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2024.04.30|

DESIGNER

ミラノサローネの楽しみ

AD CORE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.155 今年もミラノサローネとデザインウィークへ行ってきました。昨年からスタッフ研修も再開しミラノを歩いてきました。今年のフィエラ会場の家具見本市とキッチン見本市は会場のレイアウトが初めて正反対になり、人気ブランドが集まる館が一番奥になり、手前が人気の無い館とキッチン館になったので、長い通路を歩く人並みが長く、奥まで歩くと1.5キロと距離も長く大変でした。一番奥の館に行くためには外周を回るバスに乗れば楽なのですが、知られていなくてガラガラでした。このフィエラ会場で開催されてからずっと同じレイアウトだったのを反対にしたのは、会場の奥にはあまり人が行かず閑散としていた事から、不公平感を無くすためという事でした。建物館内のレイアウトは見本市会場に顔が効くブランドが中心手前だったのは変わらなかったのですが、、。 フィエラ会場で昨年から始まったブースでの事前登録制、顧客のみの入館と入場制限が多くなり、事前登録していても会場をスタッフが案内する方式が多くなり、待たされ入り口で登録作業をするために、以前の3倍くらい時間のかかる視察です。高価なチケット(3回で50ユーロ)なのに、顧客しか入れないブランドがあるのには、やはり違和感しかありません。どのブランドも名刺による手入力を省くために、登録用のQRコードから登録させる方法は効率化で仕方がない事ですが、親切なブランドではフィエラ会場の入場券を購入時のインフォメーションを利用して、それを読み込んでいました。入場を制限していて、かなり時間を並んで入れたブースでも上顧客用のエリアがあり、半分しか見られない所も少なくありません。ますます、差別化が進んでいるサローネです。日本でも航空会社の優先搭乗やラウンジなど顧客の差別化が普通になってきましたが、世界ではもっと進んでいるようです。実際、購入する事が無い私達には優先される理由もありませんが、、。市内で開催されるデザインウィークでも登録制になっている所が多く、長い列の最後にQRコードを掲げていて、それからスマホでの登録が始まるので、よけいに時間がかかってしまい長蛇の列です。その列を見て入場を諦めた所もかなりありました。ミラノ市内がディズニーランドになったようです。高額になったホテル宿泊料のせいで、長期滞在が難しくなった中、行くべきブランドを前もって定めるのも、視察旅行の重要な準備になりました。 いつもこの時期のミラノで楽しみにしているのが、車と各ブランドのインテリアシーンの作りです。車はミラノ中心に停まる車と色を見るとヨーロッパの旬な自動車の傾向を見る事ができる事と、主要メーカーがこの時期にイベントを行っているからです。今年のミラノ中心街では目新しい自動車の傾向を見る事はあまり無く、自動車メーカーのイベントもあまり興味深い物がありませんでした。電気自動車への移行が停滞している事と戦争による景気の停滞が原因のようです。一方、楽しみにしているインテリアシーンでカラーもそうですが、使用される花や植物です。植物は観葉植物というより植木のような巨大な植物です。緑の少ないミラノだからか、綺麗に手入れされた植物を置いたイベントを見ると、より良く見えています。フィエラ会場では短期間での展示会なのに、ブース内に生き生きした巨大な植物に驚き、運搬をどうしたんだろうといつも思います。朝のオープン直後に目指す館に入ると、大きなジョウロを持った植木職人さんや花屋さんが沢山出てきました。毎朝、手入れをしているから、あのような巨大な植物や花が生き生きと管理できているのかと感心しました。 今年のミラノの植物はいつも以上に巨大な植物が置かれたブースも多く、観葉植物というより街路樹というほどです。中でも花が盛りの街路樹をどうやって花を落とさずに持ち込んだのかも不思議です。自然光が入らないブース内では植物用の波長を持つLEDライトを当てられたりと、普通の人には気が付かない工夫もされていました。観葉植物として置かれた物で、今年気になったのはクワズイモやモンテスラやゴムの木など、70年から80年代に流行った濃い色の葉の大きな南洋植物です。ぽってりしたボリューム感のあるソファに合うように巨大な葉のモンテスラが雰囲気を出していました。昨年行ったロサンゼルスの新しいホテルでもモンテスラやゴムが使われていましたが、インテリアは家具や照明だけでなく、植物も重要なインテリアアイテムで、その時代に合わせたイメージで組み合わされます。一時廃れていたゴムの木やトラノオやモンテスラ、ベンジャミンなど、観葉植物が流通し始めた頃の植物が見直されてきたのは、1970年代をイメージしたインテリアが昨年から来ているせいなのでしょう。日本で言えば昭和のノスタルジックな印象でしょうか。あと、今まで見た事の無い植物はススキのような稲のような枯れ草が多く植えられていました。何の意味なのかは分かりません、、。 インテリアは空間だけでも家具だけでも成り立ちません。アート、小物、照明、そして植物もトータルで合わせてスタイルになります。上位のブランドだけが作る空気感を感じる事がミラノサローネ時期の楽しみでもあります。昨年から復活したミラノレポートを今回も開催予定をしています。今年のカラーやデコレーションや植物の組み合わせをレポートしたいと思います。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2024.04.29|

