COLUMN

コラム

FILTER OPTION

CATEGORY

2020.12.28|

DESIGNER

2020年の最後に思う事

AD CODE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.115 2020年は新型コロナウイルスの発生から始まり、収まるどころか感染拡大中と本当に大変な一年でした。一年を通してマスクをして、人との接触を避ける状況は人生で初めての事でした。日本の経済への影響も大きく当社でも大きな影響を受けました。当社では2月から手の消毒、ショールームの完全予約や建物内の消毒、次亜塩素酸加湿器、換気扇の新設、外食の禁止、事務所内マスクの着用はもちろん、スタッフの席を1.5メートル以上離して対策をしてきました。しかし、マスクのストレスの大きさと、発声しなければ唾液が飛散しない事から、猛暑の夏以降、各自デスクでの業務中のマスクを外す事は認め、社内の移動やミーティングにはマスク着用としました。 第三波の感染が広がる中、政府から家庭内でもマスク着用とのニュースが流れてきましたが、少し違和感を持ちました。私の母は定年間際に癌で亡くなるまで現役の看護婦長でした。家ではいつもエタノールの臭いがしていて、私にとってはエタノールの臭いは母の匂いです。自宅近くの病院で永く勤めていて、小学校での予防接種で先生と並んで同級生に注射している母を見るのは少し恥ずかしいけど、誇らしい気持ちにもなりました。実家にいる時は感じませんでしたが、インフルエンザ、はしかなど流行している時は家庭内に持ち込まないように、母も気を使ったと思います。小さい頃に街で赤痢が発生して対応した時にも家ではマスクをせずに、いつもと変わらない笑顔で夕食を作っていました。母が言っていたのは白衣とナースキャップを脱いで、通勤の洋服は家で着替えて、手をしっかり洗えば大丈夫と。結核病棟でも看護していた母なので、感染対策の知識はあったと思いますが、家ではエタノールの臭い以外は普通のお母さんでした。今、新型コロナウイルスで病院に従事されている方は、家庭でも本当に気を使われていると思います。 今、マスク無しの生活は考えられません。公共な場所ではしかたがありませんが、家庭内でのマスク着用の推奨はどうなのかと思います。母のように家に持ち込まないように気をつける事を徹底し、家庭や近しい方とは、ストレスの無い安らぎのある過ごし方ができるように、感染防止の啓蒙を行った方が良いと思います。親子で笑顔を見せられない生活なんて悲しすぎます。仕事場も感染防止をしっかり行わなければいけませんが、換気をしっかり行い、密にならない環境で飛沫がなければ、ストレスが少ない働き方ができるはずです。今は抗菌性や抗ウイルス性を持たせた機能製品が多く見られるようになりました。それを上手く使いながらストレスの無い生活が送れるはずです。 インテリアでも徐々に抗ウイルス性能を持った素材が発表されてきました。しかし、身体に密接な家具についてはあまり進んでいません。お客様からはエーディコアさんの抗菌への取り組みは早かったと言われますが、抗菌塗装や抗ウイルス仕様についてやったほうが良いのは分かるが、エーディコアさんだけの家具に抗ウイルスがあるのは説明しにくい。全ての素材や家具がそうなってくれれば良いんだけどと。たしかに当社の家具だけ抗菌や抗ウイルス性能があっても説明しにくいかもしれませんが、ファブリックだけでもお預かりすれば抗ウイルスコーティングできます。そうすれば手に触れる箇所は対策した事になりますとお答えしました。 当社で行なっている感染対策は、アクリル板の代わりの大きなPCモニター、建物内の整理整頓と定期的な消毒、ランチの外食は禁止、電車や外でカバンや荷物は絶対に床に置かない、事務所や家に帰ったら手を洗いうがいをし、家では帰ったら部屋着に着替えるです。でも、デスクや家ではマスクしないでストレスを溜めない事も感染対策としています。2021年はマスク無しで笑顔で話せる日がきっと来ると思います。それまで頑張りましょう!皆様本年もありがとうございました。1月のWebセミナーでお目にかかりましょう。(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.11.30|

DESIGNER

モダニズム建築と感染症

AD CODE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.114 11月18日にWebを使った2021年モデルの新作発表会を開催しました。当社では、6月からZoomを使ったセミナーを4回行ってきました。感染リスクがなく、遠方のお客様へも新作をプレゼンテーションできるので便利です。Webを使った映像なら録画で良いと思いますが、ライブ感を大切にし、その時間をお客様と共有したいとの思いから続けてきました。今回もカメラとして使用したiPhoneに向かって話をするのは大変でした。ご覧いただけなかった方に発表会での話をしましょう。 今回の2021年モデルは新型コロナ感染拡大によって企画から見直す必要があり、従来のデザインを生み出す手法を変える必要がありました。これまでは、デザインの流行から今後のインテリアを考え、次に来る流行やライフスタイルを見据えたデザイン提案を行ってきました。今年は2月の感染拡大によって、住まいと働く場所が混在するプライベート空間、公共施設での感染対策など、今まであまり必要とされていなかった機能が求められるようになりました。私自身、短い時間の在宅勤務でしたが、家庭内での仕事のあり方や、仕事環境の大切さを知る事になり、中でも椅子の重要性を認識する事になりました。食事を中心とした2時間程度の快適性から4時間以上座る事の多い仕事、それもPC作業の前傾姿勢から、Webミーティングをする際の後傾姿勢まで幅広い姿勢に対応する機能的が椅子に求められます。また、消毒しやすい汚れにくいデザインも必要となります。 20世紀初頭に生まれたモダニズム建築は感染症の中で生まれたと言われています。当時、世界的に大流行していたを結核を治療するために、多く作られたサナトリウムでは白い清潔な空間に換気をするための大きな窓、埃がたまりにくく消毒のしやすいシンプルな空間にし、そこに置かれる家具は、座と背が開いていて埃がたまらず、革や合板で拭きやすく、足は足元からの感染を防ぐために、ステンレスやクロームメッキの金属が使われました。フィンランドのアルバー·アアルトがデザインした整形合板のパイミオチェアーはサナトリウムのために作られました。当時の新鋭建築家、ル·コルビジェ、ミース·ファン·デル·ローエ、アルヴァ·アアルトらが進めた建築はその他のモダニズム建築に影響を与えました。 ル·コルビジェの「光と新鮮な空気が健康には重要」と考えて設計したパリ郊外にある、代表作のサヴォア邸も感染症予防のために作られました。玄関の横に手洗い用の流しを設置し、車寄せのある地上から持ち上げ、住まいを2階からとし、光と空気を入れる換気の良い大きな窓を設けました。そして、家族が安心して過ごせる屋上庭園のある建築としたのも、その時代背景があったからです。その時代のモダニズム建築は、快適性より安心感や安全性といった新しい機能を目的に作られ、世の中にモダンデザインとして取り入れられるようになりました。 2020年は新たな感染症との戦いが続いています。しかし、20世紀初頭と違うのは、病気の正体が分かっており、消毒などの対策が取れる事です。また、抗菌剤だけでなく抗ウイルス剤を使用した安全性の機能も持たせる事ができます。それを活かし快適性を犠牲にしないデザインも可能になっています。当社の2021年モデルはその機能性と快適性が最大限に活かせるデザインを目指しました。東京、大阪、名古屋の各ショールームでは展示が始まっています。ぜひお座りいただいて快適性をお確かめ下さい。新型コロナに負けないように頑張りましょう!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.10.30|

