしょうか。革の耐久性を検査する試験体の色の美しさ、「クスッ」と笑ってしまうような試験機の動きなど、会場全体に笑顔になるような可愛い雰囲気がどことなく漂っていました。展示後半にはこれまでのファッションアーカイブのトルソーや、アート事業に携わるブランドとしての取り組みの紹介などで、展示会全体を統括していました。ハイエンドブランドが醸し出す、近寄りがたい美しさやカッコ良さとは違って、思わず微笑んでしまうような会場の雰囲気が僕にはとても心地よく感じた展示会でした。

どんなビジネスでも現代では「ブランド力」は必要不可欠です。でもそれぞれのブランディングの方法は様々。以前コラムでご紹介した独立系時計ブランド「ORIS」のように我が道を行くブランドもあれば、 LOEWEのように長い歴史を持ったブランドがコングロマリッドグループに参画して新たな発展を遂げるブランドもあります。いずれにしても大切なのは、ブランドの核となるものは守りつつ、時代の波に調和していく柔軟性ではないでしょうか。国産の独立系家具ブランドとして皆様にご愛顧いただいてきたエーディコア。これからも他とはちょっと違った視点でインテリアや家具の提案ができるブランドとして歴史を刻んでいければと思います。(開発 武田伸郎)

左上:原宿で5月11日まで開催されている「ロエベ クラフテッド・ワールド展」会場エントランス 右上:150年を超える歴史と手仕事の伝統を伝える展示の数々 左下:19世紀のレザー工房からラグジュアリーブランドへ変貌した圧巻のプレタポルテのアーカイブ展示 右下:クラフトマンシップを感じさせる革の型押し版を収納するチェスト 
左上:革製品ブランドならではの圧巻のカラーバリエーション 左下:展示モニターでは職人技とテクノロジーを融合させた革の品質チェックと型取り作業の映像 右上:天然皮革は染料・顔料を使用し色により耐久性が大きく変わるため各色セットして繰り返し屈折させ耐久性を検査。試験機の動作が可愛い 右下:現代のクラフトマンシップにおける芸術性や新しさを紹介する「ロエベ財団 クラフトプライズ」からミラノサローネでも発表されたアートプロジェクトの展示

2025.4.25 SHOWROOM

六本木ショールームのご案内

クリエイティブ・ディレクター瀬戸 昇が、2024年12月に移転した六本木本社ショールームをご案内しております。
今回のショールームは自然光と人工光の空間に分かれ、プロユーザー向けの打ち合わせコーナーを設置。塗装やファブリックのサンプル什器、大型モニター付きテーブル、調光・調色パネル照明などを完備しています。カフェカウンターとしても使える個室ミーティングスペースには、ミーティングカメラ付きモニターやLAN接続も可能な設備を備えました。
提案しやすくハイブランドを感じさせる空間を目指した新ショールーム、ぜひお越しください。

◾︎ご予約はこちらから

2025.4.24 SHOWROOM

ライフスタイルが変わっても長く使い続けられる「システムソファ」

AD CORE DEVISE SHOWROOM BLOG Vol.473(東京・六本木ショールーム)
リビングでのくつろぎ時間を心地よく過ごすために欠かせないソファ。お部屋の中で最も存在感が大きく、インテリアの印象を左右するアイテムです。当社でも様々なタイプのソファをご用意していますが、どんなソファを選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? せっかくお部屋に合わせて購入したソファも、引越しや家族構成の変化によって使いづらくなってしまったといったケースも少なくありません。そこでおすすめしたいのが、システムソファです。数種類のソファのバリエーションを組み合わせたり、単体で利用したり、インテリアやライフスタイルに合わせて自分好みにレイアウトできるのが大きな魅力です。

