COLUMN

コラム

FILTER OPTION

CATEGORY

2022.12.22|

DESIGN

メイド・イン・ジャパンのエーディコア・ディバイズ製品

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.128 いよいよ押し迫ってきました2022年、暖かい冬が一転して厳しい寒さと記録的な積雪で一気に本格的な冬に突入した感があります。今年も様々なことがありましたが、新型コロナウイルスの感染が始まって3年、完全な収束には至っていませんが世界的にも感染防止の制限も緩和されてきて徐々に以前の生活に戻りつつあります。そんな中、製品確認と品質管理の工場検査と合わせて山形の工場へ行ってまいりました。日本海側は大雪で荒れた空模様でしたが、天候も思いの外安定していて無事工場へお伺いすることができました。 お伺いした山形の工場は、エーディコアブランドの創立時からのお付き合いのある工場で、独創的なエーディコアデザインの製品開発から製品化まで協力いただきながら関係性を築いてきました。今まで例のなかったアッセンブリーシステムの家具や難易度の高い加工をトライしながら(時にはデザイナーの瀬戸の無茶なリクエストに応えながら)技術を磨き素晴らしい家具を創り続けている工場です。優れた加工技術もさることながら、当時の家具作りの常識を覆す「受注生産システム」も、エーディコア製品から始めたシステムです。無駄なものは作らずお客様のご希望に沿った製品を必要な分だけ創る、現代のSDGsのスピリットに通じる取り組みを30年以上前から取り組んでいました。 新型コロナウイルス感染の影響やロシアのウクライナ侵攻の影響など、流通の混乱や資材不足、あらゆる資材高騰の影響を受け、モノ作りの世界では様々なダメージを受け現在でもその影響は続いています。コスト削減のために海外生産にシフトした資材や製品が入手できなくなり、今後の見通しも立たないような状態が続いています。自動車や電化製品でも何年も待たなければ入荷しないような事態も起こっています。インテリア業界のお客様からは「海外の製品が入荷しない」「需要があるのに生産の見通しが付かない」という声がたくさん上がっています。輸入家具の場合、半年待ちやそれ以上納期がかかる場合もあるようですが、当社の製品は全て国内で生産しています。昨今の様々な混乱の中、これまでと変わらない対応をしてまいりました。製品アイテムにもよりますが、受注生産システムにより2週間〜4週間の納期をいただければお届けが可能です。早期に情報をいただければ短納期でも対応は可能になります。今回の工場訪問でも受注から納期対応についても打ち合わせを行ってきました。 2023年は感染防止の制限も緩和され景気も本格的に回復してくると思われます。これから春先に向けてインテリア業界の需要期に入りますが、今後もしばらくは様々な混乱が予想されています。進行中のプロジェクトやご検討中の物件にメイド・イン・ジャパンのエーディコア・ディバイズ製品を是非ご検討下さい。今年も大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。(開発 武田伸郎)

2022.11.24|

DESIGN

より持続可能な製品作りへ

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.127 東京から始まった2023年モデルコンセプト説明会が先週末の名古屋にて終えることができました。新型コロナウィルスの感染がはじまって3年が経過しようとしていますが、今年からWEBを活用した展示会からリアルなコンセプト説明会のみにしました。たくさんの方にご来場いただき、ありがとうございました。2023モデルのデザインコンセプトも好評でしたが、製品に環境性能を持たせた事に皆さんから注目が集まりました。 今年の新製品は、エーモードブランドからMD-1301チェアと1302テーブル、エーディコアブランドから2002年に製品化したMASSAシリーズと2003年モデルのソファベッド SOGNO をリニューアルしました。2023モデルは環境へ配慮した持続可能な製品作りを目指し、構造材やクッション素材の検討を重ねました。ソファ工場のある大分県の日田市は江戸時代から天領で檜や杉の生産地でした。その日田市に国産合板工場があり、森林を守る為の日田杉間伐材を利用した合板を生産していたことが今回の新製品に使用するきっかけになりました。これまではソファの構造材に南洋素材の9ミリラワン合板を使用していましたが、今年のソファシリーズには構造体に森林保全や二酸化炭素の固定に貢献する12ミリの国産杉合板を80%以上使用しました。ネジやボルトを効かせる強度が必要な箇所にのみ硬木を用いています。 チェアとソファのクッション材に使用するウレタンフォームには、工場製造時に発生する端材をリサイクルしたリボンテッドフォーム(チップフォーム)を使用しました。リボンテッドフォームはヘタリの少ないクッション材ですが、従来の製品ではベース部分のみの20%程度の使用率でした。2023モデルのソファでは、リボンテッドフォームを硬さの異なる種類を組み合わせることで80%以上使用しています。クッション材以外にもポケットコイル上部の保護材に、衣料品の端切れや残反をリサイクルしたフェルトを敷き快適性を犠牲にしない耐久性を持たせることが出来ました。また、椅子やソファの「規格ファブリック」の見直しを行い、環境や働く人にも配慮して生産されている繊維製品 Oeko-Tex Standard100「エコテックス®スタンダード100」を11アイテム採用しました。今後も環境に配慮したファブリック製品の規格採用を進めていく予定です。 エーディコア・ディバイズでは1985年創業当時から、永くお使いいただける製品を目指し「一度製品化した製品を廃番にしない」、無駄な物を作らない「受注生産のオーダーシステム」の取り組みで自然環境に配慮する製品作りに取り組んできました。2023年モデルでは、さらに環境に配慮した物作りの取り組みを進めた第一弾の製品になります。各ショールームに2023年モデルを展示していますのでぜひご覧になってください。エーディコア・ディバイズでは人と地球に優しい製品作り、サステナブルな取組みを進めていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