DESIGNER

製品が生まれるまで~今

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.113 6月のメルマガでも触れましたが、新しい事に出会いながら世の中は進んでいます。私自身の仕事のデザイン仕事でも同じで、仕事の進め方が大きく変わってきました。デザイナーの仕事は長い間、頭の中でデザインする物を立体に考え、それを2次元の三面図に書く事でした。それがこの数年でCADやプリンターなど3D化が進んでいます。 私自身、社会人になってから心がけてきたのは工場の方とのコミュニケーションです。しかし、今年はコロナ禍もあり、いつもとは違う仕事の進め方をする必要がありました。私の仕事の進め方は図面を渡すだけでなく、工場の職人さんとのやり取りや、試作の途中で手触りや座った印象など試作途中に感じることが重要です。出来上がった試作を工場から送ってもらい、修正を加えて返送して進める方法が一般的なのでしょうが、出来上がった物では、修正するのに時間がかかったり、イメージを伝えるには限界があるからです。それが今年は工場への訪問をする事は出来ませんでした。Webカメラを使ったり、製品試作を往復させての検証をするしかなく、今年の新作のイメージの伝え方を考える必要がありました。 若い頃は、鉛筆を使ったスケッチから始まり、それを元にした1/5模型を作りプロポーションを確認し、ドラフターを使ったトレーシングペーパーに原寸図を手書きして青焼き。それが20年以上前からはPCを使用した作図に変わっています。この数年は、模型製作に3Dプリンターを使うようになりました。4年前からスタッフに加わった開発部のトミーのおかげで、新しい機器を使えるようになり、スケッチから3Dの立体画像で確認し、CAD図面化、3Dプリンターで模型や部分パーツの原寸模型を製作できるようになりました。模型を手作りする楽しさは無くなりましたが、かなり精密な模型ができるので、工場へ三面図だけでなく模型も送り、立体的な造形とイメージを伝える事ができるようになりました。 以前は、模型は木材や発泡材を削り、成型合板ならボール紙を重ねて圧着して、本物に近いイメージで模型作りを進めて、途中でデザイン変更などしながら模型を完成していました。3Dプリンターでは、ABS樹脂などの棒状のフィラメントを溶かして積層させ形を作ります。樹脂なので硬くて後からは削りにくいので、データを最初からしっかり作る事が必要となります。形状がリアルに出るので、イメージを確認するには便利な機械です。時間的に3Dプリンターだから早くできるという訳ではなく、どちらも数日かかります。以前は模型の削り粉にまみれて作っていましたが、今ではトミーがデータを作ってくれて、3Dプリンターが忙しく動いてくれるだけので助かるのですが、、。 最近は、CAD図面とモデルを工場へ送り、模型から製作工程や張りのイメージを見ながら製作を進めるので、ほぼイメージ通りの試作が完成します。2021年モデルの椅子でも一次試作でイメージ通りの完成になり、最後の座り心地で数ミリのクッション材の形状変更と指触りの分かる面取りの変更だけで済みました。でも、この数ミリが大きいんです、、。今回の椅子の試作は一度も工場へ行かずでの完成でしたが、試作途中の椅子を社に送ってもらい全スタッフに座ってもらいましたが、今までの椅子の中で一番座り心地が良いと評判です。ソファはそうはいかずに工場へ行きましたが、いつもの半分の工場出張になりました。 2021年モデルは、安心と安全をテーマに製品作りを行い、機能的にも完成度の高い新製品になりました。今年ほどモニターを見ながらの設計にこんなに時間をかけた事はなく、頭の中のデジタル化が少し進んでアナログとデジタルが融合してきたようで、ペンダコが消えた指を見ながら工場が恋しくなっています。いよいよ11月18日にWebでの発表会。製品プレゼンテーションも新しい試みをしてみようと思っています。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.09.30|