DESIGN

インテリアの熱気をミラノで感じてきました

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.144 世界で最も注目される家具とデザインのイベント「Salone del Mobiile.Milano」ミラノサローネ国際家具見本市。イタリアのミラノで毎年4月に開催される展示会ですが、エーディコア・ディバイズでは毎年社員スタッフが持ち回りで視察研修に行っていました。しかし、新型コロナ感染拡大以降視察を実施できなかったのですが昨年は4年ぶりに視察研修を再開、今年もクリエイティブ・ディレクターの瀬戸と4名の社員スタッフでミラノサローネを視察して参りました。 AD CORE が誕生した1985年、まだ日本ではほとんど注目されていなかったミラノサローネでしたが、当社では当時からイベントに注目し、日本人の視察者がほとんどいなかった92年にAD CORE ブランドとしてミラノサローネに出展参加しました。その後、98年からはデザイン・家具の祭典を肌で感じるべく社員のミラノサローネ視察を継続して行なっています。家具やインテリア業界でサローネ視察をする企業はたくさんありますが、デザインや企画、製造に関わるスタッフが訪問することが殆どのようです。職種的にはそのような傾向は否めないと思いますが、当社では開発や営業スタッフはもちろん、業務や経理関係、ショールームや支社のスタッフまで全員が持ち回りで視察訪問をしています。会社全体がデザインの意識を感じる機会を設けて、家具やデザイン・インテリアの見聞を広げるために実施しています。今年は開発1名と営業スタッフ1名、営業サポートとショールーム担当の、瀬戸を含めて5名が参加してきました。 ミラノサローネを視察された方なら納得いただけると思いますが「サローネを見るなら下調べが必須」です。フィエラ会場はもとより市内の様々なエリアでイベントが開催されているので、限られた時間内ではとても見て回ることができません。例年は見やすい場所のフィエラ会場入り口エリアに家具のメインブランドが集中して出展していたのですが、今年は主要ブランドが会場の一番奥になりました。人気のブース以外にも人が流れるようにとの策だと思いますが、そんな会場内を歩くだけでもあっという間に時間が過ぎてしまいます。見逃せないブランドは長蛇の列で入場待ち状態なので、よほど効率を考えて回らないと十分な視察は難しいのですが、今年も瀬戸のリサーチで事前情報を十分にキャッチ!渡航前に必要な入場登録を済ませ、フィエラ会場の移動からブースを回る順番、市街地エリア視察のコースも設定。混雑するブースの時間も予測しながら3日間、しっかり見て回ることが出来ました。昨年から増えた事前登録制の入場方式を取った人気のイベント会場では入場するまで2時間も並ぶ事もあったようで、あまりスムースではなかったように思います。顧客の囲い込みと出展者側の効率化を図るためのシステムと思われますが、事前登録 + 会場での再登録が必要だったり、会場前で登録チェックに手間取って混乱したところもあったので来年は改善してほしいところです。 事前に注目していた人気ブランドのイベントやファッションブランドとのコラボレーション展示などは、情報が全くオープンにされず、期待して長時間並んで入場した結果・・・「?」の内容も多く、参加するイベントの精査の難しさも感じました。開発スタッフはデザインや製品のディティール、素材使いなどを中心に、営業スタッフはデザインや製品の傾向、これからの売れ筋を予測しながらの視察になりますし、ショールームスタッフはスペースのディスプレイや展示の仕方、素材を含めた色使いなども注力するポイントになります。イベントの盛り上がりを肌で感じながら、各自の視点で視察することができたと思います。現地で感じた鮮やかな印象、たくさんのイメージや情報を各自が読み込んで、今後の仕事に反映出来るよう努めてまいります。(開発 武田伸郎)

2024.04.27|

SHOWROOM

ミラノサローネ研修に行ってきました

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.437(東京・広尾ショールーム) 4月16日から21日まで開催されていたミラノサローネ国際家具見本市の視察に研修で行ってきました。3日間かけてFIERA会場と市内のショールームを中心に廻ってきました。私自身は初めての視察だったのですが、世界のトップブランドのクオリティーの高さに圧倒されました。日頃ショールームスタッフとしてお客様をアテンドしているのですが、FIERA会場とミラノ市内会場で活躍するスタッフの方の身のこなしや応対はもちろん、ブースのデコレーションやディスプレイなどとても勉強になりました。 各社ともデコレーションやディスプレイに趣向を凝らして、いくつも会場やショールームを廻っていると今年のトレンドが見えてきます。デコレーションでは、壁面やソファ、チェアの張地とお花やディスプレイ小物のカラーを合わせたコーディネーションが目立ちました。パープル系やオレンジ系などインパクトがあるカラーでも、アートやデコレーションを統一することで馴染みやすくまとまりのある空間になっていました。また、ソファに置かれたクッションは、張地のトーンと合わせ、落ち着いたカラーのグラデーションや素材違いやパターンを入れるなどさりげなくリンクしていくコーディネートが目を引きました。シックで上品な印象を受けました。3日間に渡りたくさんのブースやショールームを廻りましたが改めて、インテリアとアート、デコレーションを含めたトータルコーディネーションの重要性を感じました。 今回のミラノサローネ研修でインプットした様々なアイディアや情報を、ショールームのディスプレイやお客様の提案に活かしていきたいと思います。ぜひ、エーディコア・ディバイズのショールームにご来場ください。お待ちしております。 (ショールーム担当:西條 恵理) ショールームご来場予約はこちら▷