2022.11.07|

DESIGN

2023ニューモデル撮影レポート

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.126 このところ一気に気温が下がり、秋を通り越して冬が到来したような寒い日が続いています。寒暖差が大きい時期なので体調管理には注意したいところですが、冷たい雨の降る10月初旬、神奈川の某スタジオで今年の新製品の撮影を行いました。試行錯誤を繰り返し、瀬戸が撮影日直前まで九州と山形の工場を行き来してようやく新製品が完成。2日に渡って仕上がったばかりの新製品の撮影に臨みました。 今年はハウススタジオでのロケ撮影は行わず、白いホリゾントのスタジオでの撮影です。ここ数年で関東エリアの巨大な撮影スタジオが閉鎖してしまい、家具の撮影が出来る広いスタジオをキープすることが難しくなっているのですが、今回は国内撮影を長年お願いしているカメラマンの丸山さんが利用しているスタジオをキープすることができました。スタジオとバックヤードがとても広く、トラックで搬入口まで着けることが出来るのでとても便利なスタジオでした。今年の新製品はサイズもゆったりしていて重量感のあるアイテムが多いので、搬入や移動が楽だったのでとても助かりました。今回は2日間でイメージカットと製品カットを50カット近く撮る予定、加えて製品の特徴を収める説明カットはデザイナーの瀬戸が自分で撮るかなり強行な分刻みのスケジュールです。家具のスチール撮影もデジタル化されて以前ほどは時間が掛からなくなったとはいえ、光や陰影を作り込んでの撮影は簡単にはいきません。綿密な香盤表を元に早朝からスタートダッシュを掛け撮影を進めました。 今年の新製品は、構造資材をできる限り国産材を用いたりクッション材にリサイクルフォーム材のリボンテッドフォームを用いるなど、環境に配慮した製品創りを目指しました。その影響もあって今年の製品は、ボリューム感としっかりと重さのある製品に仕上がりました。座り心地も上質で快適なのですが、重量があるためスタジオでのセットや移動は大変です。大きなサイズになると製品を箱から出す作業だけでも大変な場面があったのですが、撮影スタッフの皆さんの協力によって撮影をスムーズに進めることができました。メインの製品撮影を効率よく進めるかたわら、瀬戸は自前のカメラで次々と説明カットを収めていきます。プロのカメラマンが驚くほどの手際良さ、瀬戸の説明カットは先に完了、時間のかかるイメージカットも加速度的にスピードを上げなんとか予定内の時間で撮り終えることができました。 2023のニューモデルのコンセプトは「NEXT  DESIGN  70’s」、どこか懐かしさもありつつ現在の視点には新鮮なスタイル。今年は視覚的にも手触りも優しい環境の負荷にも配慮したファブリックを採用して、快適でよりリラックスしたインテリア空間を意識しました。製品作りにもこだわりましたが、撮影にもこだわって良い画像が撮れたと思います。今月9日からはじまる 2023 ニューモデル新作展示で、ぜひご覧になってください。撮影した画像で製作したタブロイドをご用意してお待ちしています。(開発 武田伸郎)

2022.09.29|

DESIGN

家具のメンテナンスはサスティナブル

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.125 あれほど暑かった夏も、台風一過、一雨ごとに少しづづ秋めいて過ごしやすい気持ちの良い季節になってきました。夏にかけて広まった第7波の新型コロナウイルスの感染もようやく終息に向かっています。もう3年余り続いている感染対策の生活ですが、私たちの生活にも色々な影響がありました。感染対策に基づいた、商空間やオフィスのリノベーション、在宅やリモート勤務に合わせた住空間の充実など、インテリアの業界にも様々な変化がありました。その中で増えていたのが家具のメンテナンス、椅子やソファの張り替えのお問い合わせです。 昨今はコントラクトやホームユース共に、サスティナビリティの意識が高くなっているので、リノベーションの物件でも家具を買い替えるのではなく、今まで使っていた家具をメンテナンスしてお使いになる方が増えています。お使いになっていた愛着のある家具を、手を加えてリフレッシュし、さらに永くお使いいただく、製作側もユーザーの皆様も双方で環境に配慮した空間作りが増えています。最近お問い合わせをいただく、椅子やソファの張り替えも、リノベーティブな対応の一環のようです。エーディコア・ディバイズ製品の張り替え対応は、痛んだ表面の張り地を変えるだけではありません。座り心地を左右する座面のベース部分や、クッション性を持たせるウレタン素材など、緩んでいたり劣化している場合は、手直しやパーツの補充を行い、見た目だけでなく使い心地もリフレッシュしてお届けします。ソファの張替えなどで、コスト的に割高な印象を持たれるお客様もいらっしゃいますが、布を剥がす手間等もありますが、中身までしっかり手を加えてお届けするための費用ですとご説明させていただいています。表面の張り地だけでなく、中身までしっかり手を加えた椅子やソファは、長年お使い頂いた愛着のある家具が見た目と同時に座り心地も刷新されるのでお客様にも非常に喜んでいただいています。 もう一点メンテナンスのお問い合わせで多いのが、天然皮革のキズや傷みについてです。天然皮革は鞣しや仕上げにもよりますが、椅子張り用のファブリックや人工皮革と比べても耐久性が非常に優れています。その分コストも上がってしまうのですが、天然皮革張りのソファは10年以上お使いになっても品質をしっかりキープしている例も珍しくありません。そんな耐久性のある天然皮革なので、一部分だけに傷がついたり、局所的に劣化が生じた場合、他の部分は全く問題がないのに張り替えてしまうメンテナンスを躊躇してしまう場合があります。本来であれば、全体を張り替えるメンテナンスがベストですが、軽度な症状の場合、費用的なご要望に合わせて、部分的な補修も可能な場合があります。傷んだ傷をウレタン樹脂などで補填、表面を研磨仕上げを施し、革の色に合わせて塗装補色するとても繊細なメンテナンス作業ですが、通常のご使用には問題ないレベルまで補修が可能な場合があります。お使いになっている革、痛んだ症状に合わせて対応を検討させていただきますので、お悩みの場合は是非ご相談ください。 エーディコア・ディバイズの製品は、ブランド発足時からご注文をいただいた製品のみを製作してお届けするサスティナブルな意識に基づいたモノ作りです。生産する側だけでなく、お使いになる方もサスティナブルの意識がますます高くなってきています。家具は生活の中で愛着を持って永く使い続けていくアイテムの一つ。新しい家具のお問い合わせはもちろん、お使いになっている当社製品のメンテナンスについても、是非お問い合わせ下さい。(開発 武田伸郎)