DESIGNER

ラグジュアリーカーのインテリアトレンド

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.112 先日、カーコーティング会社の広告写真撮影のため、広尾本社のショールームガレージと愛車のカルマンギアを貸し出ししました。他人に車を磨いて頂くのは初めての事で、プロの磨きテクニックと溶けるような艶に惚れ惚れとしました。磨かれている時間にボディと同じ塗装のインテリアパネルを自分で磨いていたのですが、磨けば磨くほどピカピカしていく塗装を見て嬉しくなりました。 本社のある広尾の日赤通りは、青山方面への抜け道になっているので、高級車が多く通ります。当社の前はコーナー立ち上がり後の直線になる緩い坂道になっていて、立ち上がりに吹かすエンジン音がうるさく、イタリアのスーパーカーなど走ると爆音です。その多くが艶消し塗装のマットな姿をしていて、爆音と艶の無いボディは不気味で好きになれません。カーコーティングの方が作業しながら、ああいった艶消しの車の多くはフィルムが貼られた物も多くある事と、実際の艶消し塗装の場合は当てたり擦ったりして傷の修理が出来ずに大変で、洗車する喜びは無いですよ。そして、夜は他車から視認しにくいから本当に危ないんですよと、、。 車好きなので新車発表のニュースをチェックする事が多いのですが、先日発表されたロールスロイス・ゴーストやメルセデスベンツ最上位クラスのSクラスのインテリアを見て少し驚きました。どちらも艶消しのオープンポアやセミオープンポアの木目導管が見える仕上げです。ロールスロイスやジャガーなど、イギリス車の上位ブランドは希少木材に厚い塗装を施し、鏡面に磨きあげたインテリアパネルが特徴でもありましたが、新モデルではアッシュやウォールナットの艶消し仕上げです。太陽光の乱反射を防ぎ安全性はあるのですが、ラグジュアリーカーに導管の見える艶消しのオープンポア塗装にウッドパネルは合うのでしょうか。 9月1日に発表されたロールスロイス・ゴーストのデザインコンセプトはPost Opulence/ポスト・オピュレンス(脱贅沢)で、これ見よがしな表現ではなく、素材の本質的な価値によって定義つけられるミニマルな美学を追求したとの事です。インテリア素材は上質なハーフ・ハイドのレザーをできるだけシンプルなステッチで仕上げられ、ウッドパネルはパルダオ材、アッシュ材やウォールナット材の素材感を出したセミオープンポア塗装仕上げが新しく追加になりました。ゴーストはロールスロイスの中でもエントリーモデルですが3500万以上する車です。ロールスロイスを好む新しい富裕層が脱贅沢を望むかは分かりませんが、ラグジュアリーカーの新しいインテリア提案です。 9月2日にはメルセデスベンツSクラスがフルモデルチェンジして7代目が発表されました。メルセデスの最高クラス車で、世界の上級車がベンチマークとする車です。ハイテクとラグジュアリーの融合をテーマに創られたインテリアには、高級ヨットのデザイン要素が取り入れられ、ウッドパネルにはポプラウッドの艶消しブラック塗装のオープンポア仕上げが標準となり、ウォールナットにアルミラインが入った艶消し装飾ベニアの選択も可能です。現在、メルセデスベンツの新型車の上級モデルについてインテリアパネルはウッドの艶消しで導管が浮き出るオープンポア仕上げが標準になってます。 木の素材感を感じるオープン仕上げは家具については常識になっていて、艶消しのオープン仕上げは傷が目立ちにくく、使いやすい仕上がりです。当社の家具用の塗装は3分ツヤ有りのセミープンポア仕上げと、全消しのオープンポア仕上げがあり、現在全ての塗装は抗菌コート仕上げになっています。11月には抗ウイルス塗装を施した素材感を大切にした新作家具を発表します。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.08.31|

DESIGNER

家と車の関係

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.111 海外へ自由に行けなくなり半年が経とうとしています。私自身、海外出張だけでなく国内出張も少なくなり、リアルに見る事よりも、PC画面を通して見ることが多くなってきました。そんな中、グーグルマップを使ったマップアドベンチャーなどバーチャル旅行が人気になっています。マップアドベンチャーはグーグル社の世界の有名観光地を音声サービスと共に回るサービスで、自分でストリートビューを使って海外に行った気分になれると人気です。 グーグルマップが無かった頃には、ミラノサローネなど海外の取材には、市販されている折りたたみマップとイベント住所を見ながらマークしたり、初めての土地ではホテルで市内マップをもらって部屋で行動計画を立てたものです。今でもその癖が抜けずにグーグルマップを見ながら旅の計画を立てる事にしています。グーグルマップを使い出して以前と違うのは、移動の所要時間の検索が楽になったのはもちろんですが、衛星写真とストリートビューで事前にそこの画像を見る事ができる事です。これは初めて行った感動は薄れますが、行ってから「しまった、、」と後悔する事も少なくなりました。インテリアまでは見れませんが、外観で想像する楽しみは増えました。カタログ撮影のロケハンをする時や、視察ツアー先を決めるにもグーグルマップはなくてはならないものになっています。 9月2日のオンラインセミナーの「Space with garden」では、今まで取材した200箇所以上から、庭とインテリアの関係が感じられる住宅を、2012年から今年1月に取材した6箇所を選びました。久しぶりに見る写真をフォトショップを使って再修正とスライド画像を再編集しましたが、その家がどうなっているのかをグーグルマップを使って再確認しました。グーグルマップのストリートビューは撮影時の年月日が明示されているので、いつの状況か分かるようになっています。6箇所とも今も存在して取材時の姿を留めていることを確認しました。 その中でも印象深かったのは、アメリカモダン建築の巨匠リチャード・ノイトラが設計したサンタモニカにある1947年に建てられた住宅です。有名音楽プロデューサーが所有していて、その方のお父さんが収納家具工場を経営していた時にノイトラ建築の家具をメインに手がけ、その家もお父さんの工場で作られた収納家具が使われているという事で、1980年から所有されて大切に住まわれていました。壁に飾られているアートも素晴らしかったのですが、中に使われている置き家具もコルビジェ住宅にあった家具やヴィンテージ家具ばかりで、収集するセンスにも驚かされました。 その家を取材したのは2012年で、再度ストリートビューで訪問しましたが、新しいコレクションを手に入れている事が分かりました。以前は家の前に置かれていた車は1990年のBMW8シリーズで、良い趣味をしているなと思っていましたが、今、停車しているのは白いポルシェ911の1964年初期型901です。ナローポルシェと言われる幅の狭い初期型で、コレクターズアイテムになっていて、投資の対象にもなっています。ストリートビューで見ても程度が良いのが分かります。マドンナやプリンスを見出した音楽プロデューサーだっただけあり、さすがのセンスです。アメリカ西海岸の住宅でヴィンテージ趣味の住宅では建物と庭の一体感も関心しますが、建物の年代に合わせた車もデコレーションの一部として使われ、インテリアのデコレーションと同様、外観と庭、小物の一体感も感じる事が多くあります。 以前、レイ・キャピーが設計した1957年の住宅では、1957年のギターとポルシェ356が置かれていました。コンセントやスイッチまでもオリジナル仕様が住宅の価値を高めて、高額で取引される住宅の条件として徹底したリノベーションが行われる事と、その為に取り壊される建築から様々な材料がリサイクル販売されている事を知りました。ヴィンテージカーと同じで、長く使われる為のパーツ産業も充実していました。日本では復元された建築に新しいコンセントやスイッチが使われる事が多く、年代に合っていないしつらえも気になる事が多く、せっかくの復元がもったいないと感じる事があります。 今回のセミナーでは様々な年代とデザインに合わせ作られた庭とインテリアの関係をお見せできればと思っています。庭とインテリアの融合したカリフォルニアスタイルの住宅、これからのインテリアのヒントがあるかもしれません。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.07.31|