2024.04.16|

SHOWROOM

ホテルで使われている製品

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.436(名古屋・栄ショールーム) 4月に入り春らしい陽気が続いています。開放的な陽気に誘われて旅行を計画されている方も多いのではないでしょうか。今回は実際にホテルでお使いいただいているエーディコア・ディバイズの製品をご紹介いたします。 ショールームにご来店になるお客様から「南国のリゾートホテルのようにしたい」「宿泊をしたホテルのようなイメージの家具を探している」といったご要望をよくいただきます。4つのブランドを展開をしているエーディコア・ディバイズの製品は、様々なホテル物件にご採用いただいていますので、お好みのホテルのイメージに合わせて、このようなお客様のご希望にもご提案が可能です。 ナチュラルなデザインで人気のA-modeシリーズは、お部屋のインテリアに溶け込むデザインなので、ホテルのイメージにピッタリです。中でもMD-901シリーズは主張しすぎないなデザインと、ソフトな使用感で人気です。ラウンジチェアのMD-901L-Hは頭部までしっかりと支えてくれるデザインで、ゆったりと身体をあずけてくつろいでいただけます。また、チェアのMD-901もプレーンなデザインなのでお部屋のイメージを損ないません。オプションハンドルをプラスすると機能面だけでなく、ラグジュアリーな演出も可能です。実際にホテルの客室やコンシェルジュデスクでもご採用いただいています。ソファでは、上品なカジュアル感のあるMD-705をお薦めします。ご自宅では、張地はベーシックなお色目を選びがちですが、パイピングやボタンをレザー仕様にすると高級感が増します。ホテルのプライベートラウンジのように淡い色の張地にコントラストを効かせたレザーパイピングを合わせて、モダンなホテルライクのリビングセットをご自宅でもお楽しみ下さい。NEO CLASSICOのシリーズでは、ミドルサイズのチェアをお薦めします。NC-020やNC-001Mは、体格の大きな男性の方や海外の方にもゆったりとお座りいただけるサイズ感なので、実際多くの方が集うホテルのエントランスロビーや結婚式などが行われる会場などにも多くご採用をいただいています。 これから皆様がお出掛けになる旅先でもエーディコア・ディバイズの家具が採用されているかもしれません。宿泊先のロビーや客室などで当社の製品を探してみてください。 今回は一部の製品しかご紹介ができませんでしたが、他にもまだまだ沢山の製品をご用意しております。お客様のイメージに合わせて、ご自宅でもホテルに居るような家具をエーディコア・ディバイズではご提案させていただきます。ショールームご来店の際は是非お好みの画像を持参の上、お気軽にお問合せください。皆様のお問合せご来店を心よりお待ちいたしております。 (ショールーム担当:水野 未佳子) ▷ご来場予約フォームはこちらから

2024.04.05|

SHOWROOM

大阪・心斎橋ショールームへお越しください

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.435(大阪・心斎橋ショールーム) エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールームは、SEDIC PLACEという建物の2階にあります。世界的建築家・安藤忠雄氏が設計したコンクリート打ちっ放しの建物は周辺では有名な存在です。3Fから10FまではUR都市機構の公団で「安藤建築に住める」「美団地(美しい団地)」としても人気です。 SEDIC PLACEは大阪市などが推進する「船場デジタルタウン構想」に基づいて、2002年に建てられました。「スモール・オフィス・ホーム・オフィス」略してSOHO型住宅をコンセプトにしていて、在宅でIT関係の仕事が出来るように初めから大容量のLANを導入するなど、当時としてはとても画期的でした。お部屋のタイプも様々あり、1つの部屋で入口が2つあったり、フリールームがある部屋など、とても個性的なお部屋が多数存在します。以前納品させていただいたお客様のお宅は天井が想像以上に高く、とても開放感がありました。外国人の方や小さいお子様がいるご家族の方など色々な方がお住まいになっており、一階でお会いした際は挨拶をしてくださるすごく温かい方たちばかりです。 その建物の2階に大阪・心斎橋ショールームがあります。ショールームに続く照明を落とした廊下には、オーナー様からのご要望で当社のフォトパネルが飾ってあります。エレベーターで上がってすぐにあるので皆様足を止めて見てくださいます。ショールームの隣はウエディングショップ「Dressmore」さんがあるのですが、そちらのお客様も帰り際にふらっと寄ってくださることもあります。昨年、2階廊下の「Dressmore」さんのウエイティングスペースにソファを納品させていただいたのですが、そちらも好評で、気に入られた方が見に来てくださるということもありました。 大阪・心斎橋ショールームは大きな窓から自然光が差し込み、開放感溢れる空間が広がっています。窓から気持ちのいい日差しを浴びながら、是非ごゆっくりとお過ごしください。 インテリアは生活スタイルに合わせて変化させていくのも楽しみの一つです。お悩みやお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。皆様のご予約・ご来場を心よりお待ちしております。 (ショールーム担当:天川 唯) ショールームご来場予約はこちら▷