2022.08.30|

DESIGN

安心してお使いいただける抗菌塗装の家具

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.124 新型コロナウィルスの感染が始まって、すでに2年半が過ぎてしまいました。一旦は収束していた感染者数も、今年の夏には国内で第7波の感染が全国に広がり、心配な状況になりました。しかし、現在は感染者もやや減少に転じていて、長らく制限されていた感染対策も徐々に解除され始めています。まだしばらくは感染に注意が必要ですが、今回の新型コロナウィルスが収束したとしてもこれからは様々な感染症に対する対策が必要な生活になってくると思います。 新型コロナウィルスの感染が広がり始めた当初は、感染が広がらないためには何が有効なのか、どんな対策が必要なのか、様々な意見や試みがありました。マスクの着用や手洗い消毒、除菌や換気などが奨励され、飲食店には飛沫防止のアクリルパーテーションが必須となりました。テーブル席では使用のたびに除菌剤で消毒作業が行われ、身の回りの抗菌アイテムも一気に増えました。そんな中、エーディコア・ディバイズでは感染が広がり始めた第1波の2020年の春に、家具に用いる抗菌、抗ウィルス塗装の採用を目指し、塗料メーカーと協力して対応の準備を開始しました。 感染が広がり始めた当時、抗菌、抗ウイルス塗装の検討に入った際に、抗ウイルス塗装は認可の関係で採用するまでには時間がかかりそうでしたが、抗菌塗装は2003年頃に感染拡大したSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染対策として塗料メーカーが開発した資材が存在していました。しかし、SARSの感染が収束し、日本国内への影響がほとんどなかったことから、抗菌塗装が活かされることはありませんでした。新型コロナウイルスの感染が広がりだした当初も、感染対策に採用するブランドもなく、家具を生産する工場でも抗菌塗装への関心はとても低いものでした。当社は、抗菌塗料のスペックやエビデンスを確認しすぐに対応を決定しました。抗菌作用を実際に自分たちで確認するため、培養器を購入して社内で抗菌試験を行い、菌繁殖の抑制状態や通常の塗装と耐性に違いがないことも確認し、2020年9月には全ての製品に抗菌塗装を標準仕様に変更しました。採用した当初は、抗菌塗装の効果や認知度も低かったため、お客様に感染対策への有効性をお伝えして徐々に広めていきました。(除菌スプレーや除菌加工は効果的な時間が制限されますが、抗菌塗装は塗装の塗膜が摩耗してなくならない限り効果が持続するなどはその一例です) エーディコア・ディバイズの製品は全て国内で受注生産しているため、全製品の抗菌塗装への仕様変更も早期に実現することができました。これから新型コロナウィルスの感染が収束した後でも、インテリア空間での感染対策は、スタンダードな仕様になってくると思われます。当社の製品は全て抗菌塗装が標準仕様になっていますので、家具をお使いいただくだけで抗菌対策になります。さらにオプションとして感染対策を進めた「抗ウィルス塗装」もご用意っしました。他にも椅子やソファ用の家具用張り地の抗ウィルス加工、日本で初めて天然皮革に抗ウィルス加工を施した抗ウィルスレザーの対応も行なっています。より安全で安心できるインテリア空間にぜひご検討下さい。皆様からのお問い合わせをお待ちしています。(開発 武田伸郎)