DESIGNER

西海岸のナチュラリストの家

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.110 新型コロナ感染の第二波が日本列島に広がりつつあります。なかなか明けない梅雨の中、マスク姿での仕事はストレスが溜まります。みなさん元気でお過ごしでしょうか?収まらない感染の影響で郊外や地方へ移住する人も多くなったと聞きました。人の少ない自然の中で安全で安心できる生活を目差しての事ですが、利便性や快適性は多少犠牲にしてもストレスが無い生活が良いからなんでしょう。 林野庁勤めだった父関係で山深い家に住んだ事のある経験から、家の中には大きなクモやムカデやゲジゲジ、外ではスズメバチやマムシなど毒のある生き物が多く、友達が目の前でマムシに噛まれ、父に助けを求め家に駆け込んだ記憶は鮮明で、蛇が一番苦手になった理由になりました。今の時期は川泳ぎの時に背中を強烈に刺すアブが大敵でした。テレビ番組でポツンと一軒家の番組が人気ですが、放送を見ながら楽しい事はあったけど実際に住むには大変で、小学校の高学年で高知市内の街中に引っ越した時は、底冷えする毒虫の出る家に比べなんて快適なんだと、子供ながら心底思いました。 アメリカ西海岸には完全ビーガンなどナチュラルな生活をしている人が多くいます。パタゴニアなどファッションだけでなく環境に配慮した物がライフスタイルして世界に広がっていきました。2012年に訪問したロサンゼルス郊外の住宅は、2010年LABC建築賞を受賞した住宅で、オーナーは農地の土壌改良の専門家でした。この住宅はオーナーの仕事の実験場でもあり、その中でナチュラルな生活するために、広大な果樹園を購入して建てられました。その果樹園は農薬漬けで土地がやせて荒れ果てていて、それを自然に近い土壌に戻しなから自然農法に近い作物が取れるようにする実験場でもありました。 郊外といってもロスのダウンタウンから近いシルバーレイクから山を越えた辺りにある家で、曲がりくねった道を少し下がった窪地にあります。山の上からはモダンな家が見えていて、ナチュラリストの家と聞いていたので、あれっと思いました。モルタルと木製の横張りのモダンな住宅で、元は荒廃して草木も枯れていた場所とは思えない緑の場所にありました。菜園と果樹園、鶏舎と、さまざまな木々に囲まれた赤茶の木製の外壁が特徴で、木製窓は回転式ですがキッチンに面して大きい引き戸のあるカリフォルニアスタイルの住宅です。8メートルある大きな引き戸は、庭と室内の融合させる日本スタイルなんだとオーナーが説明してくれました。 家の中は木材を切って断面を並べた床が使われています。手間はかかるが木の断面は硬く、長持ちするように考えられたそうです。大きく開けられる窓からは風が通り抜け、木製の天井材の間からは自然光が部屋を明るく照らします。大きなキッチン天板には長く使えるようにステンレス製のものが使われ、上には庭で採れた花がガラスの花瓶に無造作に入れられていました。その花瓶に花は本当のナチュラルな草花で、奥様が庭で摘んだものを投げ込んだものでした。東京に帰っていつもお世話になっている花屋さんに写真を見せると、自然に生えている草花を生けるのが一番難しいんですと言われました。インテリアに使われている家具はヴィンテージ物もありますが、新しい物も置かれ、キッチンと同じで長持ちする素材が使われています。 土壌改良の仕事で土と草花に囲まれて仕事をしているナチュラリストですが、自然の素材だけで作るのではなく、快適性や長持ちする事を考えた本当に環境に優しい住宅でした。自然に囲まれた中で快適に過ごす住宅が、日本家屋が見本になっている事に関心した思い出です。8月のオンラインセミナーではガーデンを感じさせるアメリカ西海岸の住宅セミナーを考えています。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.06.30|

DESIGNER

新しい事に出会いながら

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.109 先日、初めてZoomを使ったWebセミナー(ウェビナー)を行い1200名以上のお客様に参加いただきました。1月にショールームで開催した西海岸セミナーから半年ぶりです。今の時期、昔はミラノレポート、最近では人間工学などのスキルアップセミナーを行なっていました。ミラノレポートを始めたばかりの時は北海道から沖縄まで全国17カ所、30回以上のセミナーを開催していました。パソコンとプロジェクターが入ったキャリーバッグを転がして1ヶ月以上出張だった時もあり、それでも千人の方とお会いするのがやっとでした。 子供の頃、電池の無い鉱石ラジオから音が出るのに驚き、ウルトラマンやヒーロー物で腕につける無線機を見て、あんな小さな物で遠くの人と話せるなんて夢みたいだと思いました。小学校1年の時にアポロ11号の月面着陸を月からの中継を見て、凄いと思ったのも遠く昔の事です。その後、短波放送にはまり屋根にアンテナを張って、遠く南米のエクアドルから届く日本語放送に心踊らせました。社会人になってからはポケベル、巨大な携帯電話からPHS、携帯電話、スマホとなり、メールだけでなく、どこでもTV電話の時代になっていました。どの時代でも、新しい技術が生まれ、人々は使い方を学びながら使いこなしてきました。いつも間にか機械の中がブラックボックスになり構造は全く理解できなくなりましたが、、。 ウイルス感染拡大で今年のセミナー開催は諦めていました。Skypeを使ったセミナーやYouTubeを使った方法も検討しましたが、どれもセミナーとして使うには難しく、何か良い方法はないかと思っていたら、Zoomを使ったWeb会議が急激に広がり、テレビでのリモート出演が使われ、若い人たちの中ではZoom飲み会が行われだしました。当社では4月の在宅勤務からZoomミーティングを使い出したのですが、ストレス無く打合せでき、社内勉強会で使ってみると、リアルな勉強会より理解しやすくとても便利でした。 Webセミナーでどれだけのお客様が参加頂けるのか心配しましたが、3回で1200名以上の方が参加になりました。北海道から沖縄まで日本全国から参加いただいた事も驚きでしたが、本当に驚いたのは、お申込み頂いた方の参加率が高かった事です。会場のリアルなセミナーだと8割の参加率なのですが、Webセミナーだと100%近い参加率で、天気にも急な仕事にも影響なく、セミナー時間にパソコンの前に座るだけ、タブレットならどこでも参加できるので、参加率が高いのでしょうか。また、リアルセミナーだと座る場所によって前の人の頭で画像が見えなかったり、音が聞こえなかったりするのですが、Webセミナーなら平等に見れる事が良かったのではないでしょうか。 初めてのWebセミナーは向かい合う人が居ないので戸惑いました。Web会議なら画面に相手がいるので、様子を見ながら話す事が出来るのですが、相手のいないパソコン画面のカメラを見続けながら話すWebセミナーは、テンションを保つ事は難しく大変です。でも、簡単な機材で何千キロも離れた、遠い人々と時間が共有できるなんて、なんて素敵な事なんでしょうか。これからもエーディコア・スタジオから何かをお伝え出来ればと思っています。次はショールーム内で動きながらのリアルセミナーとWebセミナーのバイブリットセミナーを企画しています。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.05.29|