一般的なソファは1〜3人掛けが主流ですが、システムソファはバリエーションを組み合わせることによってゆったりと使える大きさのものが多いです。ご使用する人数が多い場合でも、アイテムを追加するなど利用シーンに合わせて選ぶことができます。また、コーナーソファやL字型のソファといった、お部屋のデッドスペースをうまく使って配置できるものもあります。このように大人数でも使いやすいシステムソファは、ご自宅だけでなくオフィスや商業施設にも適しています。特にL字のレイアウトは、人と人が隣りあわせではなく斜めの位置に座ることができ、コミュニケーションが取りやすいのもポイントです。
システムソファは組み合わせで構成されているので、アイテムによって異なる色や素材を選ぶことができます。そのような場合は、まずベースの色を決め、ワンポイントで張地の色や素材を変えてみましょう。差し色を加えることでお部屋の雰囲気がぐっと高まります。また、ファブリックをベースにしつつ革の素材でアクセントをつけるなど、遊び心のあるコーディネートを楽しむこともできます。
また、システムソファは、お部屋の模様替えや引越し、家族構成の変化に合わせてレイアウトを変えることができるタイプもありますので、パーツごとに購入ができる商品であれば、ライフスタイルの変化などに合わせて後から追加購入して使い続けることもできます。愛着のあるソファを買い替えることなく、今の生活に合わせてご使用いただけますので環境に配慮したサステナブルなソファです。

エーディコア・ディバイズのシステムソファでは、ボリューム感のあるMASSAⅡやカーブを描いたレイアウトが可能な075-MODELが人気です。MASSAⅡは背とアームが同じモジュールですので、自由なレイアウトも可能ですし、単体としての使い方もできますので、自由な発想で組み合わせが可能です。また、075-MODELは流れるような有機的なフォルムが特徴的です。壁付けではなく空間の中央にソファを置く場合などにお勧めです。左右非対称なフォルムが空間に柔らかさを与えてくれます。

エーディーコア・ディバイズのホームページでは、システムソファのレイアウトプランの参考例を掲載しております。ご自宅のスペースに合わせてぜひご検討ください。ソファのレイアウトやコーディネートのご相談など、お気軽にショールームスタッフにお声がけください。皆様のご来場をお待ちしております。
(ショールーム担当:西條 恵理)

ご予約はこちらから

MASSAⅡはこちらから

075-MODELはこちらから

ボリューム感のあるMASSAⅡソファ。オットマンやテーブルを組み合わせることができ、レイアウトのバリエーションが広がります。
左上:有機的なフォルムが特徴の075-MODELソファ。空間の中央に配置しても背中の柔らかなフォルムが印象的です。
右上:パーツの組み合わせで、円形のレイアウトも可能です。
左下:ファブリックのソファにオットマンは革張りにしたコーディネートでアクセントになっています。
右下:075-MODELソファのレイアウト例。ホームページからご覧いただけます。

2025.4.18 SHOWROOM

ランプで灯すくつろぎの空間

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.472(名古屋・栄ショールーム)
4月も半ばを過ぎ、日中は上着も必要のない温かな日が多くなりました。名古屋・栄ショールーム前のヒサヤオオドオリパークの樹々も新芽をつけ、色とりどりの花々が街に彩を添えています。エーディコア・ディバイズのショールームでも季節のお花を飾り、お客様をお迎えしています。これからの花や樹々が活き活きとする季節に気持ち良くお過ごしいただけるよう、エアプランツや多肉植物などもディスプレイに加えました。今回はお部屋の雰囲気作りの要素となるランプをご紹介したいと思います。

照明にはお部屋全体を照らす主照明と補助照明(間接照明)がありますが、間接照明にあたるフロアランプやテーブルランプはお部屋全体の明るさを補うだけでなく、その柔らかなあかりが空間に奥行きを与えお部屋の雰囲気をグレードアップしてくれます。照明によってできる陰影は料理を美しく見せてくれたり、壁面を利用した明かりの反射によってお部屋を広く見せる効果もあります。ベッドサイドにランプを置けば、就寝前のひとときや暗い中で目覚めた時のあかり取りといった機能面だけでなく、就寝前に柔らかなあかりを視界から取り入れることでリラックス効果もあり心地よく眠りにつくことができます。エーディコア・ディバイズのランプのラインナップにあるRA-031H /Lは、楕円形のプリーツシェードから発せられる柔らかなあかりが優しい雰囲気を演出してくれます。RA-071H-NCはコンパクトなサイズのシェードとプレーンなフォルムとブラックカラーがインテリアを引き締め、空間のアクセントになる存在感です。また、特に人気なのはRA-071H /Lシリーズです。ヴィンテージブロンズの支柱がアンティークな印象と深みを持たせ、消灯時でもお部屋の雰囲気をランクアップしてくれます。シンプルなデザインでフロアランプとテーブルランプの展開があるのでインテリアを邪魔せず、お部屋全体をコーディネートできます。全てのランプが、調光スイッチで光量を調節することが可能です。シーンに合わせて雰囲気を変えて心地よくお過ごしください。