2022.07.27|

DESIGN

広尾ショールームのエントランス照明

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.123 今年は、梅雨の時期から全国的に暑い日が続き、東京では9日連続猛暑日の記録まで作ってしまいましたが、梅雨明けしたとたんまた梅雨入りしたような天気が続いていました。ここにきてようやく夏らしい気候になってきましたが、本格的な夏到来を前にエーディコア・ディバイズ東京では、エントランスを中心にショールームの改装を行いました。 現在当社の各ショールームでは、完全予約制でお客様をお迎えし、感染予防に努めてまいりましたが、広尾ショールームのエントランスも現在の状況に即したレイアウトに変更しました。お客様をお迎えする正面のカウンターを廃し、エントランスの空間を家具の展示スペースにしました。改装に伴い収納ワードローブを設置する等、ショールームを見ていただく環境も整備しました。今回の改装で一番の変化が、エントランスのドーム状のガラスの吹き抜けに設置した照明器具の変更です。これまでは、イスラエル製の有機的なフォルムのシルク製シェードの照明器具を展示していたのですが、今回はベースになる照明器具を瀬戸がオリジナルにアレンジし、8メーターを超える吹き抜けのスペースに照明器具をデザインしました。吹き抜け天井に設置した昇降機に、オリジナルの円形パネルを取り付け、そのパネルに大きさの異なる照明器具7台を、天井から最大で5mもの長さのワイヤーで吊る仕様になっています。大小のフレームを視覚的に、重量バランスを取って吊り下げた時にそれぞれのワイヤーが干渉しないように計算した意匠です。 ワイヤーで吊るす際の重量のバランスや明かりを灯けた時の空間の明るさのコントロールなど、デザインするにあたっては考慮するポイントがたくさんありました。当初用意したフレームは空間と色が合わないので、開発スタッフ新人の渡辺君が全てに塗装を施しました。(設置工事会社の方からは「製品みたいに綺麗!!」と、褒めていただきました)照明器具はサークル状の細い照明フレームに、3本のワイヤーをつないで吊るのですが、傾かないように水平にバランスを取る調整も必要です。昇降機からパネルを降ろした状態で照明器具を取り付け、昇降機で何度もアップダウンを繰り返しながら、平面状の位置、高さのピッチ合わせなど、微調整を繰り返しました。図上の計算通りにはいかないもので、ねじれが生じたり回転したり、ワイヤーの長さをピタリ調整することが難しかったりしたのですが、皆さんと協力して設置することができました。 早朝から開始した改装工事も、夕方には無事完了。3F 階段からエントランスを見下ろすと、展示した家具や壁面の高さ4mのバナーもよく見えるので、視覚的にも明るく抜けの良い空間になりました。陽が落ちると、ドーム型のガラスや床の大理石に、立体的に重なった照明がゴールデンリングのように輝いて見えるのでぜひご覧ください。エーディコア・ディバイズでは、広尾ショールームのリニューアルを記念して、大阪、名古屋を含めてご来場キャンペーンを開催しています。ご予約の上、ご来場いただいた方にオリジナルの手ぬぐいをご用意しています。ぜひこの機会にご来場ください。皆様のお越しをお待ちしています。(開発 武田伸郎)

2022.06.29|

DESIGN

梅雨明けの九州工場訪問

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.122 日本国内で新型コロナウィルスの感染者が報告されてから約2年半が経過しようとしていますが、世界的にも収束に向かいつつあり国内での移動も活発になり始めています。今週、当社でも移動自粛期間中はなかなかお伺いできなかった九州へ訪問し、生産をお願いしている工場を始め配送業務をお願いしているお取引先などを訪問してまいりました。梅雨明けの九州地方、酷暑の中の限られた時間でしたが、目一杯廻ってきました。 久しぶりの訪問となった今回の訪問ですが、決算期の棚卸しや製品の品質に関する事案など、多岐にわたって打ち合わせがありましたが、直接お伺いできるようになって担当者の方と直接お会いしてお話ができることがある意味一番の目的でもありました。新型コロナ感染が発生した時期から工場訪問が出来なくなったため、ソファやテーブル工場での製品仕上がりチェックをリモートで画像のやり取りで行なって来たのですが、今回久々に工場のスタッフの方と一緒に製品確認を行うことができました。リモートでの画像検品を行うようになって製品クオリティーは向上しましたが、現場で担当者と一緒に確認することにより、対面でのコミュニケーションの大切さを改めて感じることもたくさんありました。今後もリモートでの利点を生かしながら、現場にお伺いして工場の方とコミュニケーションをとりながら製品の品質向上を進めていきます。 今回訪問した日田市は、国内屈指の暑さが厳しい地区で、夏の訪問時にはいつもめまいがするような暑さの中、工場を廻っていました。今回お伺いする際も、工場の方からは「暑いですよ」と忠告されていたのですが・・・、お伺いした工場では以前感じたような厳しい暑さはありませんでした。それぞれの工場で活躍していたのが、水の気化熱によって冷風を送り出す移動式水冷扇。扇風機や換気扇とは異なり、外気を取り入れながら工場内の温度を下げる効果は抜群の機器です。消費電力も抑えられ広い空間で効果を発揮します。この機器は、当社でスチールパーツをお願いしている株式会社フナボリさんの製品なのですが、工場へ紹介して設置、暑さ厳しい日田の工場で環境改善に役立っていました。とは言うものの、やはり工場内はじっとしていても汗が滴る暑さ。でもこんな感覚を味わうのも3年振り、直接お伺いができるようになったからこその体験でした。 資材高騰や物価高、パーツなどの入荷が滞るなど、様々な問題が持ち上がっていますが、新型コロナウィルス感染収束後の自由な活動が行える事に感謝しながら、皆様との密なコミュニケーションを目指していきたいと思います。製品のチェックやお客様同伴での使い心地の確認など、エーディコア・ディバイズのショールームにもぜひご来場ください。スムーズな対応ができるよう完全予約制で、みなさまをお待ちしております。(開発 武田伸郎)