DESIGNER

エコロジーなモダンデザイン

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.108 日本では非常事態宣言がようやく解除になり、新しい生活様式での社会が戻りつつあります。皆様お元気でしょうかどう距離感を取り戻すことの方が、時間がかかるように思えます。ビジネスの場も、お客様との距離感を模索しながらの再始動です。 世界的なロックダウンの後、インテリアデザインの方向性も変わってくると思います。第二次世界大戦中に白洲次郎が、農家になり自給自足の生活を送った話は有名ですが、感染予防は自給自足で生活インフラに頼らない生活が一番なのかもしれません。生活インフラに頼らないと聞くとロハスなナチュラリストをイメージしますが、2016年に訪問したアメリカ西海岸のマリブで見た住宅では少し違っていました。マリブの海岸線から内陸に入った人里離れた山頂にあり、生活インフラに頼らない住宅は近未来的で超モダンなデザインでした。 幹線道路に面したゲートにはサボテンが植えられ、そこからしばらく坂を上がった所にその住宅はありました。乾いたマリブの山々に映える石の外観は、ダニエル・クレイグとオルガ・キュリレンコが出演した映画「007慰めの報酬」のロケ場面になったチリのESO Hotelのように感じます。サボテンやリュウゼツランが植えられた庭の前にあるガレージには、宇宙船のような銀色の1967年シェルビーGT500が置かれ、石庭の前にあるグレーの建物が余計に未来的に見えてきました。建物内に入るとエアコンが効いてひんやりした石の床材を歩きながらモダンなインテリアにも感心しながら、裏にあるプールやベッドルームのバスルームを見て、この人里離れた場所で生活をするためのインフラをどうやって整えたのか気になりました。 生活インフラを個人で引くには電気やガス、上下水道を整えるには距離によりますが、かなりの経費がかかります。アメリカの郊外にある木製電柱も見当たらないので不思議に思っていると、外部の生活インフラにはまったく依存していない住宅との事で、電気はソーラーシステム、水道やプールの水は山からの雨水貯水を濾過して作り、下水は浄化システムを使って地中深くへ浸透させる方式をとっていました。さすが新しいアメリカの個人住宅は違うなと感心していると、1993年に建築されたエコロジー住宅でシステム自体は更新されているが、基本は同じものを使っている事を聞いて、そんな前に作られた住宅だった事に再度驚きました。モダンアートや家具は更新されて、ポルシェカレラGTが置かれたガラス張りのガレージもあり、エコロジーとは無縁な生活のように見えますが、環境に優しい生活インフラに頼らないモダン住宅がありました。 アメリカ西海岸では、果樹園の中にある自給自足のナチュラル住宅にも行きましたが、どちらもアリだと思います。モダンでもナチュラルでも環境に優しい生活にするのが、個人のライフスタイルなんです。しばらくは、海外へ行くのは自粛になりそうですが、新しい生活様式とインテリアスタイルを楽しみましょう!来週には初めてのWebセミナーを開催します。リアルセミナーは何度もしてきましたが、カメラを通してのセミナーは初めてです。この年齢になって初めての事に取り組めるのは幸せです。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.04.28|

DESIGNER

感染防止は綺麗さから

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.107 もうゴールデンウィークですね。新緑が鮮やかになり、いつもなら旅行や行楽の季節ですが、今年は家でじっと我慢の休みです。当社では4月29日から5月6日まではお休みになりますが、しばらくは社員の半分が交代で在宅勤務になっています。完全予約制のショールームがあり、社内全てを全員で分担して掃除をしているので、社員の半分が在宅になると掃除も大変です。しかし、この時期にショールームに来ていただいけるお客様がいらっしゃるので手は抜けません。 通勤途中、恵比寿から広尾の会社に歩くと休業される会社やお店が多く、ビル管理自体もお休みなのか、ゴミの散乱が目立つようになり、今朝もカラスがゴミを散らかしていました。カラスさんも大変なんだなと思いながらも、その側に落ちているマスクも見かけるようになり、今の東京の風景を見るとウイルス以上に心配になっています。世界のどこへ行っても文化が高く治安の良い場所は、街の道路が掃除されていて綺麗です。いつも撮影で訪れるアメリカ西海岸ではそれが顕著で、レンタカーで走っていても安全な場所と危険な場所は、街を知らなくてもすぐに感じ取る事が出来ます。治安の良い街は家の前の道路や、道路の前にある芝生が住人によって良く清掃されています。 今のアメリカの状況を、ロサンゼルスのYasukoさんにお伺いすると、マスク着用が義務になり、生活必需品の買物にも人数制限がされ、スーパーに入る時にも入場制限があり、食料品を買いに行くのも一苦労との事でした。家ではお手伝いさんも来れなくなり不自由な毎日だそうですが、前向きに長引く不自由な生活を少し楽しまれていました。庭のお手入れに精を出して綺麗な花を咲かさせて、毎日の食卓をその花が飾るようになったそうです。庭を掃除するガーデナー(庭師というより庭の掃除の人)の方もお休みですか?と聞くと、ガーデナーは来て家の前や庭を掃除してくれるそうです。その話を聞いて、ロサンゼルスで訪れた家々を思い出しました。サンタモニカのノイトラ設計の家が建つ1950年代の住宅地やダウンタウン近くのハンコックパークエリアの街並みは本当に綺麗でした。緑あふれる街並みを守っているのは街の住人です。スピルバーグ映画のETで見た新興住宅地の道路前の芝生が青々としているのは、住人が芝刈り機できちんと手入れをしているからです。 部屋内を綺麗にするのは当たり前ですが、街の綺麗を保つのも感染予防に役立つと思います。今の時期にゴミを拾うのも怖いと思いますが、そのままにしている方がもっと怖い気がします。当社は毎日道路も清掃しているので、会社の数軒周りは綺麗です。街の中でお仕事をさせていただいているので、そこを綺麗にするのは私たちの大切な仕事の一部だと思っており、お客様に安心して気持ちよくショールームにお越しいただけるように、街の掃除も行なっていますので、安心してご来場ください。 ご依頼を受けていた美術館の講演や協会のセミナーは中止や延期になり、会社から出かける事が無くなってきましたが、Webを使った新しいセミナーを企画しています。その新しいセミナーは5月末から6月に開催を考えています。家や事務所内にいらっしゃる皆さんと、どう繋がる事ができるか思案中ですが、お仕事に役立てる内容をお送りできると思いますので、お楽しみに!皆さんもウイルスに負けないように頑張りましょう!!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.03.31|