照明は家具やカーテンなどと同様にインテリアにとってとても重要なアイテムです。日常から柔らかなあかりを取り入れ、くつろぎの空間づくりにお役立てください。ランプの選定やレイアウトに悩まれたらお気軽にショールームスタッフにご相談ください。お客様のご要望をに沿ったご提案をさせていただきます。皆様のご来店を心よりお待ちいたしております。
(ショールーム担当:水野 未佳子)
ご来場予約フォームはこちらから

ブラックカラーのフロアランプRA-071H-NCをコーディネートに取り入れることで、空間を引き締めながらお部屋の雰囲気を一層グレードアップさせています。
左上:RA-031Lの柔らかいあかりが、お部屋を優しく演出してくれます。 左下:シンプルなシェードデザインと、深みのあるアンティークブロンズの支柱がどのようなインテリアにもマッチします。 右上:インテリアにグリーンカラーが加わるだけで、清々しい気分になります。 右下:栄の街の喧騒も花壇の花々が癒してくれています。

2025.4.8 SHOWROOM

リビングテーブルの有効活用

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.471(大阪・心斎橋ショールーム)
ソファとセットでお使いいただくことが多いリビングテーブルですが、リビングテーブルにも様々なタイプとデザインがあります。ライフスタイルや用途によって使い方も様々です。今回は有効に活用していただくためにリビングテーブルを幾つかご紹介いたします。

リビングテーブルは、使用目的や人数によって適切なサイズや高さが変わりますので、実際の生活をイメージしてお選びください。
例えば、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、MD-3212のように円形や楕円形のリビングテーブルを合わせると、鋭角な部分がないので、危険性が低く、安心して使用していただけるのでおすすめです。また、高さがH600のタイプはカフェテーブルとして、リビングでお茶を飲んだりするシーンでも活用していただけます。
次に、リビングに収納しきれない物などがある際や、生活感を出したくない方には、引き出し付きのMESSA(メイサ)のリビングテーブルがおすすめです。また、MESSA(メイサ)の天板タイプには高さが3種類ありますので、高さ違いを組み合わせることもできます。用途に応じて移動させやすく、フレキシブルに使うことができるので、これによりリビングルームがより機能的になり、インテリアの一部としても活躍します。最後はMD-807のリビングテーブルです。MD-807BHのサイドテーブルは、ソファのアーム上に差し込むことができ、お飲み物を置いたり、タブレットを見たり、よりフレキシブルにお使いいただけます。小さい円形テーブルは、サイドテーブルとして必要な場所に移動させてお使いいただくこともできます。限られたスペースを有効に使えるので、リビングだけに限らず寝室などのラウンジチェアやお気に入りのチェアと組み合わせてお使いいただけます。また、MD-807AHの高さのある横長タイプのリビングテーブルは、ソファの背面に配置をしてディスプレイ棚としてだけでなく、お飲み物やリモコンなど、身の周りの物を置くのに使い勝手良くお使いいただけます。また、背面にテーブルを持ってくることで、ソファ前の空間を広く有効的に活用いただけます。

エーディコア・ディバイズ各ショールームでは、様々なスタイルのリビングテーブルをコーディネート展示しております。アドバイスをさせていただきますので、お気軽にご要望をお聞かせ下さい。お客様にとってベストなご提案をさせていただきます。
心斎橋・南船場周辺のお花見をしがてら、エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールームにも是非お立ち寄り下さい。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

(ショールーム担当:天川 唯)
ショールームご来場予約はこちら▷

MD-3212のように円形や楕円形のリビングテーブルは鋭角な角がないので、危険性が低く、安心して使用していただけるのでおすすめです。
左上・右上:MESSA(メイサ)リビングテーブル。左上は引き出し付きのテーブルを選択できます。右上のように高さ違いを組み合わせるとフレキシブルに使うことができます。左下:MD-3212リビングテーブル。高さがH600のタイプはカフェテーブルとして、リビングでお茶を飲んだりするシーンでも活用していただけます。右下:MD-807BH・AHのリビングテーブル。用途によって幅広く活用していただけます。