2022.05.30|

DESIGN

これからの老健施設の家具

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.121 エーディコア・ディバイズのホームページで、閲覧数も多くお客様から評価いただいているのが納入事例を掲載した「WORKS」です。PUBLIC、RESTAURANT、HOMEの3つのカテゴリーに分けて当社製品を納めた画像を、コメントとともに紹介しているのですが、それぞれインテリアコンセプトに基づいた素敵な物件を多数ご紹介していますので、ぜひご覧になってください。そんな様々な納入事例がある中で、明確なコンセプトを基に当社製品をお使いいただいているのが、PUBLICに掲載している老健施設です。当社の製品は、商業空間や公共スペースなど、一般的なホームユースの家具以上に高い耐久性が求められる物件にお納めしていが、それ以上に高い安全性と耐久性が求められるのが老健施設の家具です。 これまでの老健施設では、耐久性や安全性を重視した一目でそれと分かる家具が使われていました。しかし、デザイン性や居住性を重視した老健施設が増えてきたことにより、インテリアや家具も変化してきました。今、老健施設に求められているのは、スタイリッシュで安全が高く、座り心地と強度を両立させたメンテナンス性にも優れた家具です。そして共通しているコンセプトが、入所される方はもちろん、ご家族の方や働くスタッフの方々にとっても快適なインテリア空間の施設だということです。そんな空間にエーディコア・ディバイズの家具がセレクトされてきました。 デザイン性を重視した老健施設のインテリアでも、耐久性やメンテナンス性が劣ってる家具では安心できる施設とは言えません。しかし、安全性だけに注力しただけのインテリアでは安らげる空間作りが出来ません。これからの老健施設では、この2つの要素をクリアする事が求められます。当社の製品は、デザイン性は基より各製品の特徴を生かしながら機能性も考慮。独自の強度試験を実施し(*1)耐久性を確認したものを製品化しています。もちろん「どんな扱いでも壊れない家具」ではありませんが、設計やコーディネーターの皆様にはその点をご理解いただきながら、受注生産システムを活かして、施設に適合するスペックでご指定いただいています。さらに、ご要望により規格製品をベースにアレンジを加えてお納めする事例もあります。規格品がベースの特注仕様なので、製品の実績や信頼性により、安心してお使いいただけます。さらに、追加のご注文や修理、メンテナンスにも対応が可能になるメリットもあります。 老健施設や高齢者向けのレジデンスは、今後さらに要望が広がっていくと思われます。安全性や快適性はもちろん、建築も含めた快適なインテリアはますます重要な要素となっています。老健施設や高齢者向けのレジデンスなどのご要望の際は、ぜひご相談ください。これまでの実績や経験を基に対応させていただきます。情報をお待ちしております。(開発 武田伸郎) *1  椅子の場合、国内の工業技術センターにおいてJIS S1032、S1203、S1023 に基づいた家具の強度試験を実施

2022.04.27|

DESIGN

人や生き物に優しい環境作り

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.120 今から遡ること30年前、1990年代になりますが化学物質の濃度が高い空間に長時間暮らすことによって健康に影響が出る「シックハウス症候群」が問題になりました。高効率の建築資材により、人間に様々な影響が出始めていました。原因物質の一つであるホルムアルデヒドは、集成材や合板などに用いられていましたが、2003年にシックハウス対策としてホルムアルデヒドの使用が制限されました。2008年には揮発性有機溶剤の規制も始まり、住空間では天然木の床材や自然由来の塗装を用いるなど人体に優しいシックハウス対策が広がりました。その反面、有害物質を排除することにより耐久性の問題や、木材の害虫発生のトラブルなども増えてしまいました。 家具や住空間で問題に上がるのが、広葉樹を幼虫の餌とするキクイムシです。高度成長期以降、建築資材に有機化合物を使用することで症例はありませんでしたが、シックハウス対策によるホルムアルデヒドの使用廃止から、症例が認められるようになりました。キクイムシの混入は、移動中の可能性もあることから特定はほぼ不可能なのが現状ですが、当社では出来うる限りの対策を取っています。資材は人工乾燥の熱処理をしたものを入荷し、害虫駆除薬の噴霧処理、倉庫保管中はラップを巻いて害虫侵入の防御と定期的に燻煙処理も行っています。それでも稀にではありますがキクイムシの発生があります。 キクイムシが木材に被害をもたらすのは約10か月間の幼虫の時期だけで、春先に孵化した成虫は小さな穴から外に出て2週間程度で死滅します。住宅の柱や梁に使用される針葉樹は食害しないため、住居に影響を与えることはなく、塗装された木材には入り込めないため、他に害が及ぶことはほとんどないと考えられます。もちろん人体に害をあたえることはありませんが、キクイムシの発生は心象的にも気持ちのいいものではありません。万が一当社の製品で発生してしまった場合は、速やかに製品交換、他に影響が出ていないか確認いただき必要に応じて対策を取らせていただいています。 昨年から急速に対策が進んでいるSDGs対策。一時期の環境対策や健康に対する意識の変化など、総括的な問題としていろいろなことが影響し合っています。有害と思われるものを薬品などで排除する対策ではなく、食や住空間もさらに自然に優しい方向へと向かっています。人や自然に優しい環境作りが、他の生き物に対しても優しい環境にもなります。ハウスシックをはじめとする更なる環境対策と合わせて、キクイムシ対策も引き続き進めていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