DESIGNER

災害と再生

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.106 1月末にアメリカ西海岸建築ツアーから帰って2ヶ月が経ちましたが、2ヶ月で世の中がこんな事になるとは思ってもみませんでした。世界中の人々も同じなんでしょうね。中国の遠くで起こっている事として、SARSの時と同じで用心しておけば、いずれ過ぎ去ると思っていました。4月のミラノサローネが6月に延期になっていましたが中止となりました。いつになると終息するのか分からない今、本当に心配になりますね。 こんな時期ですが、ある協会から5月に講演の依頼をいただきました。庭(ガーデン)に関係している協会からのご依頼なので、今まで取材した住宅の中で、庭とインテリアの関係を持った家の写真を探しました。今まで200軒以上の取材をした中で印象深かった庭は、当社のカタログ写真の撮影をお願いしているフォトグラファーのドミニックさんの庭です。マリブの海岸線から少し入った所にあるドミニックさんの家は、彼自身が15年以上かけて植木を植え手入れされた庭で、とても個人住宅とは思えない広さと変化に富んだ庭でした。奥様は有名ファッション誌の編集長をされていたジュディスさんで、母屋だけでなく庭に点在する東屋や馬小屋を改造したアトリエは、彼女の優しいアートに溢れた空間が作られていていました。庭は歩くだけで1時間以上かかる程の広さで、後でグーグルマップの衛星写真を見て驚いたのは、隣の高校の野球場、サッカー場、ソフトボール場のある校庭と同じ広さだった事です。よくこの広さを開拓して庭にしたなと驚きました。 その庭のある家が一昨年のマリブからロサンゼルス一帯を襲った山火事で火災に遭い、ほとんどを消失してしまいました。昨年のカタログ撮影のロケハンの時にお見舞いを持って訪問した時には、まだ片付けが徐々に始まったばかりでした。70歳近いドミニックさんですが、庭を含めての再生を諦めておらず、これから、もっともっと仕事をして必ず再生させる事を話されていました。焼けた庭を案内していただいた時に印象的だったのが、ヤシ科の植物や多肉植物の力強さです。火事に合った樹木は葉を出してもすぐに枯れてしまい、立ち枯れをしてしまうそうですが、ヤシ科の植物は幹が黒く焼けていても青々とした上の葉が伸びていました。足元に広がる多肉系の植物も黒い芝生の中で緑溢れる姿を見せてくれていました。 元々、厳しい環境に育つ植物は生命力が強く再生力があるとの事で、山火事にあっても再生していくそうです。それを見ていると、片付けに精を出す、ドミニックさんの姿と重なって見えました。今年の東京の桜の開花は本当に早く、いつも通りの可憐な桜色を見せてくれています。周りの野山も緑が少しづつ芽生えて、いつの間にか新緑の匂いがするようになっています。新型コロナウイルスの事はあっても新しい季節は巡ることを感じています。緑溢れるドミニックさんの元の庭の写真を見ながら、これからのインテリアは、家で過ごす時間が長くなるからこそ、室内だけでなく、インテリアと緑や庭の一体感が大切になるように感じました。本来の庭と室内の関係を大切にした日本建築のあり方を再認識する事にもなります。 この感染はいつまで続くのかは本当に分かりませんが、終息する日はきっと来ます。しばらくセミナーは開催できないと思いますが、何か情報発信できればと思っています。私たちは安心安全で快適なインテリアを提供できるように頑張ります。大変な事はあると思いますが、皆さん頑張りましょう!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2020.02.26|

DESIGNER

新型コロナウィルス(COVID-19)感染予防の実施について

平素は当社製品と営業が大変お世話になっております。この度の新型コロナウィルスで感染された方、関係者の皆様、影響のある取引様にお見舞い申し上げます。今回のデザイナーブログにつきましては、お休みさせて頂き、当社からのお知らせとさせて頂きます。 当社製品はアクリルパーツを除き、全ての製品を山形や大分県などの国内工場で生産しております。材料につきましては木材は北米や北欧材を使用し、合板やウレタンフォームなどは全て日本国内生産の物を使用しています。その為、通常と変わらぬ受注対応を続けております。アクリルパーツにつきましても成形品を国内在庫、受注後に加工し国内製造したパーツを組立しております。 新型コロナウィルスの厚生労働省の指針に基きまして、お客様と従業員の安全を守るために、営業時間の変更とショールームの完全予約に変更いたします。ショールームにつきましては、お客様に安心して来館して頂けますよう、予約のみのお客様だけの案内とし、全ての方に手の消毒をお願いいたします。接客担当にはマスク着用し、ショールーム玄関ドアを始めトイレなどのドアノブの定期的消毒、接客後に使用した家具の消毒などを行います。 1.営業時間:9時~17時 2.ショールーム営業時間:10時~17時、東京の土曜営業時間は変更無し 3.ショールーム担当のマスク着用 4.入館時の手の消毒:お客様にも消毒をしていただきます。(アレルギーのある方には、手袋をご用意しております)  また、マスクの着用もお願いいたします。(お持ちでない方には、ご用意があります) 5.定期的な社内消毒:玄関ドア、トイレのドアノブ、打合せ使用家具の消毒 6.社員の健康管理の徹底:出社時の検温 営業時間とショールーム営業時間につきましては、3月末までを予定しておりますが、政府政策や社会状況をみて見直しをいたします。 日本国内各地の工場は通常通りに稼働しており、この需要期にも受注後3週間から1ヶ月での納品体制は整えております。また、安心してご覧いただけるショールーム運営をいたしますので、今後とも変わらぬご愛顧をいただければ幸いです。今後も皆さまに、ご愛読されるメールマガジンを目指して参ります。来月のメールマガジンを楽しみにされて下さい。 (代表取締役社長 瀬戸 昇)