2024.03.29|

DESIGNER

カリフォルニアスタイルの先駆者

AD CORE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.154 2009年からスタートしたA-modeは、アメリカ西海岸建築にインスパイアされたカリフォルニアスタイルのブランドです。アメリカ西海岸のモダン建築のカリフォルニアスタイルは、フランク・ロイド・ライトの元で働いたルドルフ・シンドラーなど、1920年代、帝国ホテルの仕事で来日した際に日本建築に影響を受けたスタッフが、アメリカ西海岸で花開かせたモダン建築です。ライトの元で働いたアメリカモダン建築の巨匠リチャード・ジョセフ・ノイトラもその1人で、室内と庭の融合させるスタイルと日本式引き戸を建築に取り入れ新しいモダン建築を生み出しました。ロサンゼルスのシルバーレイクのほとりにあるノイトラ事務所でUCLAの教授から、アメリカモダン建築カルフォルニアスタイルの源流は日本だと聞いてから、西海岸のモダン建築を見る目が変わりました。 1950年から起こったモダンデザインブームで、多くのカリフォルニアスタイルの建築が生まれました。また、復員兵が生活に戻るために多くの住宅が必要になり、多くの建築家も必要とされました。その中に第二次世界大戦で従軍し日本建築に影響を受けた建築家が多くいます。その1人がドナルド・ウェクスラーで、パームスプリングスに多くの建築を残しました。ウェクスラーはパームスプリングスに空港や銀行などの公共建築を手がけ、俳優など有名人の別荘の設計も行いました。1964年に設計した往年の歌手ダイナ・ショアの邸宅を2016年に俳優のレオナルド・ディカプリオが523万ドルで購入した事でウェクスラー建築が再認識される事になりました。ウェクスラーは1926年にサウスダコタ州で生まれ、第二次世界大戦で海軍に従軍し日本にも滞在し、戦後アメリカに帰国し1950年ミネソタ大学を卒業、その後、建築家リチャード・ノイトラ事務所に入所、その後インテリアデザイナーのウィリアム・コーディ事務所で働き、パームスプリングスで設計事務所を設立しました。 ドナルド・ウェクスラーの設計した住宅はパームスプリングスに7軒現存していて歴史的建造物の史跡に指定されています。西海岸撮影でお世話になっているYASUKOさんの別荘は1955年に建てられ彼の初期の作品として大切に使われてきました。30年前にその家を購入する際にウェクスラー氏と会い、彼の建築に対する姿勢に感銘を受け、家のオリジナルの状態を守る事と家を大切にする事を約束したそうです。その後、ヴィンテージで有名なパームスプリングスのインテリアショップで1950年代の家具や照明、小物を揃え、内装もその時代のオリジナルの素材でレストアを進めました。トイレとバスルームの壁紙も1950年代のビバリーヒルズホテルと同じ物で改装するなど、時間をかけて改装をされました。家の前の手入れされた石庭からZEN HOUSEとしてパームスプリングスでも有名になり、ある日Yasukoさんが別荘に滞在している時、マーサ・スチュワートが通りかかり、玄関の呼び鈴を押して「この家を100万ドル出すから売ってくれないかしら」と言われた時には驚いたそうですが、その時は売らないと断ったそうです。 日本に完全帰国するために、30年前に$225,000(3,000万円)で購入した家を先日、$1250,000(1億9,000万円)で売却しましたが、販売を任せた不動産会社では1955年当時に取り上げられたロサンゼルスタイムスが発行していた雑誌HOMEのコピーを付けたリーフレットを作成してオープンルームをしましたが、2週間で販売したそうです。デジタル媒体が進んだアメリカですが、印刷物が高価になった今、紙のリーフレットは不動産を販売するためのツールとして重要になっているそうです。家の販売でもっとも重要なのがインテリアで、何も無い空間でなく、家具や照明、アートなどデコレーションをした方が高く販売できる事で、家具付で販売しなくても、インテリアデコレーションをして見せる事が重要です。YASUKOさんのパームスプリングスの家は室内家具だけでなく、プールチェアもヴィンテージ物で、照明やデコレーションも付けて販売した事ですぐに販売価格で売れたそうです。 家の価値を上げるのは場所だけでなく、所有者など家の歴史や建築家の名前、映画やテレビやCMなど使われた事も価値につながります。今まで取材した住宅では建築誌やCMで使用された雑誌などもテーブルに飾っていてました。インテリア関係も重要で当社のカタログ撮影で使用したいとのオファーでもカタログを見せるとすぐにOKが出ました。アメリカでは物の価値を上げて、価値ある価格で販売するビジネスが多くあります。インテリア用品はその中でも歴史のあるビジネスです。当社の家具も40年近く販売しているので、ヴィンテージと言われるくらい古い物も出てきました。長く使っていただいて価値が上がるような家具をデザインしないといけません。(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2024.03.27|