2022.03.29|

DESIGN

特注収納家具や什器製作のこだわり

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.119 お住いの居住スペースやオフィス、施設や商空間の様々なインテリア空間には、用途やデザイン、使い勝手によって色々な家具が配置されます。エーディコア・ディバイズの製品も、そんな様々なインテリア空間にお使いいただいていますが、既存の製品ではカバー出来ない、その場所に合わせて製品を納めたい場合があります。既成の形や寸法では合わない、建物や限られたスペースにぴったり合わせて納めたい、そんな場合に当社ではご希望に合わせた特注家具や展示什器を製作しています。 家具には椅子やテーブルなどの「脚モノ」と呼ばれるものと、「箱モノ」とよばれるキャビネットやタンスなどに大まかに分かれますが、それぞれ製作には異なるノウハウがあり、工場によって得て不得手があります。当社の製品には置き家具というイメージが強く、箱モノや特注の収納家具などあまりやっていないと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、ご希望のスペースや予算に合わせて現場の採寸から設置まで、特注の収納家具や施設の展示什器まで、幅広く行なっています。 ご要望の多い特注対応としては、当社の製品のデザインや仕上がり感、グレードに合わせて特注家具を納めたいというお客様です。椅子やテーブルと材料を合わせて、塗装色や仕上がり感を統一することができます。特注家具のご注文をいただく場合は、インテリアのイメージやご予算をお伺いして、プランに沿ったご提案をいたします。当社では、意匠やデザインだけでなく使い勝手やメンテナンス性も考慮して収まりを検討し、現調や搬入経路の確認、収め方によって天井や巾木の仕上げなどもしっかり確認して進めています。構造や仕上がりによって、最も適した工場に製作を依頼し、作図から細部の収まりを検討し、塗装前の製品検査や仕上がった製品の出荷前チェックも行います。現場に収める製品は設置しておしまいではありません。お使いいただく際の耐久性や、場合によっては製品の移動やパーツ交換の作業まで考慮しています。 お客様のご要望に合わせて造る特注家具は、オーダーメイドのスーツを仕立てるようなもの。素材選びから身体に合わせての採寸、ゆったり身に纏うのか、フィットした着心地ながらも動き易くするのか等々。最近はコストパフォーマンス重視のオーダーメイドも増えてきているようです。特注のあつらえた家具は高価なモノ、とあまり構えずにダイニングテーブルやチェアをお選びになるときは、ぜひ一緒に特注家具もご検討いただいてみてはいかがでしょうか。お問い合わせをお待ちしています。(開発 武田伸郎)

2022.02.25|

DESIGN

ピアノに使われているビーチ材

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.118 ショパンの故郷、ポーランドのワルシャワで5年に1度開催される、ピアニストが目指す世界最高峰の舞台「ショパン国際ピアノコンクール」。昨年の10月、日本人の反田恭平さんと小林愛実さんが、2位と4位に同時入賞するという快挙を成し遂げた事で話題になりました。日本人が2位に入賞するのは50年振りということで様々なメディアで紹介されていたのでご存知の方も多いと思います。このピアノコンクールもコロナ渦の中で開催されたわけですが、昨今のコロナによる巣籠り需要によりピアノの販売が好調で、世界的に販売台数を伸ばしているそうです。ピアノのシェア争いは世界のメーカーがしのぎを削っていますが、日本のピアノの品質は世界的に認知されていて、世界のピアノの生産台数の1、2位を浜松市のメーカーが占めています。このピアノの主要な構造体に、椅子の成型合板にも使っている「ビーチ材」が使われていることを初めて知りました。 ピアノの製作には木材が重要な要素で、音の良し悪しが決まってしまうといっても過言ではありません。乾燥や湿度管理を慎重に行い、材料を吟味します。ピアノに使用される木材には、「スプルース」「カエデ」「ビーチ」などがありますが、本体の構造を支える側板(リム)や鍵盤蓋に使われているのが「ビーチ」材です。ビーチ材はコストパフォーマンスに優れ、強度や耐久性のある木材ですが、成型合板の材料として多用され、椅子を始め家具の材料としてもたくさん使われています。単板と呼ばれる1~2ミリ程度の厚みにスライスしたビーチ材を、何枚も重ねて「型」にセットして高周波を流して指定の形にします。ピアノ本体の流麗な即板や、鍵盤蓋の曲面はビーチ材の特性を活かし、成型合板技術で作られています。家具でも無垢材では得られない形状と強度を保つため、この技術を活かした製品があり、エーディコア・ディバイズの製品では、人気の高いMD-901やMD-501などの、椅子のアームから背を形つくるシェルに活かされています。成型合板にウレタンなどのクッション材を貼り、ファブリックをかぶせてしまうので表面には見えないのですが椅子の主役となるパーツになります。 このビーチ材ですが、ヨーロッパの森林循環型の木材から計画伐採した材料を使用しているのですが、このビーチ材がコロナ渦の資材不足と流通の混乱によって世界的な不足状態にあり深刻な問題になっています。家具の業界でも、成型合板用の「ビーチ単板」が不足してしまい深刻な状況でした。そんな中、当社の瀬戸が国内中の情報を集め、仔細に連絡を取った結果、前述のピアノ用のビーチ単板を確保することが出来ました。国内はもとより、世界的に不足している状況下での資材確保だったので、まさに救世主、現在順次生産に進んでいるところです。本来、ピアノに使用される資材が当社の椅子に活かされる事になります。 コロナ渦でのあらゆる資材不足はしばらくは続くと思われますが、成型合板の資材確保は、皆様にはご迷惑が掛からないよう様々な手配により対応を進めておりますが、早めの情報確認、出来るだけ納期を取っていただけるよう早期の発注をお願いしたいと思います。一刻も早く感染が収束し、皆様のご要望にお応えできるよう頑張りますのでよろしくお願いいたします。(開発 武田伸郎)