2020.01.29|

DESIGNER

ライフスタイルとロケーション

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.105 先週までロサンゼルスへ西海岸建築インテリア視察旅行の引率として行ってきました。9回目になる西海岸建築視察ツアーでは、新しい視察先を探すのも大変です。それも今の時代に合う旬な住宅や施設を見つけるのは至難で、現地のプロデューサーのYASUKOさんと半年かけて探して視察先を決めました。カタログ撮影のロケハンでは撮影に適した建物を探しますが、ツアーや取材目的ではビジュアル感が重要です。今回も様々な住宅やオフィス、ホテルなどを視察しましたが、どれも見応えのある建築ばかりでした。 今回の旅で強く印象に残った視察先はマリブの住宅です。パシフィックコーストハイウエイ1号線から、ゲートのある急な私道を下った所にある家は、建築家Harry Gesner氏が1970年に自邸として建築した住宅で、目の前にはサーフィンのできるプライベートビーチが広がっていました。左隣には1957年のモダン住宅の傑作として有名なWave Houseがあり、その住宅もHarry Gesner氏の設計です。ロサンゼルス市内のケーススタディハウスなど、街並みが眼下に見えるロケーションは多く見てきましたが、目の前に砂浜とサーフィンに適した波が寄せる風景が広がる景色は初めてです。それも防波堤の無いプライベートビーチで、家の中のリビングに座ると、波のきらめきと寄せる波音が心地よく、時間の経つのを忘れそうでした。ハリー・ゲスナー氏はとても親日家で、第二次世界大戦も経験した94歳になる方でしたが、彼が自分自身の事や住宅の説明をしてくれました。 彼はフランク・ロイド・ライトに師事しましたが、数日で辞めて大工仕事や左官など職人をしながら建築家になった方で、彼を有名にしたのが、革新的な空力設計のコクーンハウスで、左隣にある1957年に建てられたWave Houseはオーストラリア、シドニーにあるオペラハウスのデザイン原点として正式に採用されています。このWave Houseはロックスターのロッドスチュアートが長く住んでいましたが、今は一般人が所有されて、昨年公開されたビートルズを題材にした映画イエスタディの音楽プロデューサー邸として使われています。ゲスナー氏の自邸は、建築資材を折れた電柱や火事で残ったレンガなど、ほぼ全てをリサイクル材を使って建てられました。お金が無かった事が理由と話されていましたが、海辺の潮風の中で50年以上経った家とは思えない丈夫さと良いヴィンテージ感を出していました。 ゲスナー氏はサーフィンがライフスタイルの建築家で海を愛した伝説のサーファーとしても有名で、カリフォルニアブランドのムートンブーツのUggのイメージ広告のキャラクターとしても採用されています。お話をされるゲスナー氏の足元にはUggのムートンブーツが履かれていました。自分のライフスタイルに合わせて設計した住宅に50年以上住み続けて、今は終の住処として波の音を聞きながら静かに過ごす家は彼そのものでした。急斜面を登りながら振り返り海を背にしたナチュラルな家を見ると、このロケーションだから生まれたデザインだった事を理解しました。私も人のライフスタイルに寄り添うような家具のデザインができればと思いました。(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2019.12.27|

DESIGNER

家具のサステナブル

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.104 2019年も終わろうとしています。皆さんにとってどんな一年だったでしょうか。今年様々業界で聞かれた言葉は「サステナブル」環境破壊をせずに維持、継続できるという意味の英語です。2019ファッションのキーワードもサステナブルが多く使われ、2020年春夏のトレンドも、よりサステナブルが盛り上がり、環境に配慮した自然由来の素材や、ネイチャーモチーフが多く使われるようです。最近は工業製品や石油、石炭由来の物が悪者のように言われています。石油も石炭も本来は植物由来なんですが、、。工業製品を作り使う事が環境に悪く、多くのCO2を排出しているように思われていますが、永く使う事についてはあまり語られてきませんでした。 使い捨てファッションのファストファッションが終焉を迎え、永く使える品質やデザインに向かい始めました。私自身、好きなデザインは飽きのこない長く使える物です。以前のブログでも書きましたが、日頃履いている革靴も何十年も直しながら使用しています。長く使う事で、脚に馴染み楽な事もあり、使い込んだ独特な味が出てきます。趣味の車は1962年製のカルマンギアを34年大切に所有しています。冬になりコートを着る機会が増え、久しぶりに出して着る物もあるのですが、スタッフから新しいコート買ったのですか?とよく言われますが、20年選手になるコートもあります。ベルスタッフのライダーコートもモンクレールのダウン、革ジャンも20年以上前に買った物です。使わずにしばらく寝かす事もあり、また着れる時代になった時に出して着ます。自身で古着にしているような物で、靴と同じように味が出てきます。何年か前に作ったハリスツイードのジャケットはあと何年か着ないと味が出ないので、少しづつ着ています。 先日、当社の家具を使われている設計のお客様から「長持ちして修理も出来るから良い椅子ですね」と言われました。十数年前にレストランに納品させて頂き、自宅でも使われていて、先日も新たなお店に同じ椅子を納品させて頂いたお客様です。自分の新しいデザインの製品を購入いただける事は嬉しいのですが、同じ製品を十年以上経って、新たに使って頂けるのは最高の喜びです。そのお客様はオーナーからエーディコアの製品は丈夫で修理もできるから安心して使えると言われたそうです。自宅でも使っているけど飽きのこない良い椅子ですと。耐久性も大切ですが、10年以上経ても古くならないデザインも重要です。どこにでもありそうでどこにも無いのが当社のデザインコンセプトです。ふと身の回りを見回してみると、自分の使っている物も10年、20年経た良い味の物に溢れている事になっていました。広尾ショールームには1991年製の30年使ったゼフィーロを展示しています。今は仕様にないペアウッドの突板仕様ですが、メープル材と同じ飴色になって良い感じです。モダン家具も経年変化を楽しめるんだと再認識しました。 インテリアの世界では、永く使われたヴィンテージ物や最初から古く見える加工がされた物が人気でしたが、これからは新しい物を大切に使いながら自分に合った経年変化を楽しむ時代になってくるのではないでしょうか。当社では廃盤せずにずっと使い続けていただける製品作りをしてきました。これからもお客様だけの空間作りにお役立ていただける製品作りを目指していきます、2020年のオリンピックイヤーが皆さんにとって良い年でありますように。 (クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2019.12.02|