DESIGN

出荷前の製品画像確認を行っています

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.143 3月もあっという間に過ぎて、4月から2024年の新年度がスタートする時期になりました。新型コロナ感染の影響も解消されてすっかり通常の生活に戻っていますが、思い起こせば2019年の年末に感染が報告されてから世界中でパンデミックが発生し、約3年もの間、感染防止対策の制限された生活を強いられていました。移動制限をして人との接触を避ける事、今考えても本当に不自由な生活を強いられていたのだと思います。そんなコロナ禍の期間中もエーディコア・ディバイズでは家具製作を続けていましたが、品質向上のための定期的に訪問していた、工場の製品確認が出来ない状況になってしまいました。 当社の製品はオーダーをいただいてから製作する受注生産方式で皆様に家具をお届けしています。信頼のおけるOEM対応の工場で制作をお願いしていますが、工場には定期的に訪問して品質向上を図っています。同じように作っているつもりでも知らず知らずのうちに仕上がりが微妙に変化したりすることもあり品質が保てなくなる場合があります。慣れから来るものだったり担当者が変わり引き継ぎができてなかったりと要因は様々ですが、それを防ぐために工場を訪問し、現場の方とコミュニケーションを取りながら品質向上を図っていました。ところが、新型コロナウイルス感染の影響で工場を訪問することが出来なくなりました。さらに問題だったのが、感染対策のため納品の現場にもお伺いすることが制限されてしまったことです。そこで始めたのが、ソファやラウンジチェアの画像による全品確認です。 当社の製品は受注を頂いてから工場へオーダーを掛け工程を管理していますが、物件ごとに仕様も様々で納期的に余裕はありません。木材や海外の張り地など資材を揃えて加工を進め、家具を仕上げていきます。製品が仕上がっただけで終わりではありません。配送するために養生して梱包する大切な作業があります。仕上がった家具にキズが付かないよう最も慎重になる工程です。そんな作業途中に「画像を撮って仕上がり確認を実施したい・・・」当然、生産現場からは反対がありました。「時間も人員も余裕はないし、出荷が間に合わなくなる」等々。しかし、工場で確認ができず納品した現場でも製品が見れない状況では、間違いのない製品を出荷する方法しかなく、先ずはこの確認作業をトライすることにしました。 作業を開始した当初は、画像を見るだけでも精一杯、チェックバックが遅れれば出荷が間に合わなくなってしまいます。はじめはかなり混乱して現場から何度も泣きが入りました。工場も大変ですが確認してチェックバックする対応も容易ではありません。日々の業務をこなしながら画像チェックは即対応、担当者不在の際もチェックバックできる体制を取りました。バタバタな日々がしばらく続きましたが、少しずつ要領を掴み流れが出来てきました。チェックデータも蓄積され、作る側も確認する方もポイントが絞れてきて徐々に作業がスムーズになりました。この作業を始めてから、納品した製品で気になる所があった場合、出荷時の状態と比較が出来るのでどこに問題があるのか検証し易くなりました。その対策をフィードバックすることで、工場を訪問出来ない期間中でも品質を落とさないだけでなくさらに品質を上げて対応できたのではないかと思います。 新型コロナ感染が収まり、移動制限が解除されてからは工場訪問を再開していますが、九州のソファ工場の画像確認は現在も継続しています。画像確認を始めた当初は、生産開発の責任者が作業を担当されていたのですが、現在は当社の製品をほとんど仕上げている腕利きの若手スタッフが作業を引き継いでいます。引き継ぎ当初は画像も粗く、やり取りには苦労したのですが、今では綺麗に仕上がった製品を要所を押さえた画像を送っていただいて、しっかり確認が出来るようになっています。感染対策でやむを得ず始めた品質向上対策でしたが、これからも効率化を図りながら画像確認の活用を続けていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

