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2016.9.27 DESIGN
カタログ撮影ロケーション探訪
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.53
毎年、新製品を製作するたびに写真撮影を行います。新作の発表会で実物を見ていただくことが一番の希望ですが、カタログやその他のメディアでたくさんの方に製品を見ていただく為に様々な写真撮影をします。
製品をしっかり見ていただく為にニュートラルなスタジオでの製品撮影の他に、その時々のテーマに添ったイメージを表現する為に色んな場所へ製品を持ち込んでロケーション撮影を行います。製品のコンセプトやデザインイメージ、意匠的な見せ方だけでなく、ちょっと大げさですがその時々の時代背景や気分なども重要なファクターになります。(どんなに素晴らしい製品でも、時代に即さないモノは受け入れてもらえないことがあります)
毎年、そんなイメージを具現化する為に撮影場所を探します。(海外撮影の場合も同じです)アートディレクターの瀬戸のイメージを基に、言葉に表せるモノ、表せないモノ、はっきりとした具体的な(視覚的な)イメージがあれば探しようもあるのですが、時には映画のシーンだったりファッション写真だったり、場合によっては人物像だったりします。そんなつかみ所の無い?イメージに即した物件を探し当てるのは本当に大変なのですが、いつも色んなアイディアがわいてきて、どうにか撮影までこぎ着けます。
今年の撮影も、たくさんの物件を見ました。1930年代の銀行の跡地や昭和の名士の洋館など、魅力的?な建物ではあったのですが、中々イメージに見合う物件が無く、消去法で「ここしかないかなぁ」と思い倦ねていました。それが瀬戸の出張先からの一報で一発逆転、ギリギリのタイミングでとても素敵な物件を探し当てる事が出来ました。(何処で目にしたのかも曖昧な感じでしたが、どういうアンテナを張っているのか瀬戸のその洞察力にはいつもながら感心するばかりです)
現在、今年の新作展示会に向けた準備を急ピッチで進めています。テーマに添った素敵な写真も撮ることが出来ました。展示会は11月、お披露目はもうしばらくお待ち下さい。(企画開発 / 武田 伸郎)


2016.8.29 DESIGN
超貴重木材見学の巻
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.52
折に触れて木材の資材困窮のお話をさせていただいてますが、先日思わぬところで超貴重木材の数々を見る機会がありました。昭和6年に料亭として開業し、その後日本初となる総合結婚式場としてオープンした目黒雅叙園。その中にある、昭和10年に建てられた目黒雅叙園で現存する唯一の木造建築、通称「百段階段」で貴重木材の数々を見ることが出来ました。
百段階段は99段の長い階段廊下に連なる7部屋を、それぞれのテーマで当時の一流クリエーターが趣向を凝らしてしつらえた建築です。(実際の階段は百段ではなく99段しかありません。階段の脇に番号が貼ってあります。諸説あるようですが99をもって100の代用とする一歩控えめの日本文化という説が一般的のようです)見に行った展示会は夏の期間限定で「和のあかり」がテーマ。7つの部屋でインスタレーション展示がされており見応十分なのですが、どうも部屋の調度品や使用されている木材に目が行ってしまいます。
会場に一歩脚を踏み入れたとたん、見上げる先に広がる黒光りした厚さ5センチの欅の階段、それだけで壮観な眺めです。階段に併設する部屋には固有の名前が有り、内装やスタイルが全く異なり、使われている木材も異なります。漁樵の間の床柱は精巧な彫刻が施された巨大な檜材、頂上の間の本間の床柱は銘木の黒柿を使用、そして清方の間は、一見しただけでは何の材料を使っているのか分かりませんでしたが説明パネルを見て驚きました。茶室風の控えの間の床柱と水屋の羽目板はパープルハート(10センチになるまで、50年以上掛かると言われています)、天袋と前地板はゼブラウッドと、共に南米材を使用していました。天井は神代杉と秋田杉を薄くスライスして編目状(市松模様)に編んだ網代天井と言われる仕上げ。国内外の貴重な材料をこれでもかというくらい手間を掛けて仕上げてありました。専門誌やネットでしか目にすることの無い貴重な材を、思いもよらないところで見ることが出来ました。
映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったとも言われている百段階段。東京都の有形文化財にも指定されています。各部屋の内装やしつらえも見応え十分ですが、貴重な木材もたくさん見ることが出来ますので、ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。(企画開発 / 武田 伸郎)

2016.7.28 DESIGN
AD CORE DEVISE スタッフTシャツ
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.51
ぐずついた天気が続いていましたが、ようやく梅雨も開けて、いよいよ夏本番です。今年の夏は早くから猛暑になるとの予報が出ていましたので、暑さとの戦いがいよいよ本格化してきます。
真夏になると、出勤するだけで汗だくになる事もあるのですが、当社では毎朝、社員全員で全社清掃を行いますので、その掃除で毎日一汗かく事になります。また、夏の納品作業や、メンテナンス作業の際も、汗だくになる事も多々発生します。エーディコア・ディバイズでは、これまで夏用のスタッフウェアとして、オリジナルのポロシャツを製作してきましたが、今年はスタッフTシャツを作成しました。ファッションアイテムでも、今年はTシャツが注目されています。シンプルな白やブラックのカラーが今の気分みたいです。(イタリアの洒落者達の間でも、今までは考えられなかったTシャツにジャケットスタイルなども流行しているようです)今回製作したのは、男性がVネック、女性はクルーネックのコットン100%のベーシックなTシャツ。今の気分で、タイト過ぎず緩過ぎず、ナチュラルフィットのスタイルを狙ったのですが、皆それぞれ体型が違うので一番難しいところです。Tシャツはサイジングが命ですから。カラーは、白、ブラックとネイビーの3色。バックの首元にロゴを品よくあしらいました。
オーダーして数週間、夏の到来に合わせてTシャツが完成しました。着心地も良く、中々かっこ良くし上がりました。当初は「Tシャツはラフすぎる?」と、尻込みしていたスタッフも今では、作業に欠かせないヘビーローテーションのウェアになっています。最近は、朝の掃除前にTシャツに着替えたら、そのまま1日を過ごしてしまうことも・・・。ネクタイ着用からクールビズ、Tシャツスタイルと、楽な格好になれてしまうと戻れなくなりそうですが、Tシャツを着ている時でもだらしなく見えないように、スタイリッシュに着こなせるようスタッフ一同がんばります。(企画開発 / 武田 伸郎)