DESIGNER

2020年のアール·デコスタイル

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.103 11月20日の東京広尾から始まった2020年モデルの新作発表会は大阪が終わり明日から名古屋です。新作展示会はお客様の声を直接お伺いできる最初の機会なので、デザイナーとしてはとても緊張しますが貴重な時間でもあります。来場の皆様には座り心地もデザインもとても好評で、エーディコアさんの方向性は早いので、アール·デコはこれから来ますねと言われ、嬉しくホッとしています。毎年、デザインだけでなく掛け心地も追求していますが、歳を重ねるとこだわる箇所も変化して、今年は背中から腰への心地よさを追求しました。 今回の新作はエフォートレスシックで、エレガントな大人の上質さをテーマに製品作りをしました。ファッションの世界では、数年前にあれだけ隆盛を誇ったファストフッションが急速に衰退し、アメリカでは大手ブランドが破産しました。日本からの撤退も多くあり、使い捨てファッションが終焉をむかえようとしています。多くのファッションブランドでは流行に流される短命のデザインでなく、上質さを大切にした、息の長いデザインと物の良さにこだわった、大人のクラッシックな洋服作りを始めています。インテリアの世界でもお気楽な安価にできる西海岸スタイルから、長く使え心地の良いクラッシック(上質)な空間作りへの方向性が見えてきました。 当社の2020年モデルは、ネオクラシコ·ヘリテージからアール·デコをイメージした製品を発表しました。アール·デコはヨーロッパとアメリカを中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行した装飾美術で、アメリカではフランク·ロイド·ライトのデザインもアール·デコに位置づけられることがあります。アール·デコは世界中の都市で流行し、一般大衆に消費された装飾です。富裕層への一点ものが中心となったアール·ヌーヴォーのデザインに対し、アール·デコのデザインは建築など一点ものだけでなく、ポスターやテーブルウエアなど大量生産へも使われたために、影響を受けた分野は広まりました。アメリカではアール·デコ様式の1920年代の建築が多く残り、ニューヨークやロサンゼルスではダウンタウンだけでなく、住宅もその姿を多く残します。 昨年訪問した、ロサンゼルスデザインセンターにある家具ショールームでは、デコスタイルの家具やインテリア用品が展示されていました。価格帯を見て富裕層向けとはすぐに理解しましたが、クラッシックとは違う様式の展示にスタッフの方に話を聞くと、デコスタイルのインテリアは富裕層に好まれる方が多く、確立されたインテリアスタイルとしてプロのデコレーターにも使われていて、全米の主要4都市でショールームを展開しているそうです。1920年~30年代の建物が多く残るアメリカでは、その時代の建物だけでなく、モダン建築へも上質なインテリア用品として使われる事が多いそうです。アメリカではヨーロッパとは違うインテリア文化が存在し、様々な時代のインテリアスタイルが使われる方の好みに合わせて使われます。 2020年モデルはアール·デコのデザインをイメージしました。装飾的なデザインだけではなく、モダンインテリアへの融合も考えたシンプルな永く使えるデザインを目指しました。新しい方向性のデザインとして長く愛される家具が完成しました。12月10日から通常展示の中でご覧いただけますので、各ショールームへお越し下さい。 (クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2019.10.31|

DESIGNER

エレガンスとクラッシック

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.102 当社ブランドのネオクラシコは2004年に発表し15年が経ちました。ブランド発表時から変わらないコンセプトは「上質」です。日本ではクラッシックと言えば古典的や古い物をイメージしがちですが、クラッシックの本当の意味は上質さ、一流という意味です。クラッシックホテルとは上質で一流ホテルの事、クラッシックカーは流麗で上質な車を指します。80年代の普通車をニュークラッシックと呼んでいる人もいますが、ヘリテージカーの方が一般的です。 最近、インテリアやファッションや生き方を表現するのに、エレガンスやクラッシックの言葉を使う事があります。近い言葉でエレガンスにエレガント、クラッシックにクラシカルがあります。エレガントは人の外見的な事で、エレガンスは内面的な上品さや生き方。クラシカルは100年単位で古典的な事や物、クラッシックは上質さや長く愛されてきた物の意味と言われます。エレガントな人が使うクラッシックな物が本当の上質な物なんでしょうか、、。 エレガンスと言えば1970年代からFMラジオで放送していた細川俊之のワールドオブエレガンスを思い出してしまいます。細川俊之の甘い声とフランスポップミュージック、ファッションメーカーのワールドのCMが重なって、大人のエレガンスってこんな感じなんだと思っていました。はっきり言えないけど、なんとなく上品な事なんだと。中学生時代FMラジオにハマっていた時に、ワールドオブエレガンスの他に、城達也のジェット・ストリームや、NHKの深夜番組クロスオーバーイレブンがありました。エンディングの「もうすぐ、時計の針は12時を回ろうとしています。今日と明日が出会う時、クロスオーバーイレブン・・・」の言葉でラジオを消して眠りに入ると、スクリプトドラマを通して、まだ見ない海外の風景や大人の世界を想像し夢が膨らみました。声を通して大人の世界を想像する事で、今のデザイナーの仕事の基礎になったのかもしれません。 日本のインテリアに合う上質さをモダンクラッシックで表現したのがネオクラシコブランドの家具達で、イタリアンモダンのエーディコアからのクラッシック家具の発表は、同業社からも社員からも、今なぜ?の疑問が投げかけられました。確かにその頃はクラッシック家具は一部の方の趣味でしかありませんでしたが、その頃、海外ホテルの進出が始まり上質な空間作りが身近になりつつありました。自分自身、いつか大人のデザインをしようと思っていたのかもしれません。発表後、様々な空間でお使い頂けるようになりました。当初はイタリアンモダンを若いお客様、ネオクラシコは高い年齢層のお客様へのインテリアシーンをイメージしていましたが、上質さをイメージしたオフィスにも多くお使い頂き、デザイナーとして少し世界が広がった気持ちでした。 今は少し前まで隆盛を誇っていた使い捨てのファストファッションやストリートファッションが衰退し、長く使える上質なファッションが見直されてきています。インテリアの世界もエレガンスでクラッシックな物が選ばれる時代になりつつあると思います。2020モデルは大人のエレガンスがテーマです。素材感を大切にした長くお使いいただける、新しい大人のクラッシックな家具です。11月20日から始まる新作展示会でお確かめ下さい。 (クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)