2024.03.26|

SHOWROOM

インテリアコーディネートの参考に

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.434(東京・広尾ショールーム) 春になり新しい季節を迎えると、引っ越しや新生活のスタートでインテリアを新調したり、模様替えをする方も多い時期です。そんな時、インテリアをイメージする時に何を参考にされますでしょうか?最近では、SNSやインターネットで画像を探されたり、訪問先で見つけたお好みのインテリの写真を撮られたりしている方が多いように思います。実際、ショールームにご来場いただくお客様も理想のインテリアイメージの写真をお持ちいただくことが多いです。 AD CORE DEVISEのホームページでは、製品の単品写真の他にインテリア空間にセットしたコーディネート写真を掲載しています。コーディネートしたイメージ写真の多くはアメリカ西海岸で撮影しています。製品のテイストに合わせてロケハンを行い、家具とインテリア空間がお互いに引き立つような住宅をお借りして撮影しています。照明やアート、オブジェなど実際にお住まいの空間にデコレーションされているものなので、内装と家具、アートとのコーディネーションなど、これから家具をご検討する方にはとても参考になると思います。イメージ写真を抜粋してまとめたSTYLE BOOKは見開きでダイニングとリビングをコーディネートしていますので、空間全体のイメージを掴んでいただきやすい構成になっています。当社では、カリフォルニアスタイルをイメージしたA-mode、イタリアンモダンデザインを意識したAD CORE、クラシカルなフォルムの中にも現代的なラインを表現したNEO CLASSICO、アクリル樹脂と木素材を組み合わせたPMMA+Woodと4つのブランドがありますので、それぞれのブランドのコーディネート写真をご覧いただくとお好みのテイストやインテリアの方向性をイメージしていただけると思います。ホームページからはPDFのカタログをダウンロードできますので、ぜひご覧いただきインテリアコーディネートの参考になさってください。 今年は春めいたかと思ったら急な寒の戻りもあり、桜の開花が遅れているようです。これから暖かくなり、ショールームまでの通りは桜のトンネルになりそうです。ぜひ、新しい生活のイメージをしながらショールームへご来場ください。皆様のご来場をお待ちしております。 (ショールーム担当:西條 恵理) カタログ閲覧はこちら▷ カタログ請求はこちら▷ ショールームご来場予約はこちら▷

2024.03.25|

SHOWROOM

季節に合わせてショールームも春らしく

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.433(名古屋・栄ショールーム) 3月に入り街も春らしい彩りに染まってきました。名古屋・栄ショールーム前のレイヤード久屋大通パークにある河津桜も見頃をむかえ、ヒヨドリもサクラの蜜を吸いに来ているようです。 エーディコア・ディバイズの各ショールームでは、ディスプレイを春の装いにチェンジしました。2024年モデルのMD-3211ソファセットにはビバーナムをアレンジ、キャスター付きもお選びいただけるMD-1301チェアのダイニングセットには、イエローとピンクのグラデーションが愛らしいスイートピーを白い花器に飾りました。この時期のフラワーショップは、色とりどりのお花が一年中で一番豊富な季節なので、訪れる度にワクワクします。ショールームでも春の訪れを感じていただけるよう、月が進むごとにお花を活け変えています。手軽に雰囲気を変えられるクッションも春仕様にし、アースカラーのソファセットに淡いピンクやイエローのパステルカラーのクッションをディスプレイすることで、一気に春めいた表情に変わりました。2024年モデルから中材にリボンテッドフォームを90%以上再利用したクッションも販売しています。リボンテッドフォームはウレタンフォームの端材をまとめたチップウレタンで、材料を無駄にしない環境に優しいクッションです。春色のクッションカバーをチョイスして、気分も晴れやかにコーディネートをお楽しみください。 また、お使いのソファセットのレイアウトを変えてみるのもイメージチェンジにはお薦めです。当社で人気のMD-1105システムソファは、サイズ展開が豊富なソファです。配置変更が可能なアイテムを選び、季節やシーンによってレイアウト変更を楽しむことが出来ます。L型で配置しているソファセットのシェーズロングの位置を反転したり、オットマンとして使用していたベンチをソファ背面にレイアウトしたり、同じ家具でも変化させることで気分も変わり、新鮮な気持ちでインテリアを楽しんでいただけます。 家具選びやレイアウトでのお悩みは、エーディコア・ディバイズショールームスタッフにどうぞお気軽にお問い合わせください。お好みやご希望にあったご提案をさせていただきます。皆様のご来店を心よりお待ちいたしております。 ショールームご来場予約はこちら▷ (ショールーム担当:水野 未佳子)

2024.03.06|

SHOWROOM

新生活におすすめの家具をご紹介

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.432(大阪・心斎橋ショールーム) 週末から寒さが続いていますが、来週からは春の日差しが戻り桜の開花も進みそうな陽気になりそうです。春といえば桜の開花が気になりますよね。大阪は来週末が見頃と言われています。エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールーム近くの御堂筋通りの桜のトンネルはもう少し先のようですが、ショールーム近くの桜の木はピンクに彩られてきました。 春といえば新生活が始まる時期でもあります。各ショールームでは新生活に向けて家具選びのアドバイスなど積極的に対応しています。そこで、大阪・心斎橋ショールームの展示品で人気のダイニングセットをご紹介させていただきます。1つ目はスチール脚が特徴的なMD-105N(テーブル)・MD-101(チェア)、MD-101BC(ベンチ)のダイニングセットです。選ぶ塗装色によってカジュアルなシーンだけではなく落ち着いた印象にもなり、幅広いお客様からとても人気です。テーブルの脚部は4段階に付け替える事が可能で、長手方向に座る人数によって変更ができる点がとても好評です。ベンチは座る人数がフレキシブルですので、来客時にも便利です。2つ目はNC-052、NC-051BCダイニングセットです。テーブルは素材感を活かしたうずくり加工の天板がとても人気です。キャメルバックの背のデザインが特徴的なチェアは座面が大きく、柔らかい座り心地です。デザインに興味を持って下さる方が多く、「ホームページを見てきました」と言われることが多いです。大阪・心斎橋ショールームでは円形テーブルを展示していますが、長方形のデザインもございます。エーディコア・ディバイズの家具はモダンなテイストやクラシックなテイストなど豊富なバリエーションがあり、ご自宅やお客様の好みに合わせて色や張地をお選びいただけます。ショールームでお気軽にご相談ください。 ぜひ桜を見ながら大阪・心斎橋ショールームへお立ち寄りください。皆様のご予約、ご来場を心よりお待ちしております。 (ショールーム担当:天川 唯) ショールームご来場予約はこちら▷