2016.6.27 DESIGN
塗装仕上げ 匠の技
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.50
我が社では年に一回、自分たちのブランドの家具を作る現場を見て、成り立ちや苦労を肌で感じ、それぞれの仕事に活かそうと工場研修を実施しています。家具に携わる仕事をしていても、実際の家具の製作現場は中々見る事が出来ません。今回は、九州にお伺し3工場を廻ってきました。
家具製作の現場には、部署柄いつもお伺いしていろいろ見ているはずなのですが、工場見学をさせていただく度に新しい発見や知らなかったノウハウがあります。出来上がった製品を見ると、その仕上がりが当たり前と思ってしまいがちですが、実際の作業を目の当たりにすると「ここまで手を掛けるのか・・・」と改めて感心してしまいす。今回お伺した主にテーブルをお願いしている工場では、最近大人気のヴィンテージ塗装(ネオ クラシコ ヘリテージシリーズの規格色 D-6、7色)の工程を見てきました。
ヴィンテージ塗装は、導管のあるホワイトオーク材の素材感を強調したざっくりとしたナチュラルな質感が特徴です。オーク材にうずくり加工(木目の凹凸を強調する加工)を施し、白または黒塗装をした後、今度はその塗装を剥がしますが、その落とし具合が仕上がりを決定します。塗装したうずくり材の塗装を落とすと、導管に入り込んだ塗料はそのまま残り、凸部分だけ本来の木部色が露出します。塗装を落とすといっても、突板部分と無垢材、平面と木口部分では塗装の乗り方、落ち方が全く異なります。広い面と角の部分や凹みの部分でも手加減一つで台無しになってしまいます。そして最も肝心なのが、細部ばかりに気を取られてはダメで、少々雑に見えても製品全体を見た時に「良い感じ」に仕上ってないといけません。まさにセンスの見せ所、しかも、やり直しが効きません。毎回材料も違えば、季節や天候によっても仕上がりが左右されます。理屈では分かっている塗装の工程でしたが、今回その工程を細かく見せていただいて、繊細で難しい作業に改めて感心しました。
こちらの工場では、ヴィンテージ塗装を仕上げる職人は一人だけ、センスと技術を持ち合わせた職人のみが仕上げをまかされているそうです。今、最も人気色のヴィンテージ仕上げ、お客様にもその魅力と素晴らしさをもっと感じていただけるようにPRしていこうと思いました。(企画開発 / 武田 伸郎)


2016.5.29 DESIGN
お気に入りの陶器でコーヒーを楽しみます。
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.49
先日、栃木県は益子の陶器市に行ってきました。以前、九州に住んでいた時には有田の陶器市に毎年出掛けていたのですが、その時以来の久しぶりの陶器市です。来場者が100万人を超える有田程ではありませんが、それでも延べで40万人が訪れる益子の陶器市、渋滞に巻き込まれないように早朝から参加しました。
たくさんの出店やショップ、作家さんの陶器が所狭しと並んでいる中、通りに沿ってお店や製品を眺めて歩きます。一口に益子焼きと言っても実に様々なデザインのものがあり、老舗のお店や作家さんの出店有りで見ているだけでも楽しくなります。jしばらくお店を眺めていると、益子焼の特徴も何となく理解出来てきて、製品を見ているうちに良いものとそうでないものが何となく分かってくるような気になります。そんな気になっているだけですが、それも楽しみの一つです。現在、益子には400を越える窯があり、その大半は益子町以外から移り住んできた作家さんで、ある方は伝統を踏まえた上での作品作り、ある方は新しいデザイン感覚でと、様々な作品が焼かれており、益子焼は日々変化しているのだそうです。
そんな益子焼き、色々探している中で僕が目をつけたのが、陶芸美術館前に出展していたお店で見つけた小振りなマグカップ。益子焼の特徴である釉薬を活かした、とても微妙な色合いが印象的で、シンプルな形も気に入りました。益子焼きは、素朴なぽってりした形が多いのですが、見つけた作品はすっきりしたフォルムでした。陶器市期間中の特値がついていて、あれこれ悩んだ末に購入しました。
購入したマグカップは、仕事場で使用しています。使い始めてもうすぐ一月経ちますが、中々味わい深くお気に入り度が増しています。後で調べてみたら、秋田出身の方で、某有名百貨店などにも販売している作家さんでした。控えめながらフォルムも色も特徴がある作風で、何ともいえない味わいがあります。お気に入りのマグカップでコーヒータイムを楽しんでいます。(企画開発 / 武田 伸郎)