2022.01.31|

DESIGN

カーボンニュートラル対応の梱包仕様

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.117 今年こそは新型コロナウィルスの感染が収束し、普通の生活に戻れるのでは、と期待をしていましたが、まだしばらくは感染対策の生活を強いられそうです。そんな世界中の状況の中、昨年から注目されているSDGs・カーボンニュートラルの取り組みですが、今年はさらに広がりを見せています。エーディコア・ディバイズでも今年から開始したSDGs・カーボンニュートラルに対応した梱包仕様の取り組みですが、どのような資材を使っているのかご紹介したいと思います。 当社の取り組みとして、カタログなどの印刷物を削減する事と製品の梱包資材の見直しを行いました。温室効果ガスの排出量を削減するために、化石燃料を原料とする資材の廃止と出来るだけ簡素に、梱包資材のゴミを出さない仕様を検討しました。不織布のように、一見自然素材に見えるモノでも石油由来の製品もあり資材選択も難航しました。同時に、配送の際に傷などつかないように石油素材が原料の安価で丈夫な資材と同等のスペックを確保しなくてはなりません。その中で、今使っている資材に変わる、SDGs・カーボンニュートラル対応の梱包仕様に変更しました。 テーブル・ソファの保護材 従来:発泡スチロール(石油原料の発泡プラスチック) 現在:積層ダンボール(再生紙の再生可能クッション材) 椅子・ソファの梱包袋 従来:ポリエチレン袋(石油原料の塩化ビニル樹脂) 現在:ポリ乳酸不織布(植物由来不織布で自然に還る生分解性素材) テーブル天板養生シート 従来:エアキャップ(石油原料のポリエチレンシート素材) 現在:リサイクルエアキャップ(再製原料を使用しCO2を削減した素材) テーブル天板保護シート 従来:ミラーマット(石油原料の発泡ポリエチレンシート) 現在:バイオフォーム(植物由来のバイオマスポリエチレン使用) 梱包バンド 従来:PPバンド(石油原料のポリプロピレン素材) 現在:環境配慮PPバンド(再生原料を使用したエコリターン素材) 不法投棄のマスクの処理で問題になっている化学繊維の不織布ですが、当社では植物のデンプンを原料とした不織布を使用しています。他にもサトウキビ原料の「バイオマスミラーマット」、再生原料を使用し環境配慮タイプのエアキャップ(有色)や梱包用バンド(黒)を使用しています。本格的な取り組みは始まったばかりですが、これからさらに環境に配慮した資材が開発されていくと思います。エーディコアの製品は、これまでと変わらず長くお使いいただける家具をお届けしますが、梱包資材については新たな資材を積極的に取り入れて、カーボンニュートラル、SDGsの対応を進めていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

2021.12.27|

DESIGN

名作ヴィンテージ家具のリペア

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.116 日本ではあまり浸透していませんが、エーディコア・ディバイズのカタログ撮影で訪れているアメリカの西海岸では、ミッドセンチュリーの家具を中心にヴィンテージの家具の取引が盛んで近年はますますその価値が高まっています。基本的には同じ仕様の新しい製品が購入できるにも関わらず、何十年も前のヴィンテージ製品が新品の何倍もの価格で取引されます。自動車や住宅もそうですが、欧米では旧いものを価値を高めながら大切に使い続ける意識が高いのですが、日本では「中古品」のイメージが強くあまり価値を見出しません。お国柄、文化の違いなのかもしれません。 先日、瀬戸が旧くからお世話になっている設計のお客様から、自宅でお使いになる家具のご相談があり、ショールームにお越しいただきました。20数年前に、宿泊施設や保養所など様々なお仕事をご一緒させていただいた方です。ソファやテーブル、特注の収納のご注文をいただいたのですが、今お使いの椅子のことで相談をいただきました。何十年もご自宅で使っている椅子が傷んでいるので補修ができないかと、1脚の椅子をお持ちになりました。塗装もかなり劣化し、座面も痛んでいましたが、デンマークの家具デザイナー Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー)氏の最も有名な椅子の一つ The Chair と呼ばれている JH501でした。フレームの接着も一部切れていて若干の歪みが出ていましたが、新品にはない「味」がありました。お客様はこの椅子の出所の記憶が曖昧だったのですが、実はこの椅子、その昔瀬戸がプレゼントしたものだったのです。 The Chair は、1949年にデザインされた椅子で、1960年のアメリカ大統領選でジョン・F・ケネディー氏とニクソン氏がテレビの討論番組で使用されたことでも有名です。お持ちいただいた椅子は、50年代のオリジナルではありませんでしたが、現行品とは仕様も造りも異なるヴィンテージ品。普通に使える程度に補修のご希望でしたが、雰囲気を損なうメンテナンスを施したくはありません。現在の状態を踏まえて、瀬戸の指示の基、メンテナンスを行いました。まずは表面の塗装剥離と仕上げ直しです。オーク材に染み込んだ劣化した塗料は導管に入り込んでいて中々落ちないのですが、開発スタッフの富所君が、初めは恐る恐る慎重に、時間を経るに従って大胆に仕上げ直しを進め、フレームのガタつきは接着をし直しました。座面の張り直しと塗装仕上げは九州の工場にお願いして、ヴィンテージ感を損なうことなく見違えるような仕上がりになりました。メンテナンスに携わった富所君も無垢材の質感や研磨の手加減、名作と言われる家具の仕口なども勉強になったようです。 先週、ご注文をいただいた家具と一緒に、メンテナンスを施したThe Chairをお届けしました。ご注文をいただいた家具はもちろん、メンテナンスを施したThe Chairの仕上がりもとても喜んでいただけました。何十年も使い続けている椅子をリフレッシュしてさらに使い続ける、まさにSDGsの意識そのものです。当社の製品でも、今週20年以上お使いになったチェルボのメンテナンスの依頼をいただきました。70年以上の歴史を持つThe Chairにはまだまだ及びませんが、当社の製品もヴィンテージの家具と呼ばれるまで頑張りたいと思います。(開発 武田伸郎)