2024.02.28|

DESIGNER

祈りを守る優しいモダン建築

AD CORE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.153 沖縄に行く機会があり、以前から行ってみたかった建築を見に行きました。その建築とはNHKの新日本風土記「沖縄の家」で紹介された教会で、与那原町にあるカトリック与那原教会(聖クララ教会)です。放送ではシスターの家「花ブロック」としてコンクリートブロックとステンドガラスのモダン建築、その場所を祈りの場所として生活しながら使うシスターと、その建築を守り、さまざまなシスターたちの困りごとに対応している1人の男性を紹介していました。セミナーがWebになり沖縄へも行く機会が無くなり、なかなか行く事ができませんでしたが、沖縄に行く事になり最初に訪問しました。 放送では、ステンドガラスからの柔らかな光が入る礼拝堂はアメリカ西海岸建築のようなモダン建築で、その建物を大切にし花を育てながら住まうシスターの質素な生活と、その雑務や作業を行う男性との繋がりを見る事ができました。その男性は補修の時に出た扉のツマミやネジ一本も捨てずに全て保管し、費用をかけずに修理をしていました。ホームセンターが身近にある今でも古い部品を保管してそれを使う姿は、質素な生活をしながら祈りの場所を守る事からですが、今のアメリカ西海岸で多く見られる建築当初のオリジナルを守るリノベーションで、建築に価値を与える手法にもなっています。その建築を肌で感じたいと沖縄いに行く機会を待っていました。空港からホテルに着いて荷物を置いてすぐに与那原町へ向かいました。 沖縄でも肌寒い2月で、雨が落ちそうな空で夕刻が近づく遅い時間だったので、中に入れるか心配になりながら、建物下の幼稚園に車を置いて階段を見上げるとモダンな建物が見えてきました。静かな敷地で誰もいません。急足で階段を上がって教会の玄関へ曲がると、老シスターが花を見ながらこちらへゆっくり歩いて来られていました。敷地に勝手に入ったお詫びを言い「教会を見に来ました。中を見せていただく事をお許しいただけませんか?」と話しかけると、シスターは「花が綺麗でしょう。その花を見に歩かせ、あなたにお会いできたのも神様のおかげですね」と笑顔で教会内に向かいました。なんて素敵な言葉なんだろうと温かい気持ちになりシスターの後に続きました。簡素な玄関を入り中庭を抜け礼拝堂に案内いただいたシスターは「自由にご覧下さい。よければ神様にお祈りをしてお帰り下さい」と去って行かれました。中には礼拝されているシスターが1人いらっしゃいましたが、ふと見ると居なくなっていました。突然の見ず知らずの訪問者をその祈りの場所に入れて下さり、自由にさせていただく優しさを感じました。 建物は高低差のあるバリアフリーの回廊の中に庭があり、そこから礼拝堂の中に入ると、片側全面の色ガラスから柔らかな光が礼拝堂のベンチを包んでいました。曇りの夕刻でもこの光なので、晴れた日は光の中にいるような空間になると感じます。この建物は1947年にバチカンの要請でグアム島から宣教のため沖縄にやってきたアメリカ出身のフェリックス・レイ神父の主導により建てられたました。建物の完成は1958年で、設計を担当したのは在日米軍建設部所属の日系人建築家・片山献と、シカゴに本拠地を置く建築設計事務所SOMです。1958年は第二次世界大戦で壊滅的になった沖縄では街の復興はまだまだの時期で、丘の上に建てられたモダン建築から見えるステンドガラスは復興のシンボルになりました。風が内部空間に良く通るように穴の空いたコンクリートブロックと沢山のガラス扉が開けられるようになっていて、冷房設備の無い時代の工夫が多く見られ、それがモダンデザインになっています。 祭壇の脇に部屋があるので、司祭の部屋かなと思ったのですが、病気のシスターや信者が寝たままミサに出られるような病室で、バリアフリーの回廊といい1958年から優しい建築だった事が分かります。スロープになっている大きな屋根は水不足だった沖縄のため、水を集める機能があり、その水を地下に貯めてこの地域を幾度も襲った干ばつに役立ったそうです。地下には洗濯室があり、その貯水量を測るための計りもあるそうです。この教会が表面的デザインだけでなく、機能からこの建築デザインもある事を知りました。窓枠などは新しく作り直されていますが、色ガラスや天井板や扉のノブなどはオリジナルの物が使われて時代を経た落ち着いた空間が保たれています。優しい光の礼拝堂にいるとマティスが手がけたロザリオ礼拝堂は行った事がありませんが、きっとこのような気持ちになれるような気がしました。 この修道院には20名越えるシスターが暮らし日々の奉仕と祈りの信仰生活を送っています。建物から出ると夕方のミサの時間なのか、シスターが集まって来られました。老シスターにお礼を言って聖クララ教会を後にし、落ち着いた気持ちの自分になっていて、荘厳で豪華な教会よりも信仰心が強くなれる気がしました。家具も豪華さではなく人に寄り添う機能美が大切で素敵に思います。聖クララ教会に行かれる方は礼拝の場所ですのでシスターにお声がけしてくださいね。2025年モデルの企画がそろそろ始まります。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

2024.02.27|

DESIGN

カーボンニュートラルな社会実現へ向けて

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.142 先日、明治22年創業の130年以上の歴史ある建築木材の加工工場を視察してまいりました。エーディコア・ディバイズで一昨年から取り組んでいる国産針葉樹合板の活用ですが、2024年のモデルでは内部構造を100%針葉樹合板を使ったソファMD-3211ソファを発表しました。SDGs、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた製品作りの一環ですが、そんなブランドの姿勢に共感いただいた方から「同じ思いを持った木材加工の工場があり面白い資材も開発しています」とご紹介いただき工場を訪問することになりました。 岐阜地方の緑豊かな工業団地内の広大な敷地内に工場はありました。オフィスにご案内いただき、お互いの企業理念やブランドコンセプトをお話ししました。歴史のある工場なので、明治から始まる日本の西欧化から昭和の高度成長期、そして21世紀に入り国産材の需要の低迷期など、日本の木材加工の歴史を辿ってきているわけですが現在取り組んでいるのがカーボンニュートラルな社会への挑戦、環境にできるだけ負荷をかけない「地球環境にとって意味のある木材利用」でした。企業理念も独創的ですが社長もちょっと変わった経歴の持ち主で、ドイツに滞在した経歴があり「ドイツ気候療法士」の資格をお持ちでした。(ドイツでは生活の中に公園が必須のお国柄で、行政的な視点から公園のプランを景観や緑化だけでなく、人間の健康にいかに良い影響を与えるかを計画するのが気候療法士なのだそうです)そんなユニークな会社から提案いただいたのが、圧密加工で硬く改良された国産のスギやヒノキ材でした。 2000年頃から国産材の利用率が低迷し森林の荒廃が増加、それに伴い自然災害の発生や地球温暖化、森林の環境保全が問題視されるようになりました。そこで開発されたのが国産針葉樹の圧密材です。国産材のスギやヒノキは柔らかく優しい肌触りが魅力ですが、比重が軽く強度が低いため建築や家具には不向きとされてきました。その弱点を木材を圧縮することにより広葉樹と同程度の硬さと強度を持たせ使用範囲を広げようという試みです。実際、圧密材を手にすると針葉樹とは異なりずっしりとした重量感があります。表面強度も硬く広葉樹と変わらない質感を感じます。材料のスペックも広葉樹のカバやナラ材と同程度のデータが得られています。国産のスギ、ヒノキの圧密材は、全国の庁舎や学校などでフローリングや建材で使用されている他、一部の家具製品にも使われていますが、工場の取扱量としてはほんの一握りが現状のようです。国産のスギやヒノキの使用が広がれば、地産地消のカーボンニュートラルな社会実現に繋がり、森林保全が進み自然災害の対策や環境保護にもなると思うのですが、コストの問題もあり活用を広げていくのは難しいようです。弊社で取り組んだ国産針葉樹合板も、生産をお願いしている工場から「強度が不安」と今までと違う資材を用いることに抵抗を受けました。新しい試みを進めるにはテストを繰り返しながら、工夫を重ねて一歩一歩進めていくことが大切なのだと思います。 工場の方から「圧密材の活用を広げるためにアイデアやリクエストをぜひお願いします」とオファーをいただきました。これからの汎用性を考えると、スギ・ヒノキの木理や木目のデザイン性の活かし方もポイントになるのでは、と感じました。スギ、ヒノキの圧密材をインテリアや家具に使用するとどうしても「和」の印象を持たれるように思います。(当社の針葉樹合板はソファの内部構造に用いているため意匠的には影響は出ません)それも、デザインや工夫次第で活路を見出せるのではないかと思います。今回の訪問にあたり、これからもカーボンニュートラルな社会の実現に向けて国産材の活用のために情報共有することにしました。今後も新しいニュースを皆様にお送りできればと思います(開発 武田伸郎)