2021.12.01|

DESIGN

脱炭素社会への取り組み

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.115 取り組みが始まった当初は、賛否両論があり、ちょっとした混乱もありましたが、今やお買い物の際には袋が有料になる事は常識になりました。世界的なカフェチェーン店がプラスチックのストローを廃止したり、プラスチックのゴミを出さないようマイボトルを活用したりと、大手企業が進めているカーボンニュートラル(脱炭素社会)とは別に、これまでの環境対策より一歩踏み込んだ対策が私たちの生活にも定着してきたようです。 サスティナブル、SDGsの取り組みも広がっていますが、家具を製作している私たちに最も関連があるのが、二酸化炭素の排出を削減して地球温暖化を抑える脱炭素社会への取り組みです。2021年は脱炭素社会元年とも言われており、大手企業ではSDGsの対策を大々的に進めていますが、エーディコア・ディバイズでは、ブランド発足当時からSDGsの指標に沿ったモノ創りを行なってきました。大量消費が経済の主役だった1980年代。たくさん生産し、単価を可能な限り抑えて最大数を販売する。旧くなったモノは新しいものに買い換えて消費する時代でした。そんな時代に、当社ではご注文をいただいたものだけを製作し、メンテナンス性を重視した永く使い続けることが出来る製品を送り続けてきました。製品化したものは廃盤にせず、発売から30年以上経過したモデルでも製品として今も生き続けています。 そして今、新たに取り組んでいるのが、カタログなどの印刷物の削減や、配送に使われる梱包材の化石燃料を原料とする資材を廃止する取り組みです。大切な家具をお届けした後に残るたくさんの梱包材。4人家族のご家庭にダイニングセットをお届けした場合、椅子4脚とテーブル1台分の梱包材が残ります。擦り傷や打痕を防ぐ「ミラーマットシート」やビニール袋、保護材の発泡スチロール等は、家庭用のゴミで処分するのも大変です。商業施設などの大規模な物件の場合、養生や梱包材の処分だけで、スタッフやトラックの手配が必要な場合もあります。梱包に使用された資材は「残材」と呼ばれ、1度しか使うことがありません。誰もがもったいないと感じている資材ですが、効果とコストの兼ね合いから廃止できないのが現状でした。 エーディコアでは2022年から新たな取り組みとして、化石燃料を原料とする梱包資材を廃止することにしました。リサイクル資材を積極的に取り入れ、環境に負担をかけない製品創りを目指していきます。コスト対策や製品配送の安全性など、難しい課題がたくさんありましたが、今取り組むべき事として出来ることから積極的に行なっていきます。日々改善を重ねてより良いSDGs、カーボンニュートラルへの対応を進めていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

2021.10.26|

DESIGN

2022年モデルとこれからのインテリアスタイル

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.114 エーディコア・ディバイズでは、製品やアイテムの特性、デザインに合わせて家具に用いる樹種を選定しています。それぞれの樹種が持つ木肌の表情や風合い、椅子やテーブルの場合は強度的なことも考慮して材料を決めています。今年の新製品2022年モデルでは、SDGsの対応やサステナビリティの観点から製品のデザインと合わせて、樹種や素材の選定を行いました。今回の製品では、エーモードでお馴染みの森林循環型の樹木としてサステナビリティ性の高いホワイトアッシュ材の他、天然のチーク材と、天板トップに人工大理石のバイオマーブルを使った製品を開発しました。バイオマーブルは植物由来の原材料を50%以上使用した環境に配慮した素材で、6ミリのメラミン樹脂素材により傷が付きにくく永く使える素材です。 今年の新製品のテーマは、欧米のインテリアスタイルだけでなく、純和風な空間にも溶け込む快適性を持った家具、大人のインテリアスタイルです。日本の建築様式が源流とされるカリフォルニアスタイルのインテリアを進化させ、様々なインテリアスタイルに融合する、汎用性の高いデザインが特徴です。そして今回、初めてアウトスペースでもインドアでも使用できる多様性のあるダイニングチェアとテーブル MD-1201HOとMD-1202HO を発表しました。室内から屋外へとつながる、アウトスペースをインテリアに取り込むような空間、広がりと解放感を感じさせる自然を取り込んだインテリア、そんな空間に使っていただくためのアイテムです。そのシリーズに使用しているのが、「木の王様」と呼ばれるチーク材です。 チーク材は以前から高価な木材でしたが、現在はさらにその価値が高まり貴重な材料となっています。その希少性から伐採が進み枯渇の恐れもあったのですが、現在は計画的な伐採に加 え 循環植林を実施しています。当社では森林省から計画的に伐採され承認された天然のチーク材のみ使用して製品開発を行いました。チーク材は優れた耐久性を持ち、非常に強靭で磨耗にも強く木材として非常に優秀な材料ですが、チーク材の人気を誇る一番の理由は、木材としての美しさにあります。独特のツヤ感が美しく、経年変化もまた格別です。室内で利用されていた材は濃厚な飴色へと変化し、屋外で使われていたものはシルバー調の色に変化していきます。チークで作られた家具は耐用年数が非常に長く、「ヴィンテージ品」としてその姿を現代に残すものも多いのですが、チーク材の真価がより強く現れるのは「屋外で使用」されたものです。そのため、船舶の材料に多く用いられたのですが、そんなチーク材の特性を活かした、アウトスペースでも使用できるダイニングチェアとテーブルが、今年発表したMD-1201HOチェアとダイニングテーブルMD-1202HOです。 新型コロナウイルスの感染もようやく落ち着いてきましたが、アフターコロナと言われる感染対策は今後も続いて行くと思われます。身の回りの除菌や消毒、外気を積極的に取り込む開放的なインテリアスタイルはこれから必須になるのではないでしょうか。たくさんの人とコミュニケーションを取りながら気持ちの良い時間を過ごせる、そんなインテリア空間に使っていただきたいのが今年の新製品です。東京、大阪、名古屋の各ショールームに新製品を展示していますので是非ご覧になってください。(開発 武田伸郎)